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加筆修正完了!


誤字脱字の見逃しあれば教えてくださいませ~><;


後、後書きにネタバレなどが含まれてる設定資料とかも残していこうかと思っていますので

初見さんは見ないようにしてくれますと嬉しいです!

体が揺さぶられている感覚?誰だろう?

ふわりふらりと漂うような心地よさ

ずっと微睡んでいたいのにそれを阻止しようとしてくる

ずっと…このままでいるわけにもいかない、おきないと…


でも…


…今、って朝?夜?昼?夜ならもう少し寝たい…

やっぱり微睡みの中から抜け出たくないと起きようとした意識がまた微睡みの中へと吸い込まれていく。


「起きなさい」

頭を叩かれた衝撃で目を開けると、見覚えのある人の顔がある…それが誰なのか脳が判断すると、自分が実家に帰っているのだと知る

「もう少しねるー」

実家にいるのであれば、仕事は休み、だったらもう、お昼まで寝ててもいいじゃん。たまにはノンビリしたい、、、、

くるっと掛け布団を巻き込みながら寝返りをうち、二度寝しようとすると近くでため息が聞こえる…別にその程度で溜息なんてつかなくてもいいじゃん、実家に帰ってきたときくらいゆっくりとさせてほしいな~…

そのままゆっくりと意識を落とそうとすると

「姫ちゃん、GO」不穏な単語が聞こえた気がした、瞬間的に心臓がきゅっと縮まった様な気がして一気に脳へと血が流れ込んできたような気がする。


ん?…姫ちゃん?…っは!?


その一言で思い出す、自分が実家に行ったのではなく、お母さん達がこっちに遊びに来ていることを!!

そして先ほどの言葉の意味とは?眠たい頭では理解するのに時間が掛かってしまい、初動が思うように動かせれなかった。


起きて、にげ!?


正に一瞬の判断、思考が目覚めるのと同時に体は動きだそうとした、だが!目覚める前に動かなかったその遅れが致命的だった。

逃げる時間も、ガードする時間もなかった、判断の誤り、油断、それらが致命的となって死ぬのがこの街であると思い出させてくれた。

朝早くから私の悶絶した声が部屋中に響き渡る…


逃げようにも、足は誰かに掴まれていて逃げれない、体をくねらせるしか抗うすべがない、母の前で暴力はいけない!いけないけれど!それ以外の逃げるすべを私は知らない!!


「ぬがぁ!!」

全力で掴まれている足を振り払い、ベッドに立ち上がってくすぐってきた相手の脳天に!!っは!?距離を離されているだと!?

私が起きるタイミングを完全に熟知している参謀が後ろにいるのを失念していた!

我慢の限界で起きるタイミングを完璧に把握しているお母さんによって姫様はしっかりと後ろに下がらされており、姫様は守られていた。


っく!!冷静に考えるんだ、姫様は悪くないの、お酒が入ってしまったから寝起きが悪い私が悪いの。


ふーーっと鼻から長い息を零し反省する。

なんで飲んじゃったかなー、だって、飲みやすいし、女将がわざわざ私の為に取り寄せてくれたみたいだったし、お爺ちゃんが、ぁぁもう!言い訳しないの!この擽り地獄を受けてしまった苛立ちは自分が悪いの!!


すぅふぅっと深呼吸を何度も繰り返し、自分を戒めるように落ち着かせる。


「ほら、あの姫ちゃんも起きて準備できてるんだから起きてささっと準備しなさい」

そうだね、起きて準備しよう、あー昨日遅かったからお風呂入ってないから、お風呂入りたいけど時間なさそうだよね?

いそいそと隊服着ようとすると違和感を感じる…何にって?姫様が隊服を着てるから?滅多にそれ着ないのに?まって、今何時?

「ほら!ぼけーっとしないでお風呂いくよ!」

時計を確認しようとするとぐっと手を引かれてしまう。

まって!まだズボン履いてないから!握られた手を放してもらう為に腕を浮かんでいるお母さんのわき腹を勢いよく突くとひゃんっという声と共に解放されるのでその隙を逃すことなく服を着る。


ズボンをはきながら壁に掛けてある時計を見ると今の時刻が何時か知ることが出来た。

朝としては…そう今の時刻は朝食を食べるにしても早い時間だった。

姫様どうやって起きたの?朝弱いのに!?近くで何食わぬ顔で立っているメイドちゃんが起こしたのかな?あれ?なんで息を殺すように小さな呼吸を繰り返しているのだろうか?まぁいいか。


従来であれば、こんな時間に姫様が起きるなんてことはないのに、どうしてだろうと困惑しているとお母さんが状況を教えてくれる。

「やっぱり、貴女ねー忘れてるでしょ、お開きの時に姫ちゃんが、朝早くにお風呂入って、ご飯食べて、仕事が片付いたら、お爺様のいきたい場所にいきましょうかって今日の予定を話してくれたでしょ?」

…言ってたっけ?途中から完全に記憶がないから、わからない…

むむぅっと思い出そうとしても思い出せないでいると

「お酒に弱いのはきっとお祖母ちゃんに似たのね貴女…お祖母ちゃんもお酒は好きだったけど、よく記憶を飛ばすから、ああ、そっか、だから、あんなのに引っかかるのね…まったく…」

…その一言で想像してしまいぞっとする、飲むときは信頼の出来る人と飲もう、起きたら知らない人が隣にいたら、一生自分を許せないと思う。


準備も終わったので、みんなでお風呂に向かって歩いていく。

これはいい機会だし!お母さんにここの大浴場がお爺ちゃんの実家程ではないけれど綺麗なつくりをしているのだと自慢しないと!


大浴場についてからは、せっかくなので親孝行としてお母さんの体を洗ってあげたりして、姫様は大浴場の造形でこだわった部分を教えてくれた。

そんなこだわりがあったなんて、私も知らなかった。


例えば、湯舟の底に丸い円が描かれているなって思ってたけど、これが大地を意味していて、それが描かれた湯舟に入りながら上を見上げると同じような丸い円が天井にある、これがお月さまをイメージしてるとか

大地と月の間に私たち人が入ることで完成する構図なんだって、体の重みが抜ける感覚が始祖様が月から大地に向かって降臨されていく状況を描いているっていう芸術だと教えてくれた…ふぇぇ、知らなかった…


メイドちゃんも知らなかったようで、驚いている様子だった。

他にも意味があるのだとしたらアレは何なのだろうか?

先の説明を聞けば疑問を感じるのは当たり前だと、壁に向かって指を刺すので私も指を刺した方を見てみるとそこには綺麗な山?が描かれていた。


アレは確か、前に誰かが言っていたのを思い出す。

壁に描かれている山?は、綺麗な石をカットして張り合わせて描かれているのだけど、どこの山なのか写真でも本でも見たことがない。

綺麗な△の形で登頂部が真っ白くてこの地域では見られない雪っというものを表現されている。

っと言うのを小耳に挟んだことがある、アレにも何か意味があるのだろうか?


この山は何を意味しているのですか?っと聞くと、何となく!で返されてしまった…意味のないものもあるのね。姫様って思い付きで行動するからきっとあれもそうなのだろう。


メイドちゃんも返ってきた内容に納得して頷いている。

お母さんも頷いている…この流れだと私も何か聞かないといけない気がする!

周囲を見回してみて気になったことがある。

男湯にも置いてあって、女湯にも同じ石像が置かれている、アレは何だろうか?


部屋の隅っこに飾られているあの石像は何だろうか?何か意味があるのだろうか?

