ある喫茶店の息子
お、今回はなぜかコメディ要素が薄めになっているぞ。
舞台は小さな町の商店街の外れにある、こじんまりとした喫茶店だ。
今回はコフィアは出てこないのかな?
俺の名前は宇田川榕。ただのコーヒー好きだ。父親は早くに亡くなっており、母親がこじんまりとした喫茶店を経営していて、俺はその手伝いをしながらのんびり過ごしている。
え、就職はしてないのかって?したのはしたんだが…結局上手くいかなかった。このあたりはできれば話はしたくない。
「ヨウちゃん、これ2つとサンド、商店街の八百屋さんとこ持っていってくれる?」
「わかった」
母親はもうすぐ60歳になるところだ。俺が28歳なのでまぁそんなものなのかな。ここの喫茶店は一応店も構えているが、ほとんど地元の近所付き合いで成り立っているようなお店だから、商店街やら近くの家にならコーヒーや軽食は配達に行っている。
若者達や、ビジネスマンはファーストフードのチェーンや、お洒落なカフェにコーヒーを飲みに行くが、昔から住んでる地元住民は、場所が落ち着くというので、ここに来たりすることはある。俺自身もどちらかと言うと、ごちゃごちゃとウルサイ店よりも、こじんまりとして静かな自分の店が落ち着く。
「こんにちは〜」
「おぉっ、ヨウちゃんありがと〜。はいこれお金ね」
八百屋は俺が小さい頃というか、物心ついた頃もすでにやっていたところだ。最近大型のスーパーやショッピングモールができてきて、商店街の個人店はかなり経営が厳しいようだが、なんとかこの八百屋は頑張っているみたいだ。
商店街からの帰り道…なんか自転車を物凄い勢いでシャーコシャーコ漕いでる音がする。
「ドリップ!オン!!」
え。なんだ?ドリップ?
「今すぐに行くぞ!!待っていろ!寒さに凍えた者たちよ!」
やば。なんかGみたいなお面をした…服装は普通だったけど、変なやつが通っていったぞ。最近そういう地元密着ゆるキャラみたいなの流行ってるのだろうか。全然可愛くないんだけど。まぁ、帰ろ帰ろ。
「ただいま〜」
「ヨウちゃんお帰り。まだ外は寒いでしょ。コーヒー飲むかい?」
「うんうん、飲むよ。ありがとう。あ、なんかさっき商店街の帰り道に、変な仮面付けた茶色いやつがチャリンコ漕いでたよ」
母親は一瞬固まった。
「えっ、あぁそうなの。変な人も最近多いのねぇ〜」
「うんうん、服装はダウンとジーパンで普通なんだけど、なんか顔がよくキッチンに出るアイツみたいだった」
俺は、うえっ、という顔をする。もちろんアイツとはGのことだ。俺は虫嫌いというわけではないが、あまりGは好かない。たまに店の食器をまとめて洗う時とかに、大量のGが出てきたりするので、それから少しトラウマにはなっている。
「へ、へぇ…物好きな人もいるもんだね〜」
この時は、まさか俺が、そのヤバいヤツと関わることになるとは、1ミリも思っていなかったのだ。
あれ。喫茶店に出てきた男が、コフィアじゃなかったの?
なんだろうね。
ヨウちゃんの母親は何かに気づいているのかな?
今回は文字数がおかげさまで予定の1000文字くらいでまとまった。
どうもありがとう。




