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31 結局・・・怒られました・・・

さて、ここで問題です。


怒られたのは誰でしょう?


答えは・・・読んだらわかります。

私の言葉に孝一先生は頭を下げてきた。


「本当に悪かった、池上。謝って許して貰えるとは思わないけど、本当にすまなかった」

「別に謝ってほしいわけじゃないんだけど・・・」

「だけどな、そういうことを先に言わない池上にも問題があると思うんだが」


・・・ん?あれ~?もしかしてやぶへび・・か?


「そうですよ、池上さん。そんな大事なことを話してくれないなんて。確かに血栓を溶かす薬は変えになる物はありませんが、胃薬は何とか出来たかもしれないのに」


飯尾先生の言葉に軽く首を捻る。


「それって漢方薬系の薬にしたってことですか?」

「まあ、そういうことになりますね」

「でも、飯尾先生。私、飯尾先生にも訊きたかったんですけど、あの頭痛の痛み止めの薬。あれってめまいの副作用があるものですよね?」


一瞬言葉に詰まったのを見逃しませんよ、私は。なんか気力が戻ったら好戦的になっている気がするけど・・・まあ、いいか。


「その・・・そうです」


思わず軽蔑するような視線を向けてしまいました。ふと、視界の隅にのりちゃんの姿が入りました。・・・って、いたのね、のりちゃん。のりちゃんにまで呆れた視線を向けられて、居心地が悪そうです。


と、のりちゃんの視線が私の方を向きました。


「池上さん、看護師として言わせていただきますけど、今の話は先に話しておいていただけませんか。いろいろあったのは分かりますが、ちゃんとした症状が分からなくては、治療になりません。今回のことは半分は自業自得です」

「・・・はい」


まったくです。返す言葉はありません。


「本当に自分で具合を悪くする人がありますか」


苦笑を浮かべて私に言ったのりちゃんは、困った子だと云うように私に軽くウインクしてくれました。


「そうだぞ、池上。苦しい思いをするのは自分なんだからな」

「その言葉は野村先生が言うことではないでしょう。舞ちゃんが言わなかったのは、先生のことを信頼できなかったからじゃないんですか。大体そんな大事なことを確認しないだなんて。まさか舞ちゃんのことをモルモットかなんかと思ってないですよね」


孝一がのりちゃんの言葉尻に乗ったら、すぐさまのりちゃんは孝一のことを睨みつけて言い放った。

・・・って、のりちゃん。この病室4人部屋よ。他の人に訊かれたらまずいこと言っているでしょ!


「大丈夫よ、舞ちゃん。他の人はこの部屋にいないから。みんな検査にいっているからね。出なければ言わないし、さっきの舞ちゃんの台詞も止めているから」


思わずホッと息を吐き出しました。よかった~。


「というか、舞ちゃんは優しすぎ。先生方のことを心配することないでしょ。私も話を聞いていて酷いと思うもの」

「いや~、私も悪いっちゃ悪いし。さっきも言ったじゃん、今回が例外だって。薬との相性の悪さが要因だし、それにこんなに長く飲み続けるとは思わなかったし」

「そうね。やっぱり一番悪いのは、ま・・・池上さんね」


そう言ったのりちゃんに軽く睨まれました。・・・ただし目が笑っていたけどね。


「それで、先生方。これからどうするんですか。池上さんは別の意味で2~3日は安静にしていた方がいいみたいですけど、先生方の池上さんに関する方針が変わったのではありませんか」


のりちゃんの言葉に孝一先生と飯尾先生は顔を見合わせた。


「確かにな」

「そうですね」

「栗田先生と戸塚先生にも連絡して話合わないとならないな」


・・・う~ん。どうしよう。・・・でもな~。・・・う~ん。まあ、言ってみるか。


「あ~の~、ちょっといいでしょうか」

「なんだ、池上」

「あのさあ、私が言うのもなんだけど、治療の方針は変えなくていいのではないかと」


私の言葉に目を瞬かせる3人。


「えっ?なんで、舞ちゃん。変わるでしょ」

「えーとさ、私はさ、昨日の説明で扁桃腺から、目のこと、耳のこと、ついでに風邪によるものから、血栓までの繋がりについては理解しているのね。東京の大学病院みたいに経過観察が必要なのも分かるのよ」


ここで言葉を切って先生方の顔を見る。2人は何を言われるのか分からないからか、私の顔をジッと見ている。私は苦笑を浮かべてから言った。


「だからさ、めまいの副作用のある薬を無理やり処方しなければ、方針自体は変えなくていいと思うのだけど。どうかな?」


先生方は顔を見合わせて小声で話し出した。それを少しの間睨むようにのりちゃんは見ていたけど、私の方に身を屈めて小声で言ったのさ。


「いいの?もう少し反省させた方がいい気がするけど」

「いいのよ。私よりももっと注意しなきゃならない相手が、今頃孝一先生たちのことを広めていると思うから」


そう。きっと尚人がいい仕事をしているだろう。

・・・ふっふっふっ。ママ友は怒らせると怖いんだぞ。

繋がってないようで繋がっているからね。


とくに澄香さん!きっと飯尾先生の奥さんや戸塚先生の奥さん、ついでに栗田先生の婚約者さんにも話が回っていることだろう。

ふっふっふっ。怒られるがいいわ~!


・・・あっ! 私も午後がやばいかもしれない!

どうしよう~(>_<)


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