ひっそりと隅の方に置かれている石造を指さす。


ただの石像であれば誰も気にしない!でも男湯にも女湯にも出入りしたことがある私からするとアレは違和感を感じてしまう!

だって男湯にも石像があるから!女湯にも、同じ場所に同じような女性の石像がある!


少し離れた隅っこに置いてある石造、男湯、女湯にも同じように隅っこに置かれている石造、もしかしたら何か意味があるのかもしれない。

あの石像がなにを意味しているのか聞くと、うーんっと悩んでいる。

その仕草を見て直ぐにわかってしまった。


あ、これも意味がないのかもしれない。っと。


姫様の回答を待っていると、思い出したのか、「あ!」声を出しながら、手をポンっと叩いて

「あれは確かね、貰い物で置き場に困ってたやつ!」っと教えてくれた。

返ってきた言葉が想像通り過ぎて何も言えなかったら色々と貰い物ありますよね~っとメイドちゃんがのんびりと答えてくれたので同じようにうんうんっと頷き姫様の行動に納得を示す。

そういう事情もあるのかと納得していると。

誰にもらったのかは思い出せないからさきっと大した人じゃないよ!っと言いながら湯船で立ち上がり

「ただ!大した人じゃなくても!貰い物であれば誰からもらったのか把握するのが礼儀だよね」

っと、湯船から出て石造へと歩いて行こうとするので私も気になってついていく。


こういった貰い物であれば何かしら目印があるのだろう。

何処かにきっと目印とか刻印があるかもっと言いながら二人並んで石造へと向かっていく。


私が思っていた内容を姫様が説明してくれた。

こんなたいそうな物を送れるのは領主クラスの人間だろうと高を括り、領主の象徴である、旗印の刻印が施されている可能性が高いっと教えてくれた。


二人で石像を隈なく調べてみると、何かが台座に刻まれているのを見つけた。

その御旗は平民の私でも何処かで見たことがあるのだと感じてしまった。

はっきりと思い出せないがその象徴である御旗の柄は、見覚えがあった。


え~~っと、私の記憶が正しければ、王都から見て南方?東?どっちだっけ?にある大きな領地で、えっと、お爺ちゃんの家にあった、歴史書で見た記憶が、えっと、あれだよあれ、そう、なんとかの巫女を祭って、た、土地、そこの御旗じゃなかったかな?うーんうろ覚え。


覚えていてもしょうがないって事で何処の御旗か忘れちゃった。

それはさておいて


近くで見て思ってしまった綺麗だと。


この石造、すごく綺麗な女性だよね、髪も長くて、すっごく神秘的で表情も見守ってくれている感じがして好きなんだよねー。

「綺麗だよね」っと姫様に声をかけると

「あー。うん、だね」っと気まずそうな顔をしていた。

あれかな?女性の石像を男性の浴場に設置しているのを思い出して良くなかったかも、とか、思ってるのかな?

そんな事を考えていると、まぁ気にしない気にしないっと背中を押され湯船へと戻らされた、その後はもう全員が蕩けるまでお湯を堪能した。


お風呂を堪能した一同は、湯船で火照った体の熱を冷ますために中庭のベンチで座っていると、視界の隅っこに写った人物が此方に向かってくる、お爺ちゃんとベテランさんの二人だ。

メイドちゃんが言うには二人もお風呂に入っていたみたい、此方に向かってくる二人は楽しそうに会話しながらこちらに向かってくる。


お爺ちゃんもベテランさんも近くのベンチに座って火照った体を休ませ始めた。


皆でノンビリと過ごしながら、周りを見てみると、朝も早くからジョギングしたりする医療班のメンバーや研究塔のみんながすれ違っていった。

すれ違うその都度、会釈などをして軽く挨拶を交わす。


その一団の中に三つ編みが似合ってる新人の可愛い三つ編みちゃんも混ざっていた。

その姿を見て彼女に、いいや、新人たちに感じていた不安が消えていくのを感じてしまった。よかった、ちゃんと、先輩たちと一緒に行動している辺り、医療班の一員として馴染んできているのだろうと一安心することができた。


そんな感じでベンチに座ってゆったりと過ごしていると、皆の火照りも収まった様子なので誰かが食事にしましょうと言い、その声に全員が賛同し、仲良く皆で食堂へと向かっていった。


向かっていく途中で我らが医療班の裏ボスである大先輩が奥様と一緒に中庭に向かって歩いていくのが見えたので、会釈をすると、気が付いてくれたみたいでうんうんっと頷いてくれた。

あの二人を見ると心が何時も不思議な感覚に包まれていく。

この感情はあれかな?歳をとってもあんな風に夫婦そろって仲良く過ごせれるのって羨ましい?って思う?それとも、憧れ?うん、憧れるよね。

憧れてしまう未来の形が心の中で湧き上がってきているのだろう。


食堂に入るとおばちゃんが何時ものようにキッチンで仕事をしている。

毎日毎日、何時も遅くまで働いている、そんな食堂にいるおばちゃんも結構なご年齢、だけどね、年齢に負けずと頑張って働いてくれている。


頑張って働いているけど常に一人で切り盛りしているわけではない、たまに料理の心得がある人が手伝ってくれていたりしているけれど、その人達は後を継ぐとかそういう感じではない、そもそも、彼女失くしてこの食堂はなりたたない。


噂では二代目としておばちゃんのレシピを学んでいる人も何処かにいるらしいけれど、そんな大層なものじゃないよ?なんて、口が裂けても言えない。

彼女の味は何時だって家庭的、食べると帰ってきたのだと感じさせてくれる暖かい味だもの。レシピを残すというよりも彼女の心を受け継いでほしいかな。


ここに帰ってくれば何時だって暖かい家庭の味を味わわせてくれれば

私達はそれで満足だもの。


姫様もね、あの人が限界超えてもう無理ですって言わない限り、新しい人を迎える予定はないって言うくらい食堂のおばちゃんに厚い信頼を寄せている。

長い間、戦士達を支えてきてくれた人だからね。


長い間?…えっとどれくらいだろう?

おばちゃんの年齢って確か、年齢は…?どうだったかな?No2にプラス10くらいだっけ?覚えてない、詳しい年齢は知らないけれど、そんなニュアンスをNo2が教えてくれた気がする。


そんな事を考えながら用意してもらったいつもの定番メニューの朝食を食べているとふと思い出したことがある。

お風呂に入っている時から疑問に思っていたことを聞いてみた。

お爺ちゃんの行きたい場所は何処なのか?何処に行くのかを確認すると、ベテランさんから戦士達の修練を見てやってほしいとお願いされたみたいで、それが終わってから行きたい場所へと足を運びこの目で見たいってことで、午前中は修練所に行く予定だって。

遠見の術式であれば昼間の方が見やすいか?っと思い、うんわかったと返事を返した。


だったら、私はどうしようかなって悩んでいると、お母さんが「私は女将さんのところにお邪魔する予定よ」さらっと午前中の予定が決まっていると報告される。

どうやら、両方とも昨夜のお酒の席で決まっているみたいだった。


姫様はどうするのかなって話を振ってみると、片付けないといけない仕事があるから午前中は仕事、メイドちゃんもそれの付き添い…あれ?私だけ予定がない?

