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異世界ローカル路線バス  作者: 横浜あおば
第一期中期経営計画

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異37系統 ラフォク新市街BT〜ロシド湧泉群〜リーリッヒ鍾乳洞入口〜サッパビア温泉

2023年8月23日にカクヨムで公開したものです。

『次はロシド湧泉群。ロシド村にある七つの湧水池を巡礼すると、心と身体が清められると言い伝えられています。皆様もロシド村へお越しの際は、是非湧泉巡りへお越し下さい。ロシド村観光協会からのお知らせでした』


 停留所が近づいてくると、待っているお客さんの姿が見えた。

 ブレーキを踏んで減速し、ゆっくりと停車させる。


「サッパビア温泉行きです」


 車外放送スピーカーでアナウンスしながら扉を開けると、乗り込んできたのは水色の美しい髪を長く伸ばした女性だった。左手にはに不思議な石が嵌め込まれた魔法の杖のような物を持っている。


 彼女が車内に足を踏み入れた瞬間、エアコンの風とは違う冷気が流れ込んできた。

 何だろう、このひんやりとした空気。


「はい。220ゴールド」


 バスに乗るのは初めてなのか、私に金貨を差し出してくる女性。


「あっ、お金はこちらに入れてください」


 左手の手のひらで運賃箱の硬貨投入口を示そうとして、思わず一瞬女性の手に触れてしまった。


「冷たっ!」


 彼女の手は信じられないほど冷たかった。

 もはや氷とかそういうレベル。


 えっ、お客さん本当に生きた人間ですか……? またホラーじゃないですよね?


 恐る恐る見上げていると、女性は220ゴールドを硬貨投入口に入れながら冷徹な雪の白の瞳をこちらに向けた。 


「驚かせたなら謝る。私、氷魔法の使い手で。だから他人ひとより体温が低いの」

「ああ、そうなんですね。こちらこそ大変失礼いたしました」


『次はロシド村役場。チェゼウィク採石場、ティワハール炭鉱方面はお乗り換えです』


 その後、氷の魔法使いが降りるまでの間、車内の温度は5度ほど下がっていた。

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