Prologue ~何かを忘れた少年の朝~
ここは…?
(……たは)
…?
(…あなたは)
…なんだ。
誰だ?
「あなたは誰?」
え…
「俺は…」
「俺は、藤道 修哉」
「お前は?」
「私は…」
え、なんだって?
私は…なんて言っているんだ、?
聞き取れない…
「…忘れないで…」
何をだ?
「まだ意味は知らなくていいけど、いつか守るべき人の為に、忘れないで。」
何を言ってるんだ?
「絶対に、…を忘れないで…」
「ああ、わかった。」
何を俺は忘れたんだろう。
思い出せない。
ただ、大切なことだと、確信が持てた。
でも、なんだろう。
…
「ん…」
またあの夢か…
幼き頃の約束。
肝心な部分の抜けた約束。
「なんで、また、今日もなんだ…」
昨日も同じ夢だった。
ただ、少し変わっていた。
「顔…?」
今まで顔なんて見えなかった。
「あれ?」
現実に帰って時計を見た。
(2015/4/6 日 06:22)
しまった。
今日は入学式じゃないか。
急いで支度をしなければ、最悪退学だ。
それに、
「今日からここにはもういないのか」
引っ越しはもう終わっている。
今日から寮生活。
「さて、行くぞ!」
出ようと思ったが。忘れていた。
「ちゃんとこれも持っていくか。」
昔誰かから貰って、肌見離さず持っていた十字架のペンダント。
なんでも、大切な人にもらったらしい。
誰なのかはわからない。
ただ、これには不思議な力がある。
そして、これを持っているのはこの世の中に9人だけらしい。
さて、行くか。
電車に乗り込み、新たな地に行こう。
そして、最寄り駅の電車に乗った時、言葉が自分の中を激しく突き抜けた。
「絶対忘れるな。お前はあいつを守ってくれ。
守ってくれ。由佳を。
俺の親友のお前にしか頼めない。
頼んだぜ。修哉。」
え…?
頭が?を連呼している。
我に返った時には、既に自分の住んだ街は住宅街の中に隠れていた。
Prologue (I forgotten my friends. ) 終