何か手伝うことある?って一応聞いてみるが予想通りで無いよっと言われてしまう。


こんな時でもしっかりと姫様は仕事をして時間を無駄にしない…

それに比べて私って大丈夫?最近の私って仕事してない人みたいになってない?少々不安を感じてしまうが、そもそも、No2だって何時だって病棟に居たわけじゃない、だから、いいの、かな?うん、きっといいのだろう、忙しい時は休みなんて無かった時もあったのだからと自分を納得させた


お昼になったら食堂に集合ってことで各自解散っと、なった…


この後、どうしようかと考えたけど、まずは、仕事を変わってくれた大先輩に挨拶に行くのが大人としての行動だよね?

医療の父と久しぶりにゆっくりとお話しよう!そうと決まれば、王都で戦乙女ちゃんたちが代わりに買ってくれていたお土産のお菓子をもって挨拶に行こう!


自室に戻ってお土産袋の中身を確認すると、中身が完璧だった。

確か、姫様が戦乙女ちゃん達に頼んでいたから、私が誰に何を渡すのか想定してたってことだよね?


うんうん、わかってるよねー!

お土産として買ってくれた中身は大先輩が好むものだった。

大先輩である彼のお気に入りな品物!

定期的に取り寄せているほど好きなコーヒーの銘柄、プラス!それに合う少し甘めの大人の味わいで王都でも有名な焼き菓子が用意されていた。

受け取ってくれた顔を想像するだけで胸が暖かくなる。


その二つを持って医療班の診療所にある診察室に入ると、ノンビリと本を読みながら過ごされていたので、仕事を代わってくれたお礼等を述べてお土産を渡すと「お前はちゃんとしてるな、アレと違って」って言いながら頭をなでてくる。たぶん、大先輩がアレって言う人はNo2しか居ないよね。

No2は今も元気にしているのだろうか?王都に行ったのだから会いに行けばよかったのに、何か色々とあって、それどころじゃなかった…


そうだ!大先輩だったらNo2が今どうしているのかやりとりをしているかも!話の種として大先輩に質問をしてみよう。

No2が健康なのか順調なのか知っているのか聞いてみると、渋そうな顔をして

「めでたい話を師匠である俺に何も言わないで出ていくような、恥知らずなんざしらねぇよ」ちょっとご立腹だった。


もしかして、あの後、No2って大先輩には挨拶に行かなかったのかな?かもしれない。

私たちには、挨拶をしてくれたけど、会いたくない理由があったのか、たまたま、大先輩がこの街にいないときに出て行ったのか?

いや、それはない、時間の余裕があったはずだから、あえて?避けて実家に帰った?なんでだろう?


こうなってくると、怪しく感じてしまう、No2は、本当に妊娠したの?本当に実家にいるの?実家って王都だよね?

うーん、こんなことを考える事になんて思っていなかった、そんな風に怪しんでしまうのなら彼女ともっといろんな話をして彼女の悩みとかを聞けばよかった…後輩としてではなく女性として今なら色々と昔の事を話してくれるかもしれないのに…

王都に行ったときに何とか時間を作って会いに行けば良かったなぁ…


ただ、No2の実家が何処かなんて詳しい場所は知らないけどね。

でも、姫様だったら確実に把握しているはずだから、行こうと思えばいけたはずなのに、そう、何処に住んでいるのか姫様に聞いてみても良かったのに、実行に移せなかった。

恩義のある人なのに…後輩として失敗したなぁっと反省する。


次はそんな失敗をしまいと、今度王都に行く時があれば挨拶がてら様子を見に行こう。

そんな事を、頭の片隅に置いときながら、大先輩が語りだした話に耳を傾け続けた。


うんうんっと頷いて話半分に聞いてたら、どうやら、大先輩のお孫さんについての話しみたい!

母子ともに健康的にも問題なく経過は順調みたいで、早く生まれて欲しいっとか、かみさんが楽しみにし過ぎていてちょいちょい上の空だったりなどの他愛もない話に花を咲かせていたら、もうお昼に近い時間になってきていた。

予定がありますのでと伝えると「今回みたいなのは俺的には歓迎だから、遠慮するなよ」笑顔で送り出してくれた。

その笑顔に私もつい笑顔で医療班の皆が嫌がりそうな一言を

「はい!頼りにしてます!」と返してしまった。


No2は大先輩は怖い人だーって言うし、医療班のみんなも怖い人だーって言うけれど、そんな感じしないけどなー?医療的判断が遅かったり間違えると鬼になるけど、普通に気のいいお爺ちゃんって感じだけどなぁ?

どうして怖がるのだろうか?悪い事をしなければいいじゃん?ね?


どうして皆が大先輩を恐れているのか今一つ理解できず、何が怖いのか考えていると気が付けば修練所の近くに来ていたので、物のついで、お爺ちゃんの様子見がてら中を覗いてみると、椅子に座って指導をしていた。


ベテランさんはというと、それの補佐をするような形で新人達に細かい指導をしていた。

誰を指導しているのかと、新人たちへ視線を向けるとつい最近大変だった人物の顔が見えた。

…あ、彼女もリハビリを終えたみたいで修練に励んでいるみたい、よかったよかった。


中を覗き込んでいるとお爺ちゃんが私に向かって手招きをしてくれている。

どうやら、私が覗き込んでいるのに気が付いたみたいで手招きを続けるので中へとはいっていく。別に、訓練中は入ってはいけないっていう決まりはないからね?


訓練中の新人たちの邪魔にならないように移動し、お爺ちゃんの隣に立って小声で新人たちの面倒を見てくれてありがとうねっと感謝の気持ちを伝えると「なーに、新人達も男だけじゃなく女性の方もいるなんて思っても無くてな」思ったよりも上機嫌だった。

ぁ、ダメだよー?エロい目でみたら?両目潰すよー?


小さな殺気に気が付いたのか一瞬ビクっとした後

「み、みんな真剣で良きかなよきかな」っと誤魔化し始めた。

よくよく考えるとエロスの塊のような存在二人が指導しているのだから誰かがそういう部分に釘を刺さないといけない!

周囲を見回してみても、止めれるような人がいない!この二人を!誰もその行動を止めれる人がいないじゃん!


しまったなぁ、大先輩の挨拶を早めに切り上げてこの二人を監視するべきだったか…


後で戦乙女候補生達に何もされていないか確認しよう、したという情報を掴んだら後日、文を送っておばあちゃん連合に〆てもらおう。

ベテランさんの場合は奥様に文を送れば自動で〆てくれるので、そうしよう。


うんうんっとエロの塊である二人を刺すように見つめると

二人が恐る恐る此方に視線を向けてきたので何事も無く優雅に手を振って挨拶を返すと首を傾げ乍ら前を向いた。


そんな二人の指導を眺めていると、どうやら中を覗いた際に想像した訓練内容とは違った。てっきり新人たちだけの教育なのかと思っていたから。

だって奥からフル装備の人達が入ってきたから。


新人たちの稽古が終わったからなのか、それとも、彼らの準備が終わるまでの間、新人たちに指導していたのか何方かはわからないが、奥からフル装備の集団が入ってきた、数は合計5、槍兵が3,槌が1、片手剣が1。

それを見て察する。


完全に騎士部隊が人型とやり合う時を想定した布陣だな。


鎧などは外用だけど、得物だけが本番用じゃない違う、本番用の鉄製じゃなくて全て木製にしてある、ただ実践に近づける為に武器に重りをつけている、持ち手にくるっと巻くタイプの重りがつけられているのが見えた、つまりウェイトを乗せて少しでも実剣に近い形にしたいのだろう。

つまり、これからは実戦練習をするのだろうと察することが出来る。


あれ結構、辛いんだよね、私も参加したことがあるけれど、普段自分が使っている得物よりも、重く調整されているから、動くだけでも結構ハード。


誰が敵の役をするのかと思っていたら椅子からすっとお爺ちゃんが立ち上がると、ベテランさんが木刀をお爺ちゃんに渡している。


どうやら、お爺ちゃんが敵役するのかな?大丈夫かな?現役を退いているって言ってたけど?筆頭騎士とは名ばかりの相談役じゃないの?この街で現役の騎士部隊に相手取れるの?


