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「うん、綺麗だ」
部屋にポツンと赤が射す。
一輪の花が世界を変えた。
華やかに魅せた。
私と同じ名前の花。
牡丹。
「幸せだ」
なんて事ない世界に綺麗や嬉しいをくれる鈴城さんに感謝しないといけない。
つっけんどんでぶっきらぼうで不機嫌を隠さないけれど、こんな素敵な贈り物をくれた。
私は今日という日を忘れることは生涯無いと断言出来る。
眠りにつくのが少し怖いくらいだ。
朝起きて、牡丹が無くなってたら。そんな有り得ない考えで不安になるくらい私は……。
何時もはしないけど、したら嫌われそうだけど、今日だけは許してくれる気がして。
『夕陽を見せてくれてありがとう。牡丹をくれてありがとう。』
そう送った。返信に少し期待したけれど、それは欲しがりすぎだろう。
「おやすみ」
私は離れた人に伝わるわけもないと知っていても、言いたかった。
「また明日」




