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弱味から始まる2人  作者: 新規四季


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夏が近づいて来ている。

朝が爽やかよりも蒸しているような熱さの空気を纏わせるように感じる。


ベットから起き上がると少し湿った肌が気持ち悪い。

寝汗を随分とかいたみたいで、肌がベトベトする。


今日は岐阜さんが来ない日。

つまりいつもの日だ。


高校生に有るまじきことかもしれないけど、受けたくもない授業を、惰性で受けて、時間になったらこの家へ戻るだけ。


目に見えるつまらない未来にため息が出る。

……もし。


今日、岐阜さんを呼んだら来てくれるもんだろうか。

そんな事が浮かんだけれど、すぐにかき消した。


私から呼ぶ理由も必要も無いはずなのに。

いつもより広く感じる部屋を出る。


家を出る。

掛け声はもちろんない。


当たり前にあったものは次第に形骸化して、風化して、無くなっていく。この家のように。


新しい風は中々起きてはくれない。

けれど、この家にはそよ風程度の風通しが通った。

そして、その風はいつもある訳じゃないから、その事に酷く寂しさが込み上げてきた。


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