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百物語  作者: 冷やし中華はじめました
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永遠の朝

男は目を覚ました。7時00分。いつものアラーム音が鳴り響いている。

「また月曜日か」と呟きながら、彼はベッドから這い出した。

朝食はトースト1枚とコーヒー。8時15分の電車に乗り込む。車内で新聞を開くと、一面に大きな見出しが踊っていた。

『人類初、タイムマシン完成 - 今夜22時、実験開始』

男は興味深そうに記事を読み進めた。9時00分、会社に到着。午前中は会議、午後はデスクワーク。18時30分、帰宅の途につく。

21時55分、テレビでタイムマシン実験の生中継が始まった。

「これより、タイムマシンの初回実験を行います。視聴者の皆様も、心の中で行きたい時間を思い描いてください」とアナウンサーが語る。

男は思わず目を閉じ、心の中で呟いた。「今朝に戻りたい」

22時00分、実験開始のカウントダウンが始まる。

「5、4、3、2、1...」

その瞬間、目の前が真っ白になった。

男は目を覚ました。7時00分。いつものアラーム音が鳴り響いている。

「また月曜日か」と呟きながら、彼はベッドから這い出した。

朝食はトースト1枚とコーヒー。8時15分の電車に乗り込む。車内で新聞を開くと、一面に大きな見出しが踊っていた。

『人類初、タイムマシン完成 - 今夜22時、実験開始』

男は愕然とした。「まさか...」

その日以来、男は同じ月曜日を何度も繰り返すことになった。彼の「今朝に戻りたい」という願いが、タイムマシンの実験と共鳴し、永遠のループを生み出してしまったのだ。

毎回同じ新聞、同じニュース、同じ実験中継。男は様々な方法を試みた。

実験を止めようとする、別の時間を願う、実験に参加しない...。

しかし、どんな行動をとっても、22時00分の実験開始と同時に、また7時00分に戻されてしまう。

果たして、彼はこの永遠の月曜日から抜け出せるのだろうか。それとも、この実験の失敗による24時間のループに永遠に囚われてしまうのだろうか。

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