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育成期間0年6ヵ月3週間

また、1人。学園を去った。

己の魔獣を失った者には、忠実な僕に代わり、未練と言う名の影が付き纏う。

夢敗れた者は惨めなものだ。


卒業試験が始まってからというもの、ここにきて脱落者が急増している。

脱落の原因の多くは、トーナメントでの魔獣喪失だ。


魔獣の力量も見極められない奴は、もうこの学園に残ってはいないだろう。

皆少なからず、己の魔獣に勝算を見出しての出場だ。


現に出場した連中の多くは決勝、又は準決勝にまで勝ち進んでいる。


これは決して運に頼った結果であるはずがない。

彼らは、目前に迫った優勝というゴールテープを切るはずだった。


・・・邪魔さえ入らなければ。


夢を食い荒らしたのは、咆哮を放つ叫獣。ブラストベアー。

そう、あいつだ。あの、忌々しい貴族。


すでに卒業資格を得ているにも関わらず、

それに飽き足らず、何度もトーナメントに出場しては、他者を踏みつぶす。


そして、自分の取り巻きにはその道を譲る。


この学校を去った者は平民、勝ち残った者は貴族。


それが、今のふざけた現実だ。


そうだ、ふざけてる。


俺達が従魔士を夢と重ねるならば、

奴らにとって、従魔士のスキルは装飾品程度にしか映らないのだろう。


俺は、そんな連中に負けない。最後には必ず、勝ってみせる。

相応の努力には、正当な評価を与えるべきだ。


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仮想敵ドローンを相手に魔獣コッコは今日も体当たりを続ける。


今のところ、コッコの日課は仮想敵との模擬戦と生命の奪取によるステータス強化。


体当たりを繰り返し行っているうちに、コツでも掴んできたのか、

初日に比べて少しずつだがダメージ量は増えてきている。


だが、同時にコッコ自身にもダメージが跳ね返っているのはどうしたものか・・・。


自身より硬い物にぶつかっている以上仕方ないことではあるが、

また伸びてもらっても困る。


もし、試合中に気絶でもしようものなら終わりだ。

相手に温情をかけてもらえなければ、相手の魔獣の食費が一食分浮くことになる。


せめて、身を守るための兜でも被せられればいいんだが、

生憎コッコに武具の類を装備することは許されていない。


人型の魔獣には武具の装備が許されているにも関わらず、これは理不尽だ。


・・・まあ、ぼやいたところでどうにもならないが。


しかし、これで一体どう戦えばいいのやら。

コッコの体力値的に短期で決着をつけるべきだが・・・・。


やはり、あの虫に期待する他ないか?


















コッコは能力アビリティ【硬直】を取得。


コッコは能力アビリティ【打撃耐性(低)】を取得。


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