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召喚勇者は便利屋じゃないんだよ! ー俺は名誉や金より安らぎが欲しいー  作者: しいたけ
第1章

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第36話 カードでなくてプレートなのね

 俺はどこからカードが出てくるのか興味津々で光が収まるのを待つ。

 暫くして光が収まるとそこには1枚の()()()()が現れていた。いやいやいや。いつ現れたのさ。気づかなかったよ? それにカードじゃないのか。


()()のプレートですな。」

ちょっと落胆した口調で司祭が言う。


俺はその某軍隊の認識票のようなプレートを見てみる。


ーーーーーーーーーー

 タダノ ヒデオ

 ♂ 17才

ーーーーーーーーーー


 名前と年齢だけがそこに記載されていた。


「あれ? これだけしか記載されないのか?」

 ひとり呟く俺に、後ろから司祭が声をかける。


「裏にも記載がございます。」


 俺は、裏を見てみる。


ーーーーーーーーーー

種族:人族

職業:勇者

ーーーーーーーーーー


「色で、ランクが分かるようになっています。ランクにはF〜AそしてSがあり、色によって違いが分かります。ちなみに、F緑、E青、D赤、C銅、B銀、A金、S黒となっています。」


「ふ〜ん。そっか。でも、これってランクが変わったり年齢が変わったらどうするの?」


「教会にお持ちいただければ、直ぐに新しい物が発行されます。と言いますか正しくは上書きされます。」


「え? 色が変わるの?」


「はい。そうでございます。」


「へぇ。どんな仕組みなんだろう?」


「それは、私どもでは分かりかねます。なにぶん神器でございますので、神々のお力でございましょう。」


「ふ〜ん。」

 後でアストレアにでも聞いてみよう。


「あ、そう言えばスキルとかの確認はどうするの?」


「教会やギルドに設置されている神器で、スキル一覧を発行することで確認できます。」


「このプレートには書いてないのは?」


「スキルは人に知られたくない場合もございますので、そのような仕様になっていると考えられております。」


「スキル一覧も発行なさいますか?」


「うん。できればお願い。」


「畏まりました。では、勇者様、プレートをこちらに。」


 俺は、プレートを司祭に渡す。司祭は、先程の黒い石版にある窪みにそのプレートをはめる。カチッっと音がしてプレートがその窪みにはまる。すると、プレートが白く輝いたと思うと1枚のレシート? が現れた。

 いやいやいや。いつ現れたのさ。今度も分からなかったよ。


「勇者様。どうぞ。これがスキル一覧でございます。」


「ありがとう。」

 俺は、司祭からレシートのようなスキル一覧を受け取るとそれを確認する。

 どうやら素材は羊皮紙のようだ。


□ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □

【スキル】

『言語解析』

 ○日本語

 ○ベルグランデ語

『視覚強化』 初級

『聴覚強化』 初級

『嗅覚強化』 中級

『身体強化』 初級

『気配察知』 中級

『危険察知』 中級

『魔力探知』 中級

『物理耐性』 初級

『乗馬上進』 初級

『悪路走破』 初級

『単位換算』 初級

『駿馬疾風』 初級

『片手剣士』 中級

『格闘体術』 上級

『護身体術』 上級


エキストラスキル

『思考加速』

会心一撃(クリティカル・ヒット)

ユニークスキル

『限界突破』

□ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■


「ふ〜ん。本当だ。リナが言ったとおり階級が書かれてる。それにしても、エキストラスキルとユニークスキルは階級が書かれてないんだな。」


「流石は勇者様でございますね。こんなに長いスキル一覧はなかなかお目にかかれませんよ。」


「そうなの? 俺って、スキルの数は多い方なのかな。」


「はい。それはもう。スキルは多く持っている者でも5つくらいでしょうから。」


「そっか。スキルの数だけは多いのか。使えないのもあるけど……司祭様。ありがとうございました。助かりました。」


「いえいえ。こちらこそ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()として鼻が高こうございます。」


「あぁ。なるほどね。」

 この教会は勇者と特別な関係なんだとアピールできるのかな。ちょっと利用された気分になったが、まぁWin・WinってことでOKでしょ。


 てなことで、無事ステータス・()()()()(カードじゃないのね。)の発行が完了した。


 それにしても、【職業:勇者】ってのは悪目立ちするな。アストレアにどうにかならないか頼んでみよっと。


 そして、いよいよ 神との交信(神託)を試みることなった。

 あの後、司祭が色々と長々とクドクドと話しをしていたが、俺はじっとがまんしてやり過ごした。


ピロン♪


『条件を満たした為


 スキル『堅忍持久(けんにんじきゅう)』を取得しました。』


 ここでスキル獲得かよ。……我慢強くなれるのかな?



 さて、 神との交信(神託)だが、懺悔部屋ならぬ神託部屋があるとのことなので、早速マリアンヌに案内してもらう。


 案内された神託部屋の壁面には、女神像が安置されていた。駄女神(アストレア)の雰囲気は微塵も感じられないけどな。


 それはそうと、この教会が祀っている神はパレス神というらしい。

 あれ? アストレアじゃないのか? ひょっとして神様違い?

 そう言えばアストレアは新米女神だって言ってたもんな。ひょっとしたら前任者?

 まぁ、それも神との交信(神託)が成功したら聞けば良いことだな。


 早速神との交信(神託)を始めるとしよう。

 さて、その神との交信(神託)の方法なのだが。

 司祭 曰く

「女神像の前で、()()()()のです。」

だって。


 要は、「ただひたすら祈りなさい。さすれば神はお答えになるでしょう。」てな感じだな。神の御心は神のみぞ知るってか?

 本当に神との交信(神託)ができるかどうか眉唾モンだが、ダメ元でやってみよう!

 何事もチャレンジが大切だ! 失敗をおそれちゃダメ、それで行動しないのはもっとダメって、学校の先生も言ってたしな。そう言えば、失敗したと思うまでそれは失敗じゃないとも言ってたよな。異世界(こういうところ)に来たら、その意味がよく分かるな。


「では、アストレアに連絡してみましょうか。」

 俺は、目の前の女神像を見上げながら、そう呟いた。

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