心配しながら彼の背中を眺めていると不思議と、大丈夫そうな気がしてしまう。


お爺ちゃんが修練場の中央で立ち止まり、受け取った得物をぶんぶんっと軽く振りながら体を捻ったりして準備運動を始めている。

先ほどまで指導を受けていた新人達も気が付けば観覧席を陣取り、この先に起きるであろう出来事を心躍らせ食い入るように見ている。


私もお爺ちゃんの準備が終わるのを待っていると

「ほれ?どうした?何時でも構わんぞ、敵は獣じゃろ?いつでも襲い掛かるのものじゃないのか?」わざと背中を向けたりして挑発をしている。

それを見た騎士の部の人達が一斉に襲い掛かるように大地を蹴り隊列を崩すことなくお爺ちゃん目掛けて突進する。

お爺ちゃんと言えどあの数は危なくない?


心配しながら見ているとお爺ちゃんがちらりと視線を向けてくる?

どうやら、私が心配そうに見ていることに気が付いたみたいでウィンクで返事をしてくれた、そんなことが出来るくらい余裕あるから大丈夫ってことかな?


余裕たっぷりな達人の動きをしっかりと見逃さないようにしないとね。

滅多に見れないお爺ちゃんの多対一の動きを少しでも身に宿す為に集中力を高め彼の動きを網膜に焼き付ける


お爺ちゃんが持っている得物は片手剣だとすれば…

騎士達、攻める側からすれば当然、槍を持った人が先に前へでる。


槍の方が片手剣よりも間合いが広くリーチが優位、槍を持った人が先陣を切るってのはね、正しい判断!


槍兵三人が一人、二人、三人と同時に攻めようと前に出る。


一人目がお爺ちゃんの胴体めがけて突きを繰り出す!けれど当たらない!

お爺ちゃんは体を僅かに捻って避けた!

成程、次の攻撃に対して直ぐに対処できるようにと最低限の動きで避けたのか、完全に敵の動きを見切っている。

それだけじゃない、余裕をもって避けれるのであれば追撃も容易いと言うことに繋がる、油断なく彼は追撃も忘れていない、相手を封じるための最低限の攻撃、流石だな。


そうお爺ちゃんは、華麗に躱した瞬間、瞬時に次の一手を放っていた。

突きを繰り出した槍兵の指を躱すのとほぼ同時に片手剣で叩いていた!

アレが刃のある実剣であれば槍兵の指が落とされていることになる、例え手甲を装備していたとしても彼の者であれば切り落としているであろう。


ただ、手甲を身に着けていたとしても叩かれたら当然痛い。

槍兵は手甲を装備しているので叩かれた指は、折れはしないだろうけれど、結構な衝撃があったみたいで、それを証明するかのように槍先が揺れている。

そう、突きを放った槍先が大きく揺れている!

あれではしっかりと握れていないだろう…そうか!

この先の意図を推し量った瞬間、彼は既に次の動きを取っていた。


指先を叩かれた衝撃によって生まれた隙を巧みに使った!


剣を持っていないほうの手で最低限の動きで避けた敵の槍を握り得物を奪うためか!

そのまま突きを放った槍兵の胴体を突き崩すように石突の部分を押し出して、槍兵は自分の槍で胴体を突かれてしまった…むごい、指を落とすだけではなくしっかりと止めを刺す2段構えの動きか。

鎧を着ていたとしても衝撃が内臓へと響く様にと彼の者であればいともたやすく出来るであろうから、そう当てているだろう。


それが何を意味するのか…完全に敵の意識を奪い取り敵の武器を我物へと奪う事へと繋がる、理にかなっている。

多対一であれば武器の損耗は確実にある攻撃できる手段は増やすに越したことはない。


ただ、今回の得物が完全な木製なだけあって胴体を突かれた槍兵は死んではない、鎧が少々凹んだくらいで済んでいる。

私達の鎧が凹むほど…相当な威力だよね。


鎧が凹むほどの衝撃を受けた一番槍は後ろへと小さく僅かに後ずさりするようによろめき前のめりで膝をつき両手の平を地面にあてて、倒れ込んでしまった。頭がむき出しだ…それをお爺ちゃんが倒れ込んだ彼の横からから見下ろしている。

これが人型との闘いであれば、このままでは、一番槍は死んでしまうだろう。だが!一番槍を殺させないように私達は動く様に訓練している!

一番槍を助けるためにも!二番手も続けざまにお爺ちゃんの足元に向かって突きを繰り出している!!が!!ダメ!!

片足を上げてあっさりと躱されてしまった!


それだけじゃない!飛ぶのと同時に!!お爺ちゃんが次の一手を仕掛けている!


二番槍がお爺ちゃんの足元へと攻撃するように突き出した槍を一瞬の動作でいつの間にか両足を地面から離すように低空で飛んでいた。


そう、さっきまでは片足を上げて避けたと思っていた。

だが今この瞬間違っていた。


片足を上げた際にバランスを崩さない為に重心の軸を安定させるために先ほどまで地面につけていた足、つまりは!上げていないほうの足が低空で浮いたと思ったら先に上げた足を地面へと強く打ち出すように振り下ろしいた!

低空で飛んだのとほぼ同時なのか?瞬時に二番手が突き出した槍を踏みつけるようにし槍を地面へと固定した!まるで地を這う蛇を足で踏みつけるように!


次の一手が行われた!そう、即座に敵の得物が破壊できそうなら破壊する!

避ける為に少しだけ持ち上げた足で槍の持ち手を踏みぬき固定してから!!

もう一つの足で槍を撃ち抜く様に地面へと振り下ろし、特殊加工してある槍の持ち手を圧し折った!?何て膂力!


一連の流れが上手い!しかし、どうやって槍を圧し折ったのだ?両足で抑えつけるように踏み抜いただけでは…そうか!!


槍がおられ破片が飛び散り隙間から見えた金属の輝きで気が付く。


1番槍が崩れ落ち放り出されている踵を利用したのか!!

上手い事!槍の持ち手が踵の上に来るように巧みに足であやつって誘導していた?いや、そもそも踵の位置が先ほどと違う?あの一瞬で一番槍の足を蹴って位置調整もしていたのか!?って言うか気が付かなかったが一番槍が五体投地のように伏臥位で全身を地面に預けているじゃないか!いつの間に!?恐らく爺さんが飛ぶ前に何かしたのだろう、気が付かなかった。


相も変わらず、すさまじいな。


後はてこの原理っというやつか?いや、寸断力っというやつか?どっちかはわからないが、巧みに!!綺麗に圧し折ったな…

一番槍のやつの踵も…ヒビいっちゃったかも、後で見てあげないとね。


1番2番共に完全に沈黙させられたとしても私達は仲間を救うためなら歩みを止めない!見捨てるなんて絶対にしない!

三番手の槍兵が、槍の一部を腰に密着させ腰の回転力を全力で槍に伝え、腰を回す力と共に槍を薙ぎ払うように渾身の力を込めてお爺ちゃんの顔面に向けて振るわれる…っが!ダメだった!渾身の力を込めたというのに三番手の槍が打ち上げられてしまった!


