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27 友達の珪との関係は、秘密の関係?

サブタイトルだけだと、怪しい関係みたいね。


実状は・・・笑ってください。

私がう~んと考えていたら、のりちゃんがしみじみと言った。


「舞ちゃんは友達が多いんだねえ~」

「え~、多くないよ。知り合いが多いんだよ」

「知り合いなの?お見舞いに来てくれたのに」

「うっ。そうだけど・・・。えーと・・・あっ、そうそう。愚痴として言いたかったのは、孝一先生のこと!扁桃腺その他の病気の症状に関することはいいんだけど、めまいの副作用が珍しいからって、臨床試験の協力を頼んできたのよ!」

「舞ちゃ~ん。誤魔化そうとしても無駄よ。でも、めまいの副作用にあたる人だったのね」

「そうなのよ。それがどれだけ珍しいか知らないけど、実際にどんな症状になるのか、確認くらいしろよって話なのよ!」


といったのに、のりちゃんは意味ありげな微笑みを浮かべたの。


「舞ちゃん、照れなくていいのに。それで、少しは浮上したのかな」

「えー、まー、ね。なんか変なことまで言ってごめんね」

「別に変な事ではないけど・・・。舞ちゃんの気が晴れたのなら、私はそろそろ帰るね」


私は目覚まし時計を見て19時を過ぎていることを知った。


「あ~、ごめん。遅くなったよね」

「ううん。私が舞ちゃんと話したかったの。明日も来ていい?」

「毎日じゃ悪いよ」

「私が話したいの。今日は思い出話してないでしょ。それに明後日が休みだから、明日話さないと、明々後日(しあさって)まで話せないでしょ」

「そうなの。じゃあ待ってる」

「うん。じゃあ、また明日ね」


のりちゃんが部屋を出ていって、知らず溜め息が出た。ミネラルウォーターをコップに移して、もう一口飲んだ。


やばい。口が軽くなってる。精神的にも追い詰められた証拠だ。甘える相手を間違えた。のりちゃんの雰囲気も悪いんだよね。何でも聞いてくれそうで、言うつもりもないことまで言っちゃったのよ。ただでさえ、作っている仮面が外れかかっている気がするのに・・・。


コップを両手で握りしめていたことに気がついて、横の台に置いた時に私のベッドを囲っているカーテンが揺れた。目を向けると男の人が顔を出していた。その人は私と目が合うと少し困ったように笑った。


「よう」

けい。来てくれたんだ」

「遅い時間で悪いかと思ったんだけどな。逆にこの時間なら浩輝さんがいると思ったし」


珪はカーテンを少し開けてからそばに来た。


「それでこれ、お見舞い」


渡された本屋の袋を受け取り中の本を取り出した。


「えー。もうこれの17巻出たの~。これも10巻出たんだ~。・・・で、これは」

「俺のお勧め。入院中は暇してるかと思ったんだが・・・その本があるってことは、溜めたのを読んでいるんだな。これは余計なお世話か」


私の横に置いてある本を見て珪は言った。


「そんなことないよ。ありがとう。うれしいよ~」


そう言ったら嬉しそうな顔をされた。・・・くそ~。相変わらず嫌味なくらいいい男だ。


「舞、座っていいか」


椅子を指して言うので頷いた。


「でもさ、悪いから本代払うよ」

「本代を貰ったら、お見舞いの意味がないだろう。また読み終わったら貸してくれ」

「自分で買えば」

「置き場所に困る」

「まあ、そうか。2~3日待ってくれたら最速で読むから」

「そこまでしなくていいから。というかすんな、そんなこと」


鼻にしわを寄せて睨むように言ってきたので、私は笑うことで返事をした。


この宇津木珪一うつぎけいいちはキャン同様中学からの友人だ。そして珪と私の仲は、他の中学の仲間に言えない仲だったりするのだ。


私と珪は中学の間はほとんど話したことがなかった。この男は掴みどころがなくて、いつもいつの間にか私達の輪の中に入っている奴だった。話しをしたのも、私の兄の家での勉強している様子とか、兄の志望校のことを訊かれたくらいだったかな。

それが、高校に入って久し振りにみんなと会うことになって、場所は高幸が家を提供してくれたから、彼の家に集まったのよ。その時私は先に本屋に寄って、最新刊の漫画や小説を持ちこんでいたの。その袋を倒して中身が出たのを拾ってくれて。その後高幸の家から帰る時に気がついたら珪に送ってもらうことになっていたのよね。

最初は警戒したわよ。何を話していいか分からないし。

それが・・・まさか、漫画や小説の話をすることになるとは思わないじゃない。それも少女漫画やコバルト文庫の小説の話だなんて!


楽しかったよ。楽しかったけどさ~、なんでそんなもの読むのさ~!イメージ崩れたじゃん!知的でクールな感じがカッコいいって、女子に人気があったのは知っていたとも。


いや、この頃立派なアニメオタクだった私が言うことじゃないか。話しをしたら珪の2歳下の妹がそういう本を読んでいて、高校受験の息抜きに読んで見たら、意外と面白かったそうなの。それで、妹ちゃんのお小遣いだと買いきれなくて、さっき見た本は読んでいないということで、気になったそうだ。


・・・で、このあとうちに送ってもらったついでに10冊ほど貸しだしましたよ。少女漫画と少女向け小説を!それから読み終わると返しがてら借りにくる仲になりましたよ。ついでにうちの兄とも仲良くなって小難しい話をする仲になっただなんて、間違ってもあいつらには言えんな。


ん?今なら時効でいいのか?


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