↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
142/191

.




「――――瞳が」




 その時の自分は、紫色の瞳をしていた。髪色は同じだけど、長さも違うから、なんだか落ち着かない。




『覚醒が近い』




 彼の声がそう告げる。

 ようやく、赤の命華になることができる。でも――。




「はぁ、はっ……ぁ、ぐ」




 心臓が、大きく脈打つ。

 覚醒をするというのは、こんなにも痛みを伴うものなの……?

 体から力が抜けていく。このまま倒れたらダメだと、なんとか後ろに行くよう、残りの力を込めた。

 誰かを呼ぼうにも、声はまともに出てくれない。どうやら、このままこうしているしかないようだ。




 …………そう、だ。




 叶夜と雅に、知らせよう。

 心に、二人の真名を連想する。




 ノヴァ……。




 エル……。




 どうかここに……来て。




 左手が、徐々に温かくなる。これで、二人には届いたはずだと安心し、余計に体から力が抜けた。




「美咲ちゃん――だよね?」




 近くで声がする。

 瞬きをすれば、戸惑いの表情をした雅が見えた。


「ぃ、やびっ――…」


「こら、ムリしてしゃべんないの」


 ふわり、体が持ち上げられた。


「ホントは覚醒年齢じゃないのに……。無茶するねぇ」


 覚醒年齢?

 それに達してないから、こうやって苦しくなるの?

 聞きたいのに、まだ声は出てくれない。

 徐々に痛みが増していき――がくんと、意識が途切れた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。