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ARROW!!  作者: ま ゆ
7/15

ARROW!! -7- 幸



 一瞬、あたしが生きる「地球」という


 丸い物体が、  止まったかと思った。


 

 まるで、「時間が止まった」かのように。。。




         ARROW!! -7- 幸




龍さんの顔があたしの顔に近づき、一瞬「ニコッ」と

あの、可愛らしい笑顔を見たと思えば、ほっぺたに

やわらかいものが触れた。



『ありがとうね^^ 空奈ちゃん♪』


この人は、あたしの頬にキスをした。


『空奈ちゃん?』


あたしの目の前で「おーい」と手を振りながら

いつもの、ジャージ姿であたしの前に座る。



「っ・・・」


『ん?』




「龍さんは、何者なんですか?」


やっと出た一言に 驚きもせず、龍さんは

こう言った。


『空奈ちゃんだけの、たった1匹のねこです。』


「ねこ?」


『うん、空奈ちゃんが悲しい時は、おれが横に座る、オレが弱った時は

 空奈ちゃんが来てくれる、オレが嬉しいときは、空奈ちゃんに甘えて、

 空奈ちゃんが嬉しいときは、空奈ちゃんの話を聞いて、一緒に嬉しくなる。

 そーんな、カッコいいねこちゃんやねんな。おれ。』



この人は、ほんまに、わからへん。

一緒に居ることが、こんなにも くすぐったくて、

ほっぺたなのに、キスされたことが 照れくさくて、

何なんやろ、ほんとに。

今、あったかくて心から何かがこみあげてきて、ふわっと包まれて

誰かにこれを言いたくなる、そんな気持ち。


あ、これは・・・




これは、




『幸せ』なんや。




このねこが教えてくれたんは、




これなんかもしれへん。




ふと、龍さんの目を見る。


そして、同じように龍さんの手を握って


同じように、龍さんの顔に自分の顔を近づけて


同じように頬にキスをした。




「龍さんの真似。」


『んー、その様子じゃ、まだファーストキスもしてへんな?(笑)』


「ふあつぁっきあうすう?!」


『w まだまだ、子供やなあ』



さっき、『幸せ』を感じたけど、

それは、『幸せ』じゃなくて、




『好き』 なんや・・・




あたしは、龍さんが好きなんや。





ちょっと顔が赤くなったのを自分でも感じて、

「んじゃあ、また明日」と言って龍さんの部屋を出た。

龍さんはいつもどおり「ほなね^^」と、言って

ドアを閉めた。



あたしは、龍さんが 好きなんや。

好きでええんや。


ほんまに、ほんまに。


好きで仕方ないンや・・・





その夜、スーパーへ買出しに行った。

1人やったら怖いで、友来についてきてもらった。

その帰り道、龍さんへの想いをつたえた。




『あたしさあ・・・』


「ん?」


『龍さんが、やっぱり好きみたい・・・』


「・・・オレはとめんで、お前が好きなんやったら。

 でも、絶対 後悔すんのはお前やで?」


『うん、大丈夫、それでも頑張る。』


「・・・なら、つっぱれ!!(笑)」


『ん、頑張る!!!』



ARROWについた瞬間、帆奈津さんが誰かと笑っていた。


『お、帆奈津さんが誰かと笑って喋ってる!!』


「・・・ほんとや。」


『うわ、キスしてますやん;あれ誰やろ?』


「どこぞのエロオヤジかお前は。」



『えー、めっちゃ気になる!!あの、帆奈津さんの彼氏やで?!

 絶対カッコいい! もうちょっとで見えるっ』


「・・・お前は あほか。」


『もうちょっと、もうちょっと・・・』


「醜いわ。」


やっとの思いで、身を乗り出し、フェンス越しに

帆奈津さんの横に居る彼氏さんの顔を見た。






『・・・・・・っ』


友来は、同じようにフェンス越しに男の人を見るなり、

「あほ」とつぶやいた。





見間違いであってほしいと強く願った


3月の終わり。




明後日(アサッテ)からは学校が始まる・・・・  




ARROW!!-8- へ 続く。



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