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八尾さん、お昼休憩です。

社員食堂で、後ろのわたしには気がつかづ、掃除のおばちゃん佐藤さんが悩んでいる。


「からあげか…生姜焼きか」

どうやらランチでどちらを食べるか悩んでいるようだ。


「お疲れ様です。わたし、生姜焼きにするので、佐藤さん、からあげにしますか。」


パァと佐藤の顔が明るくなる。


「八尾さん、ありがとう。天使に見えるわ」


大袈裟に喜ぶ佐藤さんを見て、長蛇の列が解消される。

同じ席には、鈴木課長、佐藤さん、私の3人とダークエルフのエルさん。


「エルちゃん、魔王さまの手続きしてるんやろ。手続きなんも知らんから大変やろ」


佐藤さんは、わたしの生姜焼きを頬張りながらエルに聞く。

「アシュベル様、個人情報のためお伝えできかねます。わたしよりも今から大変な手続きをする人間の受付の方が不憫です。」


佐藤やから。と佐藤さんは訂正する。


その手続き、わたしがやるのかと心の中で思いながら、生姜焼きを食べる。

課長は、苦笑いだ。

――嫌な予感しかしない。



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