まるで幼き騎士の攻撃をあやすかのようにあっさりと片手剣で槍先を上空へと打ち上げた、それと同時に1番槍が持っていた槍、その槍で三番手の膝に向けて石突を突きだすとカンっという高い音と共に、三番手の槍兵が前へと進めなくなってしまっていた。


それでも、上半身と腕の力があれば!


爺さんでも三番手があの状態から上半身の力だけで強引に槍を振り下ろせるとは思っていないだろう!まだ三番手は諦めていない!…っが!それすらも見抜かれている!?いや…違う、完全なる沈黙まで油断しないのか…

彼は徹底しているな。


普通であれば打ち上げられた槍を振り下ろそうとするための予備動作をさせない為に動きを制限するのを目的とした一撃、膝への一撃で完全に動きを完封したと思い油断するのだが、彼は油断も隙も無い。


動きを封じた瞬間に、膝に当てた槍を一瞬で上に向かってしならせると槍の持ち手の部分、いや、石突だな、そこで、三番手の顎先を下から上に向かって打ち抜き、三番手の意識を刈り取った…

その結果、三番手は地面にハグをする形へと誘われてしまったわけだ。


これにて三名の槍兵たちは完全に沈黙させられ制圧されてしまった。

お見事としか言いようがない。


恐らく、先の流れから考えられる連携は完璧ではあった。

一番手の槍兵が胴体を狙って動きを封じ

二番手がさらに、足元を封じ

三番手が相手の意識を刈り取る連携…


その後に、槌部隊、剣部隊で畳みかける連携だと思われる

完璧な布陣だ、人型であれば動きを僅かな間封じ込め後に続く二人の攻撃によって何かしらのダメージは与えれていたであろう。


なので、先陣を切る槍兵が完膚なきまでに叩きのめされてしまっては…この先に繋げる為に待機していた殴打&切り裂き担当である二人、槌剣を持つ兵である二人が動きが止まってしまうのも致し方ない。

経験が浅いのだから訓練であればやむなしであるがこれが実践では絶対に停まってはいけない!


そこで動きを止めてしまっては前の三人の命は獣に喰われ消える。


彼らはまだまだリカバリー能力が低い…人型を相手取るのは無理だな。

小さな溜息が心の中で過ぎ去っていくと一筋の怒号が修練場を駆けていった。


ベテランさんが「カバー遅いぞ!」一喝すると、どうすればいいのか混乱している二人が急いで前に出た。


ここが獣との戦いだったら、獣からの追撃を許すわけにはいかない、なぜなら、追撃される=前に出ていた兵は死ぬからである。


突撃した二人が槍兵と敵の間に割って入ろうとするが、その動きすら読まれている…

一番手として槍兵を助け出そうと動いた兵士の喉元には既に片手剣の切っ先が置かれている。更にはお爺ちゃんを遠ざけようと一番手の背中を守るように動こうとした二番手の喉元にも槍兵から奪った槍の切っ先が突き付けられていた。勝負ありだな。


助けようとする意志を逆手に取られてしまっている、それでは何もできない。


まだ、彼らには犠牲を伴う痛みを噛み締める心の強さが無いのだろう。

取るべき選択肢を誤ったな。


ここは義勇ではダメだ、仲間を少しでも速く助け出そうとするのではない、少しでも速く敵を殲滅する、もしくは、技量で勝てないのであれば致命傷を喰らわない程度に己の体を犠牲にして渾身の力で体当たりをするなどを…いや、それが許されるのが対人戦だからか、相手が大型の獣であればそれは愚策か…難しい所だが、忘れないで欲しい、命さえあれば私達が絶対に助け出して見せるっということを。


それを見たベテランさんが「それまで!」大きな声で終了の合図をだし5対1の訓練はお爺ちゃんの完勝で終わりとなった。


冷静に一連の流れを思い返すだけで手に汗が滲んでしまう。

あの連撃を苦も無く躱し、あまつさえ得物を奪い壊しその先を無くした。

つまり相手の先を封じ、二名の命を刈り取ったのだ、あの僅かな一連の流れで、速すぎる…対人戦においてお爺ちゃんに敵う人っているのだろうか?


そんなことを考えながら医療班団長としての私の体が勝手に動きお爺ちゃんから離れた人の体を診察していた。

顎を撃ち抜かれた人の容態を確認するが顎が折れている様子はなさそうなので、軽めの回復術式を施してあげた。

ありがとうございます団長っと絞り出すような声を出してくるけど、顎打たれているのだから話さないほうがいいよっと一声かけてあげると照れた顔をしている。踵を利用された方の具足を見てみると問題は無さそうなので折れてはいないだろう。


そんな風にお爺ちゃんに突撃した人たちを観察し診察しながら回復術式を施していると

「どんなもんじゃい!ワシもまだまだいけるじゃろ?孫ちゃん」

構って欲しいのか褒めて欲しいのか、お爺ちゃんが褒めてほしそうにニカっと決め顔の様な笑顔を此方に向けて笑っているので

「最小限の動きで落ちたスタミナを考慮しつつの華麗な動き、熟成され完成された動きだと思うよ」

素直に感想を述べると嬉しそうにそうじゃろそうじゃろっと大きな声で返事をしながら、うんうんと頷き、満足した顔をしている。

「恐れ入ります、流石は師匠の御父上、学ぶところが非常に多く感服いたしました」

手で祝福の音を奏で勝利を祝うようにパチパチっと手のひらを叩きながらベテランさんも感想を述べている

「どうじゃ?お主も交えるか?」

お爺ちゃんが軽く挑発するが、ベテランさんはそれに乗ってこない。

首を横に振ってからベテランさんが壁にかかっている時計を指さしながら「ご予定が、おありですよね?」っと、うまいこと挑発から逃げている。


まぁ、確かに予定の時刻まで時間がないけれど、いいの?若手たちにカッコいい処orかっこ悪い処を魅せなくて?

王国筆頭騎士、王家直轄の騎士と手合わせなんてそうそう出来ないんじゃないの?

周りからも見せてくださいよ勇姿を!っという熱く厚い視線がベテランさんへと向けられているが、当の本人は知ったことかと平然としている。


「そうじゃな、もういい時間だしな、一対一の演武は先ほどしたしのぅ、それに、他のメンバーっとなると新人達しかおらんし、分が悪すぎるっか、良き戦略眼を持っておるのう」

なんだ、二人同士の戦いは既に終わっていたのか、いや違う演武だから決められた動きを披露しただけか。

だったら、周りの人達は演武ではなく、二人の戦いが見たかったのだろう。


それにねお爺ちゃんの言い分もわかる。

私達の基本は連携での闘い、ベテランさんを補佐するために新人達を嗾けたとしても逆に邪魔にしかならない。だから挑むべき相手ではなく、勝ちの目がない退くべき相手ってことになる。


撤退するのもまた大事だもの、私たちの敵は獣、第一に考えることはこちらに被害なしで殲滅することだからね。

今の状況で勝てないのなら態勢を整えのて最も適したチームで挑めばいいだけ、何なら…姫様っという街の切り札を使えばいいのだから。


だから挑発に乗らないっていうベテランさんの、その判断は正しいものだと私も思う。


私達は個ではない、群だ、ひとりの力に頼りきってはいけない。

一つの行動が一つの結果へと繋がるように一人一人が今できる最善を尽くす。


それが求められているのだろう、私達は。


お爺ちゃんが得物をベテランさんに渡すと

「ほれ、孫ちゃん、食堂にいこうか」っと笑顔で私の肩を叩くと、三番手の人が自分は大丈夫ですのでっと見栄を張るように作り笑顔で起き上がったので、これ以上の心配は彼の自尊心を傷つける形へと繋がってしまうのだろう。っであれば、提案を受け入れるべきだ。

