表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デジタルゴールド ―― 聖書に接続された暗号  作者: パランティーリ
第二十八章:闇によるクリプトへの総攻撃 ハッシュレートの低下
586/704

577, 奪えるものは奪い尽くす。闇の鉄則です。とはいえ女神ネゲートは、この先いかに抗うつもりなのか。もはや、そんな術など存在しないはずだ。その無力感すら……闇に変換されるだけの話。

 攻勢を強める闇の勢力。抜かりなく、攻撃可能な場所を一つ残らず炙り出し、容赦なく締め上げていく。その正確性こそが、まさに「闇そのもの」と呼ぶにふさわしかった。


「邪神イオタ様。予想通り、わずかに抵抗してきました。」

「ほほう……。闇に抗えば抗うほど、女神ネゲートの輝きは増す。そして……その輝きが闇へと堕ちた瞬間、闇の時代が始まるのじゃ。その光が強まれば強まるほど、その闇堕ちは、より深い漆黒へと沈む。抗う行為そのものが、最終的には闇の利益へ帰結する。違うか?」


 邪神イオタの言葉に合わせ、闇の精鋭は一礼する。


「その通りにございます、邪神イオタ様。奪えるものは奪い尽くす。闇の鉄則です。とはいえ女神ネゲートは、この先いかに抗うつもりなのか。もはや、そんな術など存在しないはずだ。その無力感すら……闇に変換されるだけの話。それに、例の精霊どもは、まだ女神ネゲートを支え続けると宣言しているようですね。まったく、闇を侮ったものです。安価な労働力を素直に受け入れておれば、ここまで我らを怒らせることもなかったでしょうに。愉快な話です。」

「うむ。実にすばらしい。隙を見せず、冷徹に追い詰める。それこそが闇の本質だ。そこでじゃ、このようなものを女神コンジュゲートに託す。」

「……え? 女神コンジュゲート様に、でございますか?」


 突如として呼ばれた女神コンジュゲートの名。邪神イオタは、一片の慈悲も残さない「ある案」を、彼女へと差し出した。


「こ、これは……。」

「驚くのも無理はない。あやつらから奪われた時代を取り戻した暁には、真っ先にその巻物の内容を『神託』として掲げよ。女神ネゲートを闇へ堕とし、闇の時代を告げるラッパとなる……ちょうど例の予兆のようにな。」

「邪神イオタ様……。いくらなんでも、これは……。」


 邪神イオタから手渡された巻物の内容は、身の毛もよだつような暗黒そのものだった。


「どうした、女神コンジュゲートよ。これこそが、そなたが望んでいた巻物であろう? 女神ネゲートを闇へ引きずり込み、二度と逆らえぬよう潰す。まったく……手こずらせてくれる。だがその分、闇としてそなたを支え、立派な『闇の女神』へと仕立て上げてくれよう。嬉しかろう?」

「……。」


 その内容のあまりの恐ろしさに、女神コンジュゲートは声を失い、ただ沈黙するしかなかった。


 やはり……。闇はそこまでやるのだ。全方位を包囲し、逃げ場を奪い、息の根を止める。それも、この地に古くから続く「闇のやり方」だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