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入学式前日に……甘美な挨拶から

温室に行ってから数日が経過した。

突然のプロポーズから、ここ数日間は、3年間離れていた時間を埋めるかのようにネイクとリルネットはずっと一緒にいたのであった。

殆どを温室と王城の図書室で過ごし、とても充実した日々であった。

そして今日は、スカノア大帝国魔法学園の入学式の前日の朝となった。


──柔らかなカーテンから、陽が差し込む。  

リルネットは長い睫をゆっくりと上げ目を覚ました。

ぼんやりとした視界の中から次第に端正な顔立ちをしたネイクが、微笑みながらじっとこちらを見ている。

「フフッおはようリルネット。今日も朝から輝くほど美しいね。」

そう言うと、ネイクはリルネットの前髪をそっと撫で上げて、額に優しく愛おしそうに、キスをする。

……うん、今日のリルネットもリルネットだ。

とても素晴らしいよ。……


離宮に来てからというもの、夜はルイジアが無理矢理ネイクを、部屋に追いやるのだが、朝になるといつの間にか、リルネットの部屋にいるのだ。(勿論、リルネットの入り口には獰猛な赤獅子(ルイジア)が見張っている。)


ネイクが、朝から甘美な声で挨拶してくれるというのが日課になっている。

ネイクが言うには、家族というものは、日常の生活の中で、きちんと毎日挨拶をするというものらしいのだ。


………家族とはそういうものだったのだ………

リルネットにはわからなかった…

実家のネイビス公爵家とは大分と違ったからだ…

リルネットは、産まれてすぐから、計り知れない魔力量を持って産まれた紫目の子…。

……ということで両親に恐れられ3歳になるまでは地下に閉じ込められていた。

閉じ込められていた時は、両親にとってリルネットは畏怖な存在てあったが、3歳になって地下から出てきた少女はとても聡明で可愛らしかった。

地下から出てきた少女は畏怖な存在から、誰よりも優れた才能を持つ従順な子供になっていた。

両親からは優れた能力をもった子供、流石は紫目の子供と称され、皆からは崇められる存在へとなっていった。

そんなリルネットは殆どを図書室と薬草の作業場で過ごしていた。

時折両親とあうこともあったが、殆どは一人で過ごすか薬学などを教えてくれる教師に会うかであった。

リルネットが7歳になった頃、ある出来事がありネイクは、ネイビス公爵家で過ごすこととなった。

ネイクとルイジアと過ごすことも多くなってはいたが、両親や兄たちとは、頻回な交流はずっとなかったのだ。

故に普通の家族というものが、あまりわからなかった。


……しかし新しく家族になるネイクがそう言うのだから、今後はそうやってお互いがいる日は、顔を合わせて、挨拶をするのであろう。

朝起きて家族に挨拶をする。

なんとも心地良い習慣に感じたのであった。

ネイクはリルネットの髪の毛を指に絡ませ、今度は唇にキスをしようとした…。


ドンドンドン…!!!


──やはり今日も赤獅子の如く凄まじい勢いでルイジアがノックと共に部屋に入ってくる。

「なあーんっっ!!!だからー何で主様っ!毎朝毎朝いつの間にかお嬢様の部屋にいるのですか!!っっ

(レディーの部屋に朝からいるなんて、なんて不埒な変態なんですかー。もーー勘弁して下さいよぉ。)」

何度もネイクの部屋に、リルネットの部屋に繋がる秘密の通路なるものがないか確認しているのだが、ネイクがどのようにしてリルネットの部屋に行っているのか、何度確認してもルイジアにはわからないのであった。

「(朝から騒々しいな、お前は。

リルネットが驚いているではないか。)」

「(なっなん!元はといえば、主様のせいではありませんかー?いくら婚約者といえども、もう少しお控えくださいませ!

あまりいきすぎると………嫌われますよ!お嬢様に!!!!!)」

リルネットに嫌われるというルイジアからの叱咤で、ネイクはピタリと止まった!!

ネイクはその言葉に衝撃を受け、ショックでフラフラとふらつくのであった。

すると、ルイジアのメイド服のポケットにいたくまゴーレムのリルが、急にムクムクと大きくなり、いつの間にかネイクくらいの背丈になった。

そして、ネイクを横から抱き上げ、ヨシヨシと慰める。

メソメソメソメソ……赤獅子に怒られた……。

どうやら僕はリルネットにとって嫌われてしまうような悪いことをしてしまっているらしいのだよ。

ルネにメソメソと泣きつき、慰めてもらう。

「ルネ~聞いておくれよ~~。

(あっルネはとても柔らかくて心地よいね?流石は

僕とリルネットの子だよ。)

……ただ僕は今日という日のリルネットに誰よりも早く会いたいだけなのだよ…メソメソメソ。」


……「ネイク様。」

リルネットの清らかな声が聞こえた。


「私はネイク様に、おはようと挨拶されるのは嬉しいです…。」

「ルイジアとルネもありがとう。」


「!!!嬉っっ!!!」

「!!!嬉っっ!!!」




──朝食後、明日から通う学園の制服を着てみる事にした。

金色のボタンに黒色の軍服のような制服だ。男子、女子共にはパンツスタイルまたはスカートから選択できる。

それらに、魔法学園らしいローブを羽織る。

胸元には校章と学級ごとに色の違う紫色のブローチをする。

ちなみに今日のリルネットの髪型はサイドをシルバーのリボンとで編み込みをしたアップスタイルである。

勿論ネイクが編み込んだ……自分の髪色のリボンと共に……


2人とも、非常に麗しい姿であった。

ネイクの銀色の髪の毛と黒色の制服が何とも色香を漂よせていた。

リルネットは何とも愛らしかった。今日の髪型とで、さらに可憐に感じた。

ルイジアは、リルネットを見て、あまりの美しさにため息が漏れるのであった。


──ネイクも感動していた。いよいよ明日から2年間、2人の学園生活が始まるのだ。

「(しかし、主様はお嬢様が学園に通うことに賛成しなさるとは思わなかったですよ。)」

「(これだから……。馬鹿だなルイジアは。

確かにリルネットの、こんなに可憐な制服姿を他の者に見せたくはないさ。……見たもの全ての両目を塞いでしまいそうだよ……。

だが、見た前!このリルネットの嬉しそうな顔を!

僕はね!リルネットの幸せの為なら何でもするのだよ。何でもね……。

それにだね…。

僕はね、小さな鳥籠にいれてしまうよりも、大きな鳥籠に入れて………。

そして僕もその鳥籠に入るのも、また善きかなと思っているのだよ。)」

とても色気のある仕草でネイクはルイジアの方をチラリと見た。


……ゾゾッ……

ルイジアの背筋にはまた悪寒がはしるのであった。


────続く────










お読み頂き誠にありがとうございます。

感謝感激です。

お読みいただいている方も徐々に増えてきてまして、とてもありがたいです。

ありがとうございます!

最近は評価もつけてくださる方もいて、至極光栄です。

(ブックマークしていただいている方もありがとうございます。)

応援していただくとこのような変態でいいのだと思う事が出来ます。

益々一層変態という道を突き進んでいく所存でございます。

どうぞ宜しくお願い致します!!!

もう、まもなく学園編に突入します。

引き続き宜しくお願い致します。

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