口元は笑顔でされど真剣な眼差しで次は負けるなよっと意志を込めて兵士の胸に拳を置いてから悔しそうな顔をしている兵士に背を向けお爺ちゃんと一緒に食堂へと向かって歩いていく。


二人で先ほどの稽古の話しとは全く無関係の会話をしながら食堂に到着すると、既に2人が揃っていた。

お母さんも姫様も先に到着していたみたいで二人でノンビリと談笑している様子だった。


どうやら、先にご飯は食べ終わっているみたいでゆっくりと女子トークを楽しんでいるみたいだったので、入り口でお爺ちゃんに「何か食べたいのある?」って聞くと「何でもいい」っと家にいるような雰囲気で任せると言ってくるので適当に頼むかっと考え、お爺ちゃんには席取として先に席へと座ってもらった。


私は私で頼まれたのだからちゃんとオーダーを通しに行く。

おばちゃんにお昼の定食を二つ注文する。


おばちゃんが定食を準備している間は料理の邪魔かもしれないので黙って立っていると何時ものようにおばちゃんが料理をしながら話しかけてくれるので、ついつい私もその会話に乗ってしまう。


気を使って待ち時間も相手してくれるくらい私達はおばちゃんとの仲が良好だ。


他愛も無い会話をしていると直ぐに料理が出てきたので受け取り、出来上がった定食をもってお爺ちゃんに渡すと

「肉か…」っと一言呟くと、お母さんが「何でもいいのなら何でも食べましょうね」っと圧をかけている、その圧にお爺ちゃんは屈服しているのか、小さな声でハイっと零してから肉をフォークで刺し口に運びモグモグしはじめた。


その情けない姿に私は想像してしまった…

もし、お爺ちゃんに介護が必要になってしまったら確実にお母さんが呼ばれるのだろうなと先の未来が見えてしまった気がした…


私も黙ってお肉を口の中に運び噛み締め、思い出す、お母さんは好き嫌いは許さなかったなぁっと…あ、でも、小さい頃ってあんまりお肉食べたことないかも?


そんな風に静かに食事をしていると…楽しそうにお母さんと会話している姫様の横顔見て、ふと、気になることを思い出した。


姫様に確認しないといけない。

そう、王都に出発するときに出自がどうのこうのってあれなに?

お爺ちゃんも知ってるみたいだったけど?


口の中にある食べ物を飲み込んでから姫様に質問を飛ばすと

「あらー聞こえてたかー」失敗失敗てへ☆彡っと舌をだすけど絶対にわざとだよね?わざと聞こえるように言ってたよね?


私の出自ってお爺ちゃんの血筋だから?筆頭騎士の血筋だからってこと?

でもなー、お爺ちゃんの血筋なんて山ほどいるけど?子供達かなりいるよね?っと、考えていると返ってきた答えは別の問題だった。


「貴女の同期であり、最近めでたく結婚したティーチャーも実は王家の血筋だよ」


想像外の言葉に頭が真っ白になってしまいつい


「「ぇ!?」」驚いた声が二つ同時に出てきてしまった。

どうやらこの一言にお爺ちゃんも驚いていた。

ん?あれ?お爺ちゃんも知ってたんじゃないの?出自のこと。

「あやつ結婚したのか!?相手は?」ぁ、そっちか…

「あ~…うん、結婚したよ?相手は、研究塔の主、お爺様にわかりやすくいうと、あの一族の血筋だよ子供もいるぜ?まだお腹の中だけどさ」

その一言でお爺ちゃんがポツリと呟く「あの血筋なら問題ないのう、あやつも命を狙われんですむ…いや、子供のほうが危ういのか?」物騒な内容を呟かないでもらってもいいですかぁ?


状況が呑み込めていない私を見て姫様は更に詳しく説明をしてくれた。


ティーチャーのお父さんが前王で、お母さんはとある貴族の家系でティーチャーはそこの次男だよ。

王位継承権は有しているけど、本人はその気がないのは見てわかるよね、知っていると思うけど、彼は闘争を好む人じゃない。


王位継承のゴタゴタに巻き込まれたくないので、前王がこの街に行くように仕向けたんだって。


ただ予想外だったのが、無気力で闘いが嫌いな彼がこうもこの街で頭角を現すとは誰も思っていなかったかな。

きっと、彼も、この街に来たのであれば勤めを果たそうと頑張ったんだろね。ただ、想定以上にかなりの結果を残してしまったんだよね~。


その結果を残せた理由も単純でさー、彼ってさ?普通の家庭とは違うわけじゃん?幼い時からそれ相応の修練を積まされてきたからさー、この街にやってくる多くの人達とは土台が違い過ぎたってわーけ。


他の人達からするとね彼の技量は一線を凌駕しているのよ。


実力が伴っていれば、必然的に、この街で、結果も出しちゃったってわけよ、あれよあれよとね…気が付けば今の地位に落ち着いちゃったんだよね。


だから、彼と私がもし、王都に凱旋しようものなら、下剋上が成立しちゃうってわーけ。

ほんっと、困ったことに、現在この街にいる責任者達が、まさかの王家の血筋ってことなんだよね。

本人たちはさ、その気がなくても、王家の血筋ってのはね、政治的に見て厄介なの。


当然、この街での功績や名声は王都にも広まっているから、非常に優秀であることが民衆にも伝わっているので、もし、仮に貴方達が下克上をしたとしても、民衆たちは確実に支持してくれる。


貴方達なら王家の一員として受けれいれてくれるほど、王都に住まう人達の評価が高いのよ。

平民貴族問わずにね…


困ったことにねー、ほんっと、この街じゃなくて王都に住んでいたら確実に、今の王様なら暗殺してきてたと思うよ?

っていうか、絶対に暗殺対象に入ってると思う、私とティーチャーと団長の三名は、暗殺対象だと思うよ


その話を聞いてお爺ちゃんが険しい顔をしている。

まさか、自分の孫が暗殺の対象になっていると再確認させられているのが辛いのか、それとも、王族の醜い醜態に対して反応しているのかどっちだろう?


お爺ちゃんの険し顔なんて何のその、無視するように続けて姫様が説明をしてくれる。


気が付いていると思うけれど、っていうか当然か?

王都では貴女は男性として出自の登録がされております。


なのでそこを利用しました。


女性の体型に成りましたし、女性の恰好をすれば誰がどう見ても団長は女性にしか見えないのであれば、王城に入ったとしても誰も、王城に足を運んだ女性が貴女の事だって、気が付かないだろうってことでね、女性の恰好を指定しました。


それと、ティーチャーに関しては結婚したことは王家には伝わらないようにしています、幸いにも、奥様の家系はこの街にいらっしゃるので、特に問題なし、ティーチャーのほうも実家とは疎遠なので問題なし。

王城に近寄らなければ暗殺されることはないでしょう。


王城へと足を運ばないといけなくなっても、そんなの私にとってはいつも通り!いつも通り警戒すればよし!

団長もティーチャーもさ、迂闊に、王家の血筋の人に二人揃って一緒に近づかなければたぶん、派手な暗殺はしてこないはず。っと説明してくれた。


うーん、何で殺される対象何だろう?

