計画
今日も無事に1日を終え、俺は今、ベッドに仰向けになりながら考えていた。
今回のゴールデンウイークは何をして過ごそうかと!。
まあ色々あったが家族と一緒に旅行に行かずに済んだ、これでゴールデンウイーク中は有意義に過ごせるというもんだ。
日程的には3日休み、2日学校、5日休み、と途中で学校には行かなければ行けないがそれでも休みは多い!、なんかワクワクするな。
前世で俺は、ここ近年は3日以上の連休を取った事はなかった、休み自体は取れるのだが連休は無理だった。その為、今回の連休は久々の本当の休み、という感じがする。
ちなみに両親はというと父親である天野一郎はなんと10連休らしい、やっぱり一流企業となると待遇が全然、違う。前世で俺は一流企業と呼べる会社では、働いた事がなかった、だいたい、中小か個人で立ち上げて間もない会社、まあ派遣で一流企業に勤める事もあったが、期間も短かったし、それはカウントしなくてもいいだろう。
とにかくだ、一流企業というのは待遇も仕事内容も凄く充実していると思う、まあ、偉くなればまた話は違ってくると思うが。
母親の天野ゆみの方はというと、職種が介護業界の為、ゴールデンウイークは関係ないそうだ、まあそうだよな、世の中には自分が休みでも誰かしら働いているもんな、世間一般には土日が休み、という認識だが職種によっては当てはまらないし、最近話題の長時間労働というものもあるしな。
でも、母親はあらかじめシフトを調整して貰い、旅行に行くそうだ。
まあ、そういう訳で家で俺が一人になるのはだいたい4日間ぐらいだ、家族が3泊4日で旅行に行く為、4日目には帰って来るがそれでも約4日間は一人だ。多分、普通の小6の子供だったら4日間も家族と会えないってなったら不安になるんじゃないだろうか?、だが俺は精神年齢37だ、全く問題ない、むしろ一人でダラダラ過ごせる!、と思うだけで顔がにやけてくる。
ああ、それと俺と同じマンションに住んでいる同級生も家族と旅行に行くらしい。
俺によく絡んで来る梅宮隆は家族で沖縄に行くらしい、日程は聞いていないが、前から計画を立てていたみたいだ。
もう一人の同級生、山越健は父親の実家がある山口県に帰省するそうだ、なんでもしばらく帰っていなかったそうで、今回は久し振りに帰るそうだ。
と、いうことは梅宮隆と山越健にしばらくは会わないということになる、つまり、二人から遊びに誘われる事もしばらくはない!、まあ、日程は聞いていないが、ゴールデンウイーク中は、遊びには誘われないだろう。
そんな事を考えていると部屋の入口の方から声がかかった。
「真、ちょっといいかしら?、話があるんだけど、こっちに来てくれないかしら?」
「わかった!、今、行くよ」
母親に呼ばれ、俺はリビングに向かって歩き出した。
「で!、何、どうかしたの?」
母親が用意をしてくれた紅茶を飲みながら、そう言った。
ちなみに母親の天野ゆみは大の紅茶好きで暇さえあればだいたいいつも飲んでいる。
でも、お湯から作る紅茶ってうまいな!、俺は前世も含め、出来たての紅茶というものを飲んだ事がなかった、母親である天野ゆみに始めて作って貰って飲んだ時は本当に驚いた、それまでは缶やペットボトルに入ったものしか、知らなかった為、香りや味を気にしていなかった。
でも、入れ立てを飲むと、香りがどんどん強くなり、味も時間が足ってくるに従って深みが増してくる、そんな気がする。
「つい、さっき連絡があって、お母さんの妹がこっちに来るらしいの、それで家に泊めて欲しいって言われてね、でね!、どうせなら私達が旅行に行ってる間、泊まって貰って、真の面倒を見て貰うように言ったから!」
いやいや、なんでそうなる?、いくらなんでもここにきて、それはないでしょうお母さん、マジで勘弁してくれ。
その後、詳しく話を聞いて、色々と詳細がわかってきた。
まず、母親の妹の名前は及川玲香というらしい、年齢は30歳、結婚はしていないらしい、なんでも、よく母親のゆみの所にちょくちょく会いに来ていたそうだ、それに俺と妹のリサを凄く気に入っていて、良く可愛がってくれるらしい。
と、いうか住んでいる場所は北海道らしくてそっから、ちょくちょく来るとの事、うーん、なんかスゴいな!
「でも、これで安心出来るわ!、ちょっと不安だったのよね、真を一人にするのは、ほら、何かあった時、大変だし」
「もう、母さん、大丈夫だよ!俺、料理も洗濯、そして掃除も出来るんだから!、別に、一人でも問題なかったのに!」
「まあ、いいじゃあない!、私の妹の玲香も真に会いたいみたいだし!、それにずっと真の事、心配してたらしいわよ、だから元気になった姿、見せてあげなさい!」
俺が今まで、必死に考えていた事はなんだったんだ?そりゃあ、最初は旅行に行きたくないだけの為に色々と考えたが、最終的には一人でのんびり、ダラダラ過ごしたかったのだ。
だが、母さんにこう言われてしまってはもうどうしようもない、まあ、決まってしまったものはしょうがない。
「でね、真、実は、その玲香なんだけど、多分、何にも出来ないから!、まあ、その、よろしくね!」
「え、どういう意味?、母さんが言っている意味がよくわからないけど?」
母親の天野ゆみは申し訳なさそうな顔をしながら俺に向かって言ってきた為、おそらくは、その玲香という人は、本当に何にも出来ないのだろう、母親の言い方から推測すると相当なんじゃないか?
「まあ、でもいいいじゃあない!、まあ、気にしなくても大丈夫よ!なんとかなるわ」
いや、そんなふうに言われたら不安しかないんだが?、その玲香という人と俺が最後に会ったのは半年ぐらい前らしいがどうやらその時に色々とやらかしたそうだ、それで、母さんも呆れてしまったらしいが、まあ、その時は以前の天野真だろうから俺は当然知らないが、だが話を聞く限りだと、不安しかない。
こうして俺の計画は思うようにならず、この玲香という人物と過ごさなければいけなくなったのであった。




