第3話 やさしさ
「ちょっと。あんたのせいで実那たちとはぐれちゃったじゃん。」
「そんなこと言ったって。」
「地図だって実那たちがが持ってるし・・・・」
「どうしよう・・・・今どのあたりかなぁ。」
ちょっと信也あんたも考えなさいよ。」
「そんなことわかんないよ。」
だって俺方向音痴だし。」
「もぉ使えないなぁ」
私はあたりを見まわした。
「そっか。来た道を戻ればいいんじゃん。」
「あっ。そうじゃんね。」
信也も納得していた。
「納得してる場合じゃないんだから。
ほらさっさと行くよ。」
「ちょっと待てよ希沙」
私はさっさと歩き始めた。
「えっと・・・ここを通ってきたから・・」
私が悩んでいると信也がなにか言ってきた。
「ねぇ希沙そっちじゃなくてこっちじゃない?」
「なに。こっちじゃないの。信也ほんとにそっちであってるの?」
「ぅーん。絶対こっちて確信はないけど・・・」
「なにもう。じゃぁ私がいったほうに行こうよ。」
「・・・・ぅん。わかった。」
私たちは右に進んだ。
何分か歩いたとこで私は道を間違えたことに気づいた。
「えっ。こっちじゃないじゃん。」
もぉやだよ。」
私たちは結構急なところへ入っていた。
「希沙あんまそっちいくと危ないよ。」
「もぉ。うるさいなぁ。」
私がそういった瞬間足元のがすべった。
「きゃぁーー。」
「希沙!!」
信也が私を抱きかかえて下まで落ちた。
「希沙大丈夫?」
「ぅん。たぶん・・・痛った。足打ったみたい。」
「おい。大丈夫かよ。ちょっと見せてみろ。」
「骨は大丈夫そうだけど・・
歩けるか?」
「わかんない。」
私が信也のほうを見ると足から血が出ていた。
「ちょっと、信也。けがしてるじゃん。」
「大丈夫だよ。このぐらい。」
「大丈夫じゃないよ。すごい血がでてるじゃん。」
「大丈夫、大丈夫。心配すんなって。」
信也が笑ってそう答えた。
けれど私には全然そういう風には見えなかった。
「どうしよう。もうすぐ日が暮れちゃう。」
「いいよ。俺が希沙をおぶって行くから。」
「だめだよ。そんなの。信也のほうが重症なんだから。」
「平気、平気。気にすんな。
ほら。はやく乗れよ。」
「でも・・・」
「はやくしないと暗くなっちまうだろ。」
「わかった・・・・」
信也が私をおぶって歩き始めた。
信也の怪我しているほうは引きずりながら歩いている。
「ちょっと、信也。足引きずってるじゃん。」
やっぱおろして。自分で歩く。」
「いいの。希沙は足けがしてんだから。」
・・・・自分だって足けがしてるくせに・・・・
私は心の中でそう思った。




