代名詞の多用は混乱のもと
はじめに
本作はあくまで、「なろうで執筆を始めてみた初心者」が迷った際の情報まとめとして書いています。
私自身は文系では無いので、文系バリバリの方には劣ります。
なのでマサカリはやめて下さいね。
心をおおらかにしてお読み頂くか、無理そうならブラウザバックをお願いします。
こんにちは、あるいはこんばんは。
今回は代名詞を避けた方が望ましいケースについて、軽く触れてみたいと思います。
◆お品書き
・代名詞について
・避けるべきケース
・どう分かりにくいのか?
・使う効果について
・固有名詞の頻出を避けられる
・名前以外の情報を再提示
・代名詞以外での代用
・さいごに
──◆代名詞について
代名詞とは「彼」や「彼女」、又は「アイツ」などのことを指します。
効果的に使うと有効ですが、誰のことを指すのか曖昧になりやすいため、注意が必要です。
※一人称視点と三人称視点(三人称一元視点含む)では、扱う際の注意点も変わってきますが、今回は割愛します。
──◆避けるべきケース
同じ場所に、「彼」を割り当てるキャラが一人だけだった場合は問題になりにくいです。
ですが、二人になると難易度が上がりますし、三人以上になってくるとなるべく避けた方が良いと言えます。
一人称視点、且つ四人の登場人物が同時にいる例で説明します。
登場人物:俺、田中、大久保、佐藤。
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俺は待ち合わせ場所へ着き、先に待っていた田中と大久保に声をかけた。
「待った?」
「大丈夫。あとは佐藤だけだな」
時間にルーズな彼が遅れるのはいつものことだ。
大久保が腕時計を確認する。彼の腕時計は百万もするロレックスで、よく見せびらかしてくる。
「あと十五分待ったら諦めよう」
「だな」
俺が頷くと田中が首を振った。
「今日だけは佐藤がいないとダメなんだってば!」
彼が必死に必要性を訴えているが、俺と大久保は目を逸らした。
そこに大慌ての佐藤が駆け込んでくる。
「ごめん!」
肩で息をする彼を見て、皆で笑った。
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推測は可能ですが、かなり曖昧になっていて、文単体では誰のことを指すのか分からない文となります。
読み戻りや、途中で誰のことを指すのか考えることを読者に強要するため、避けた方が望ましいです。
──◆どう分かりにくいのか?
代名詞の「彼」を使う相手が仮に一人だけと決めてあれば、そこまで読者負担は大きくありません。
二人の場合、片方だけ特定できれば逆も特定できるため、読者側の理解度に依存して負担が大きく変動します。
前述のキャラの例で示すと、田中と大久保にだけ「彼」を適用していた場合、読者は田中であるのか否かを判別できれば、「田中ではない≒大久保」も判別可能となります。
そこに三人目の佐藤が登場すると途端にややこしくなり、「田中ではない≒誰?」の図式となって、読み戻りや読むのを止めて確認などが発生します。
これでは没入感を大きく損ねてしまいます。
読者は、常にこのような消去法で判別しているわけではありません。
ですが、二人までならどちらか片方の特徴だけで判別できるという例の説明となります。
──◆使う効果について
では、「代名詞そのものを避けた方が良いのでは?」という考えもありますが、使うことによる恩恵も多いです。
固有名詞の頻出を低減させつつ、固有名詞だけでは分からない情報を添えることもできます。
無理に避けるのではなく、読者負荷がかからないように配慮しながら効果的に使うことをオススメします。
──◆固有名詞の頻出を避けられる
次に大久保へ置き換えた例を改行あり/なしの2パターンで示します。
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大久保が腕時計を確認する。大久保の腕時計は百万もするロレックスで、よく見せびらかしてくる。
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大久保が腕時計を確認する。
大久保の腕時計は百万もするロレックスで、よく見せびらかしてくる。
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頻出すると音の重なりが多くなってクドくなりやすい上、行頭で続くと悪目立ちしやすくなります。
そうしたケースを低減させるのに代名詞は有効な手段です。
※このケースでは指示詞や省略も有効ですが、今回は代名詞のエッセイのため割愛します。
──◆名前以外の情報を再提示
代名詞には名前以外の情報が含まれます。
例えば「彼」や「彼女」であれば性別の情報が含まれ、「アイツ」などの表現であれば関係性を暗示できます。
前述の例で、佐藤を女性に変えて例を示します。
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俺は待ち合わせ場所へ着き、先に待っていた田中と大久保に声をかけた。
「待った?」
「大丈夫。あとは佐藤だけだな」
時間にルーズな彼女が遅れるのはいつものことだ。
大久保が腕時計を確認する。彼の腕時計は百万もするロレックスで、よく見せびらかしてくる。
「あと十五分待ったら諦めよう」
「だな」
俺が頷くと田中が首を振った。
「今日だけは佐藤がいないとダメなんだってば!」
彼が必死に必要性を訴えているが、俺と大久保は目を逸らした。
そこに大慌ての佐藤が駆け込んでくる。
「ごめん!」
肩で息をする彼女を見て、皆で笑った。
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この例であれば、登場人物全員の性別を暗示/再提示することができます。
作者にとっては一話で登場させたキャラが女性だと分かっていても、読者はいきなり三話から読むかもしれません。
各話ごとに性別の情報を書くのも難しいケースで活用すると、非常に効率よく読者に性別を伝えられます。
──◆代名詞以外での代用
役職や敬称などを用いて、代名詞と同等の効果を得るケースもあります。
前述の例で、田中を先輩として扱って例を示します。
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俺は待ち合わせ場所へ着き、先に待っていた田中先輩と大久保に声をかけた。
「待った?」
「大丈夫。あとは佐藤だけだな」
時間にルーズな彼女が遅れるのはいつものことだ。
大久保が腕時計を確認する。彼の腕時計は百万もするロレックスで、よく見せびらかしてくる。
「あと十五分待ったら諦めよう」
「だな」
俺が頷くと田中先輩が首を振った。
「今日だけは佐藤がいないとダメなんだってば!」
先輩が必死に必要性を訴えているが、俺と大久保は目を逸らした。
そこに大慌ての佐藤が駆け込んでくる。
「ごめん!」
肩で息をする彼女を見て、皆で笑った。
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この例であれば、俺と大久保が、田中より年下である可能性を暗示することができます。
──◆さいごに
代名詞は対象を曖昧にすることもありますが、効率的に情報を伝える効果も持ちます。
避けるべきケースでの運用は注意が必要です。
貴方の作品の向上に繋がれば幸いです。




