コフィア、現る!
2月になろうと言うのに、まだまだ外は寒く、日によっては雪もチラついている、そんなある日の夕方の出来事だった。
「やめてよ〜!ママから買ってもらった手袋なのに…」
「いいじゃんいいじゃん、俺も手寒いんだから、貸してくれてもいいじゃ〜ん」
中学生くらいだろうか。女の子が学校帰りに、しょうもないチンピラに絡まれている。手袋を取ろうと引っ張られているようだ。
「引っ張ったら伸びちゃうよ〜!やめてよ〜!誰か〜!!」
助けを呼ぶも周りには誰もいない。
と、その時…
「ドリップ!オン!!」
え、ドリップ??
「なんだお前は!??変なカッコしやがって!」
そう、いきなりあらわれた人?なのかなんなのかわからないが、ダークブラウンのお面?のようなもので顔が覆われており、目の部分は真っ白の楕円形が2つ…ただ白いため少し中の目が透けて見えていた。眉間からはアンテナのように左右にスティックシュガーのような棒が伸びている。ちなみに服はダウンジャケットに下はジーパンだ。
「なんだ君は…と、聞いたか?」
いや、違うけども。
「そうだ!俺は手が寒くてかじかんでるんだ。それでちょっとだけ手袋を貸してもらおうと思っただけだろうが!」
「ふむ…まず私の名を名乗ろう。私の名は…珈琲ライダーコフィア!!」
しーん…まぁそうなるよね。いきなり変なカッコの人があらわれて。しかもライダーって言っちゃっていいの?女の子も呆気にとられている。
「私はな。困っている人や、寒くて凍えてる人。夏には食後にスッキリしたい人などをほっておけないタチなんだ」
へー、そうなんだ。
「ど、どういうことだ?」
チンピラも少し困惑している。
「むぅ〜!!コフィア!シルバァァー!ブレンド!とうっ!」
とうっ!と言ったがジャンプをしたわけではなかった。ただ、何か懐から珈琲のボトル缶が出てきた。
「本日の珈琲は、私のスペシャルブレンドだ。そして、缶ボトルのコーヒーは手を温めることもできる。温まりながら飲め」
え、ただの珈琲くれるいい人?
「お、おぉ…ありがとう…ございます。温かいや…」
「身体が温まれば、心もまたあったかくなるぞ」
完全に置いてけぼりの中学生の女の子。
「あ、ありがとうございます。えーと…」
「私の名は、珈琲ライダーコフィアだ」
「こ、こ、コフィアさん。ありがとうございます」
中学生の女の子は足早に過ぎ去っていった。そりゃ怖いよね。
「む、日が暮れると寒くなるからな。君も早く家に帰りたまえ。あ、ひと言だけいいか?」
「な、なんだよ。お仕置きとかやめてくれよ…」
コフィアは人差し指を立てて、チンピラの方を向いた。
「珈琲を飲みすぎると、利尿作用でトイレに行きたくなるぞ!では、さらばだ」
今日もどこかで珈琲ライダー、明日もどこかで珈琲ライダー。
ん?ライダー…何にも乗ってないけど…名前大丈夫なのか?
つづく
え、続くの??




