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魔王さま、勇者が止められています。
木曜日
昨日は静かだった。
課長もわたしの帰り際に、電話ボックスから帰ってきた。
魔王さまは無事に書類を作れたのだろう。
今日は、電話ボックスから魔王さまが帰ってきた。
魔王さまは、すごく疲れた顔をしていた。
「八尾よ…やっとだ…」
魔界課で取得したであろう大量の資料を、どさっと置いた。
「確認いたします」
そう伝え、待合の椅子へ案内する。
資料をめくった時、入口が騒がしい。
警備員さんが、複数人で誰かを止めている。
皆、不思議そうに入口を見つめた。
「その後ろの剣は警備室で預かりますので…」
嫌な予感がした。気になるが、まずは目の前の書類の確認が先だ。
意識を逸らすように、書類に目を落とす。
「俺は、勇者だ。エクスカリバーに触るな」
大きな声が館内に響く。
――エクスカリバー。
書類から目を離さず、八尾は思う。
ボロボロなんですね。