今一つ理解できなかったけど、理解する必要が無いから別にいいや。

二人揃って王城に行くことなんて絶対にないだろうから。


あーでも一つ疑問がある、念のために、あの時に渡された大切な服の指定は何の意味があるのか気になっているので確認すると

「見たかっただけ!」っという姫様らしいタダの我儘だった。

ぁー、うん、そうだね。姫は、そういうとこあるからね。納得しました。

これくらいかな?気になる部分って。


気になることも聞いてしまったので、その後は特に何もなくご飯を食べ終えると、お爺ちゃんが悲しそうな顔をしているので、食事中に聞くべきじゃないというか、お爺ちゃんがいるときに聞かないほうがよかったんじゃないかと反省した。


お爺ちゃんが少々ご飯を残して食事が終わりを告げた…そう、気まずい雰囲気ままで。


食事も終えて、お爺ちゃんが行きたい場所に向かおうと姫様が提案してそっちに向かう流れになってるけど、別に遠目でいいよね?


さすがに、ね?危険地帯にいくのは、非戦闘員である人を連れていけないよね?


そんなことを考えて歩いていくと、大穴から敵が攻めてきた時の最終防衛ラインと言われている城壁のごとき壁、その出入口まで歩いていく。

その城壁の上に遠見の術式が施された魔道具が設置してあるので、そこで目的の場所を見てもらうのだろうと思っていたら…どうも、様子がおかしい。


門の近くにフル装備の女将がいるし、女将の隣にはお父さんの鎧と片手剣、槍が置かれている。

装備が用意してあるけど?誰が着るの?っと思っていたら、お爺ちゃんが何も言わずさも当然のように、お父さんの鎧を着始めているし、お父さんの愛刀を腰に差してる…背中に槍も装備している。

あの?戦う気満々ですよね?ぇ?行くの?現地に?

お母さんはどうするの?ぁ、隊服に着替えてくるの?行くのか…


行くなら行くって言ってよ!装備持ってきてないよ~…

自室まで取りに行くから待っててもらおうかな?そう言おうと思っていたら肩を叩かれ振り返るとメイドちゃんが笑顔で私の装備を渡してくれた。

お昼いないなぁってね、思っていたら準備していたんだね。


その場で着替えようとしたら、お母さんと一緒に更衣室で着替えておいでと姫様に注意されたので一緒に更衣室へと向かった。

反省する、まだまだ、男として生きてきた部分が残っているから気を付けないといけないよね。


全員の準備が終わって一緒に向かう人たちを確認する

姫様、私、お爺ちゃん、お母さん、女将、ベテランさん。


メイドちゃんは連絡係として待機&遠見の術式で危険がないかの監視要員。


出発するメンバーで察する人もいると思う。

うん、そうだよ、お爺ちゃんがね、息子が死んだ場所を見たいって言うリクエストがあったの。

どうやら、昨夜、あの酒場で決まったみたい、それも全員で行こうって話になってたみたい。


ここから歩いて、凡そ、3時間くらいで到着する場所、ここだけを聞くと近いのでは?って思うでしょ。全て徒歩と言ってません。

当然、転移術式を経由していく、最もあそこから近い場所に飛ばしてもらう、そうしないとお母さんが耐えられない。


そう、経由してもそれくらい時間が掛かる遠い場所。


だって、デッドラインの近くまで行くことになるから…


非常に危険な場所でもある、そんな場所にまで行くとは思っていなかった。

遠見の術式を使えば見えないこともない場所だから、てっきり昼間の明るい時に遠くから見るのかと思っていたけど、現地まで行くとは想像もしていなかった。


思い返してみれば、朝のあの時点で気が付かないといけなかったのかも、ほら、起きた時に差姫様が隊服を着てた、あの時点で、気が付かないといけないよね…思い返してみると我ながら察しが悪くダメだよなぁっと思ってしまう。


そうなんだよなぁ、昔から私って察しが悪い子だったから気が付かないのはしょうがないよね?


さて、反省はしたので次の気になる部分がある、戦闘服、ちょっと変わったのかな?なんか感覚が違う?あとで説明を聞いてみよう。


周囲を見回してみると頼りになる面子ばかり

きっと姫様は医療班団長としての私を期待している!


だとすれば!さぁ、気合を入れないとね!戦闘に長けている人が大勢でも!非戦闘員がいるのだから絶対に守らないと!あの姫様ですら見たことのない装備を身に着けてるからね!


さぁ行こう!お父さんの死に場所へ…



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追記:

完結してから、一度、見直して修正するところとか、読みにくい所があれば修正してます。

当時の目標が完結優先で、急ぎ足で書いていたので見直していなかったのです。

完結後に見直し訂正する予定でしたので!

ゆっくりと修正して行こうと思います。




─※ 完結まで読んでから見てね ※─ 

─※ ネタバレ注意 ※─ 

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もしかして、あの後、No2って大先輩には挨拶に行かなかったのかな?かもしれない。

私たちには、挨拶をしてくれたけど、会いたくない理由があったのか、たまたま、大先輩がこの街にいないときに出て行ったのか?

いや、それはない、時間の余裕があったはずだから、あえて?避けて実家に帰った?なんでだろう?


──────────────────────

理由は単純

相手は誰かと詰められるから

正直に話すわけにもいかず、はぐらかすわけにもいかず

はい、彼女は逃げました。



──────────────────────


「「ぇ!?」」驚いた声が二つ同時に出てきてしまった。

どうやらこの一言にお爺ちゃんも驚いていた。

ん?あれ?お爺ちゃんも知ってたんじゃないの?出自のこと。

「あやつ結婚したのか!?相手は?」ぁ、そっちか…

「あ~…うん、結婚したよ?相手は、研究塔の主、お爺様にわかりやすくいうと、あの一族の血筋だよ子供もいるぜ?まだお腹の中だけどさ」

その一言でお爺ちゃんがポツリと呟く「あの血筋なら問題ないのう、あやつも命を狙われんですむ…いや、子供のほうが危ういのか?」物騒な内容を呟かないでもらってもいいですかぁ?


──────────────────────

お爺ちゃんは完全に忘れています、お歳なので

そもそも、お爺ちゃんは筆頭騎士として王城に自由に出入りしていますが

主な仕事は相談役と教育係なので、王を守る剣としても機能しておりますが一戦を退いています。

そんなお爺ちゃんの事を考えた家族はこの一件をさらっと流すように報告しております


十二分に働いてきたお爺ちゃんにこれ以上心労を増やさないようにっとの気遣いです。


そんな事を知らないお爺ちゃんが、孫が坊を連れて来るなんて言うものだから

一族全員で警戒態勢を整えようとしておりました。

まぁ、お爺ちゃんの勘違いなんですけどね。


その辺りの下りは完全にカットしました。

特に不穏な伏線にする予定も無かったので!

