序章 出会いの草原
本日より投稿いたしました
「黄色の檻が紡ぐ光の庭〜忠誠と執着の果て〜」を
お読みくださり、ありがとうございます。
こちらの序章に続けて、第一話を21:00より投稿いたしますので、よろしければご覧くださいませ。
湿った暗い緑の草原。
その草むらの中に座り込んでいるのは、四歳の女の子——。
この暗い草原には
およそ似つかわしくない、レースがあしらわれた白いマントを羽織り、薄いピンクのワンピースを着ている。
女の子の瞳の中には、
二人の影が映り込んでいる。
虫の鳴く声さえも届かぬほど
三人の周りだけは、静寂が支配していた。
大きな卵の殻を、内側から破って出てきたばかりの二人。
生まれたばかりの二人の髪はまだ濡れている。
遠方で、パチパチと燃えている炎の光が、
二人の濡れた髪をオレンジ色に縁取っている。
逃げ惑う領民たちの影が
そのオレンジ色をせわしなく黒く塗りつぶし、まるで点滅しているようだった。
ボブカットの白髪の少年が顔を上げる。
センター分けにされた目の下まで伸びた前髪で、右目は隠れている。
前髪の影からのぞいている左目は
暗闇で怪しげに光る金眼で、まるでトパーズのようだ。
「私の名は、ダビフ。主人様の為ならば、この身が泥にまみれ、その泥をすすることになろうとも、私は喜んで盾となりましょう」
ダビフはそっと歩み寄り
女の子の手の甲に唇を落とした。
一方、隣では黒髪短髪の青年が頭をガリガリと掻いている。
ライオンの毛皮が肩口にあしらわれたネイビーのマントが揺れる。
その腰に下げられた金属製のスキットルが、かすかに音を立てる。
右手には、黄金の果実が持ち手に描かれた、まるで樹木のような棍棒を握り、背中にはボウガンを背負っている。
「俺ぁ、ルタバドだ。よろしく!」
ガハハッと大きく笑うと「お前さんの名前は?」と女の子を持ち上げて立たせる。
ワンピースの裾を整えながら
見事なカーテシーを披露する女の子。
「わたしはヌンキ。ヌンキ・サジタリア」
※今回のエピソードのイメージイラスト(AI生成)を活動報告に投稿しました!
キャラクターのビジュアルが気になる方は、ぜひ覗いてみてください。
※AIイラストが苦手な方は、そのまま次のお話へお進みください。




