14 初めての夜
…… ……だ、だめだよ、マリー。
いいじゃない。私たち婚約してるんだし。
ちょ、なに脱いでんだ。
まじめぶってても本当はエッチなの知ってるよ。私がダクトを泳ぐとき、スカート覗いてるでしょ。
そんなことあるもんか。君は僕を侮辱する気かっ。
ふふ、かわい。ほら、胸触っていいよ。
やめろ、離せ。
がまんせずにエッチな本性を見せてよ。
君がこんなに破廉恥だとは思わなかった。
胸揉んでるくせに。
君がやらせてるんだろっ。
どう、気持ちいい?
知るもんかっ。
エッチなエッチなクコは、ほかにどこを触りたいのかな?
こ、これ以上やったら絶交だっ。
クコも男の子だもん。興味あるよね、ここ。
や、やめ……。
触りっこしよ。わあ、クコのすっごく硬くなってる。
よせっ……あ、あっ、なんか、変な感じが…… ……
――僕はなんてものを。つまり、彼女をそんな汚らわしい目で見ていたのか?
薄闇のなか、下腹部の生温かい感触に気づいて総毛立つ。まさか。
手で確認して、僕は唇を噛んだ。
下着を汚すものがあった。映画の化物が吐き出すような気色悪いぬめりが、手にへばりつく。こんなのを僕が……。
保健の時間に知った単語を思い出す。夢精、精通。
ソフィア先生は、恥ずかしいことではないと解説していた。
けれど。僕は、この夜ほど自分をおぞましく感じたことはなかった。