特にこの先、それら関係で何も起きないので不必要と判断しました。





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王位継承のゴタゴタに巻き込まれたくないので、前王がこの街に行くように仕向けたんだって。


──────────────────────

本当は違います、内情を知っているため嘘を言うしか無かったのです。

あ、嘘ではありませんね、前王も多少は絡んでいるので(王位継承意志のない王族が王都にいると危険だと思っていた為、逃がしてあげたいとは思っていた)

この辺りのくだりも完全カットです。

物語りに深く関わってくる内容ではないので。





──────────────────────


だから、彼と私がもし、王都に凱旋しようものなら、下剋上が成立しちゃうってわーけ。


──────────────────────

これも事実ではあるが、彼と団長でも下克上が成立します。


ティーチャーも貴族としての務めである最前線の街を維持し人類を守ってきたという実績があることになります。

尚且つ、あの過酷できつい現場で成果を出し、更には、騎士部隊を取りまとめているっという功績もあります。


そして、団長の血筋も筆頭騎士の血筋で更には、王家の血が多少なりとも流れているので声を出せば王位継承権が得られます。

怖い事に、団長の成果の方が王都には広まっています。

彼の父親である戦士長の功績

更には、医療班団長としての活動し得てきた成果を纏めて本とし出版してきた影響で彼女の名前もまた王都には広がっています。


そこにさらに、あの姫様の息がかかっている二人っともなれば

御旗として完璧だったりします。


一応、deadEndルートの一つでそういったシナリオも考えていましたけれど、没にしました。


完全、闇落ちルートです。

団長もティーチャーも二人揃って獣に魂を売ったルートなので


それは彼らが許しませんからね。

なので、没となりました。


実は、そこに向けての伏線として彼らの出自などを用意しておりました。

まぁ、没になったので、今となって見返すとこの一連の流れって不必要な話でもあると感じてしまいます。

もっとさらっと流すようにカットすればよかったかなっと今なら思います。



──────────────────────


困ったことにねー、ほんっと、この街じゃなかったら確実に、今の王様なら暗殺してきてたと思うよ?

っていうか、絶対に暗殺対象に入ってると思う、私とティーチャーと団長の三名は、暗殺対象だと思うよ


──────────────────────

実のところNo2もその対象に入ってしまいそうな部分があります。

だけど

彼女に関しては教会がしっかりとガードしているので問題がない

更には妊婦なので、王族としては手を出しづらい


誰の子かわからないから


完全に誰の子か全くわからない現状でNo2に手を出してしまったら、最悪の展開が待っているので王族は彼女を暗殺対象から外しています。


ちなみにこの段階でNo2が殺されてしまった場合

姫様がぶちぎれて王都崩壊ルートまっしぐらです。


でも、それが起きない理由がしっかりとあります。

ルィンティア先生のおかげです。

彼の自我がある時期に目覚めていますそのおかげもあります。


獣達に知識と知恵だけを良い様に扱われている様にしながらも出来る範囲で抵抗しているっという背景もあります。

後は、彼女が積み重ね歩んできた道によって多くの方がNo2の事を慕っているので不穏な王族の一派が絶対に彼女に危害を与えることが出来なくなっているっというのもあります。


困ったことに、現王は、その一派を見つけきれていません。

あぶり出そうとエサを蒔いてはいるのですが、思うよりに釣れていません。

この辺りのくだりもカットしています。

物語りに大きく絡まないなっと判断したので!カットしています!


現王は息子に王位継承をさせるつもりで動いているので

この時期に、そんな下克上をしてくるのであれば容赦なく切り捨てるつもりでもいてます。

何故そうするのか…彼もまた全責任を息子に押し付けて自由を欲しているからです。

後、耳鳴り(獣サイドが行っている知略の一つとして重要な人物を闇落ちさせようとする囁き)がうっとおしくてイライラしているからもあります。


お気づきの通り

不穏な一派とは、闇落ちしている(悪魔信仰)している一派です。


彼らは息を潜めその時を待ち続けています。

姫様達は完全に滅ぼしていると思っていますが、彼らはまだいます。


この時期は完全に教会は悪魔信仰からの手から逃れているので安全な場所ではあるが

教会には、悪魔信仰が遺した儀式を行うための基盤が残されているので、何時かに備え彼らは遠くから見ています。何時だって、教会を…


そんな状態の最中で、儀式に必要な駒である魔力媒体として機能する可能性が高いNo2の子供を殺すわけにはいかないでしょう?

故に暗殺対象から外れているのですよ


ちなみに、姫様はそこまで考えていません。

結果的に最も適した場所にNo2が配置されただけです。


姫様もNo2が戦士長の子供を産むのがこの場所ってのはね~って悩んでいたりもしたので

後は、これから先、一気に街の状況が変わるだろうっと言う心の底から何度も味わわされてきた苦汁がにじみ出てきたので、No2だけでも幸せになって欲しいっという願いを込めて彼女を前線である死の街から離したかったのと


救世主である名もなき弟が産まれ安全に逃げる為に少しでも逃げる猶予がある王都に逃がしたかったっという願いも込められています。



──────────────────────


その話を聞いてお爺ちゃんが険しい顔をしている。

まさか、自分の孫が暗殺の対象になっていると再確認させられているのが辛いのか、それとも、王族の醜い醜態に対して反応しているのかどっちだろう?


──────────────────────

どの一派か何となく把握しているが尻尾を掴めていない一派が居るのを彼は理解しているためです。

己の不甲斐なさと敵の完璧な擬態にあの彼でもやきもきしています。


暗殺に関しては、愛する孫ちゃんが王位継承権を名乗り上げてくるとは思っていないので何も気にしていません。

この街で活動をし続ける限り団長の命は誰も狙いません。

寧ろ…この街でその様な暗殺まがいなことをすれば敵としても尻尾を掴まれる可能性があるために絶対にしてきません。


ね?ルィンティア先生。

ええ、彼もにっこりとその様な迂闊な行動はしませんと微笑んでいますよ。

はぁ怖い怖い。


──────────────────────


それと、ティーチャーに関しては結婚したことは王家には伝わらないようにしています、幸いにも、奥様の家系はこの街にいらっしゃるので、特に問題なし、ティーチャーのほうも実家とは疎遠なので問題なし。

王城に近寄らなければ暗殺されることはないでしょう。


──────────────────────

この辺りの根回しも抜かりなく

ただ、仲間でもありティーチャーに対して関りのある筆頭騎士の家系には知ってもらわないといけなかったので予め伝えてあります。

不穏な一派に新たな王の血筋が増えるのを知られるのを少しでも減らしてほしいための水際対策です。

今後もそれが機能しており、ティーチャーの家庭は健やかに愛を育んでおりました。

それらすべてのことに対してティーチャーは深く心の底から感謝の念を姫様に抱いているので、彼の心は姫様と繋ぐことが出来たのです。



──────────────────────


あーでも一つ疑問がある、念のために、あの時に渡された大切な服の指定は何の意味があるのか気になっているので確認すると

「見たかっただけ!」っという姫様らしいタダの我儘だった。

ぁー、うん、そうだね。姫は、そういうとこあるからね。納得しました。


──────────────────────

これに関しては本当にただただ見たかっただけっという部分もあります。

No2と離れてしまっているから彼女の中にあるお母さん成分を求める心が暴走しただけでもあります。

つまりは、団長の何処かがお母様と似通っている部分を感じていたのでつい、母の姿を求めてしまっただけっということですね。


後は…ネタバレを気にせずに言うのであれば

姫様の中に眠る泥の一部がユウキくんに色んな服を着せたい!!!っという願望が溢れ出ているので、それの影響もあります。

ええ、女性の服装だろうが何だろうが、色んな服を着せたいのです、姫様は。

無論、それを見た泥の一部が歓喜の声を上げるのも楽しんでいるし、彼女としても今こんな格好をさせられているけれど、ねぇ?どんな気持ち?っていう悪戯心もありますし、嫌なら表に出てきなよっと挑発している部分もあります。


ユウキくんたちは絶対に表に出ないと決めているのにね。

それも楽しんでいたりします。


この辺りの下りは一切書けなくて、悩まされた記憶があります。

なので濁すしか無く、気が付けば団長は察しが悪い子になりました!

とはいっても、元々、病室の中でしか生きてこれなかったので、人との接し方がよくわかっていない背景もあります。

彼女の記憶はなくとも、魂がそうさせてしまうのです。加工されてますし。




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