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釣り

申し訳ありません。しばらく忙しいかった為、投稿するの遅れました。

ですが何とか頑張って行きたいと思います。

よろしくお願いします。

俺は今、父親こと天野一郎が運転する、車の助手席で目が閉じそうになるのを我慢しながらある場所へ向かっていた。

時刻は朝、6時である。

昨日、突然、父親が釣りに行こう!、と言われ、まあ、やることも特になかった為、こうして向かっている訳だ。


「真、そろそろ、着くぞ!、楽しみだな!、真と二人で出かけるのは久し振りだからな」


父親は俺の方を見ながら嬉しそうに言ってきた。

ちなみに今日はゴールデンウイークの初日である。その為、父親もテンションがいつもより少し高い気がする、まあ、誰だって連休休みの初日は嬉しいよな!。


「そうだね!、ちょっと楽しみかな?、でも朝、早過ぎない?」


「でもな、朝、早くこないと、釣れないからな!、まあ、たまにはいいじゃあないか!」


父親は、元気だな!、俺は思わずそう思ってしまう、何故なら、昨日も21時ぐらいに帰宅し、しかも帰宅直後に、明日釣りに行こう!、と言ってくるし、その上、異常にテンションが高かった。

俺が釣りに行く、と言うとさらに嬉しそうにしていた。そうして、俺は父親に朝5時に起こされ、今、物凄く眠いのだ。

だいたい21時ぐらいに帰って来て朝5時に起きるなんて、俺からしたら考えられんな、やっぱり人間は自分の好きな事となると違うらしい。


今、向かっている場所は、なんというか、池、貯水路みたいな所らしい、そして釣る魚はブラックバスだそうだ。


ブラックバスといえば、俺も前世で一時期、結構ハマってやっていた事がある、そういうのもあって釣り自体は結構好きだ!、でも世間一般からすればブラックバスなんか釣ってどうするの?、と言う人は結構いると思う。

だってブラックバスは釣っても食べる訳でもないし、釣ったら釣ったですぐ逃がしてしまうし、その上、ブラックバスを釣る為の、ロッドと擬似餌もそこそこお金がかかる。

じゃあ、なんで、そこまでして、バス釣りをやるかというと、それはズバリ!、バス特有の引きの強さである。

ブラックバスは、とにかく引いてくる強さが、大きさにもよるが、強い!、それが魅力なのだ。

多分、バス釣りにハマる人のほとんどがそれだと思う。


そうこうしているうちに目的地である場所に到着した。

周りは林があり、林の中にそこそこ大きい池があった。


「真、ここだ!、結構、楽しいぞ!」


父親がこちらに笑顔を向けながらそんな事を言ってきた。


「まあ、とりあえず、早速、始めようよ!」


俺も久々のバス釣りなので思わず興奮気味で言った。


なんでも、今、きた場所はバス釣りでは、有名な穴場らしい、大きいので50センチぐらいのものも釣れるらしい。流石に俺もそこまで大きいのは釣ったことがない為、話しを聞いていてワクワクしていた。


その後、父親も一切、喋らなくなり釣りに集中していた、俺の方も釣りに集中していた為、一切、会話をしなかった。


途中でブルーギルは何度も釣れるがブラックバスは釣れないし、当たりもこなかった。


そうこうしていると父親がおもむろに声を発した。


「真、今日は父さん、調子が悪いみたいだ!、そろそろお昼になるし帰ろうか!」


多分、父親はブラックバスを釣った所を俺に見せたかったのか、言い訳がましく言ってきた。

でも実際、俺の方も釣れる素振りもない、なので俺も父親の意見に賛成する事にした。


「そうだね!、このまま続けても釣れそうな感じがしないしね、なんかもう飽きたし帰ろう!」


俺が父親に向かってそう言った途端に、手に物凄く何かに引っ張られる力を感じた。


「うわ!、父さん、助けて!、凄い力で引っ張られる!」


「よし!、任せろ、お!、この強い引きは多分、ブラックバスだぞ!」


父親の奮闘の甲斐あって、今、目の前には40センチぐらいあるだろうか?、大きなブラックバスが打ち上げられていた。


「いやー、真、凄いじゃないか!、こんなに大きいバスはなかなか釣れないぞ!、初めてにしては充分すぎるぞ」


父親は興奮気味で話していた、目の前の父親は無邪気にはしゃいでいる、やっぱり男と言うのは好きな事をしていると子供ぽく成るのだろうか?、だがしかし本当に大きいバスだ。


俺も思わず、顔がにやけてしまう、ただ自分自身で釣り上げられなかった事が、大変悔しいと思う、まあ子供の身体じゃたかがしれているからな!。

そして俺は父親に感謝を言った。


「いやー、本当に大きなブラックバスが釣れて良かった!、釣り上げられたのは父さんのおかげだよ!」


「なに、これくらいは対した事じゃないさ!、でもちょっと悔しいな、これから帰ろうって時に、真だけ急にこんなに大きいバスを釣るんだもんな!」


そういう父親は少し、残念そうな顔をしていた、でも息子がバスを釣り上げた事に関しては凄い嬉しそうにしていた。


こうして俺こと天野真の初めての釣りは終わりを告げたのであった。


その後、帰りの車中で父親である天野一郎がふとつぶやいた。


「まさか、俺が釣れなくて真だけバスを釣るなんて、全く、父親の凄さを見せられなかったな!」


天野一郎は最後まで悔しい思いを愚痴っていたのであった。

ちなみに俺は朝、早かった事もあり帰りはずっと寝ていた為、父親が悔しそうにしている事など知る由もなかったのであった。





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