発見
結局死ななかった僕はもう一度森についての考察をすることにした。
今のところ出会ったのは昨日のピピットピンクの小動物だけ。
起きた時にぶつかったものについては確認できなかったけど声をかけられたり襲われたりはしてないから向こうから干渉してくることは今のところなさそう。
それにしても呼吸が出来なくて死にかけるってことは今生きてるってことで ...。
つまり僕は死んでないってことで...。
死んでないってことはもう一度死ななきゃダメってこと??
え、最悪。僕、誰かに迷惑をかけるような悪いことした覚えはないんだけどな。
というよりここがどこか分からないと自殺しようがないじゃないか。
...もう一度やってまた知らない場所に移動してても困るし、とりあえず生きておこう。
「んー、それにしても本当に木以外なにもない」
森ってもっと生き物に溢れた場所なんじゃないの?
鳥が鳴いて動物が走ってるんじゃないの?
それともそれはただのイメージでこれが普通なの?
それとも何か特別な事情があったり?
火山が噴火直前で動物逃げてる、とかだったらいやだなぁ。
とりあえず散策、しようか。
結局、分かったのはこの森が僕の手に負えるようなものじゃないってことだけだった。
というより誰の手にも負えないんじゃないだろうか?
この森は異常だ。
一部が宝石のようになってる木もあったし、それどころか人肌に触れると固まる川に一定以上の負荷がかかると液状化する地面まであった。
ここは、なんでもありの森だ。
少なくとも日本じゃない。
世界にもあるか分からないのに日本にこんな場所があってたまるものか。
かといってじゃあ世界のどこに宝石になる木や固まる川、液状化する地面があるかって言われると困るんだけども。