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ポラリスへ捧ぐ
無意識にこぼれた歌は
お気に入りの歌ではなく
まして
聖なる歌声でもない
けれど君は笑ってくれた
その歌が好きだと言って
一緒に口ずさんでくれた
無意識に手を握ったけれど
特に意味などなく
まして
何か伝えようと思ったのでもない
けれど君は握り返してくれた
あたたかいねと言って
優しく前後に振ってくれた
ねぇポラリス
僕の道を照らすポラリス
君の光は強くないのに
君は年中孤独でいるのに
ひたむきに輝き
世界を示す
ただそばにいたい僕を
許してくれる
うまく言えない僕を
認めてくれる
嬉しいんだ
嬉しくて泣いてしまう
その涙すらも君は
パールに変えてくれる
なんて尊いんだろう