66.実験その2
(1)0歳編
エリアーナSide
精霊様から空の魔石を受け取り、魔法陣を定着させてみる。
これにも成功。
しかし、変えたい色は魔法陣に組み込んだけれど、発動したらちゃんと金髪になるのだろうか?
続いて、テスターを買って出てくれたのは風の精霊様。
髪色が変わるかを見るために、黄色やオレンジの髪よりわかりやすいだろうと立候補してくれた。
安全性が分からないので申し訳ないが、さすがに爆発はしないだろうとのこと。
また、防御結界を張ってもらい実験スタート。
結果、爆発はしなかったが、いまいちだった。
どうなったかと言うと、髪色が斑だったのだ……。
ごめんなさいと手を合わせる。
「リア:なじぇ……?」
みんなであーでもない、こーでもないと考察し、たどり着いたのが、魔法陣に描いた色だけでは不十分だったのではないか?ということだった。
ならばどうする?
うーんうーんと唸っていると、珍しく喋った氷の精霊様。
『氷:……金鉱石付けてみたら……?』
付ける?
どうやって?
でも、発想は間違っていないかもしれない。
「リア:あいがと!やってみう!」
『氷:……どういたしまして』
空の魔石と魔法陣、それに金鉱石……。
この世界、付与魔法ってたしかあるよね?
確か、無の精霊様の領分のはず。
((リア:付与魔法は?))
これはどうだろう?
『無:付与魔法、物質に物質は付与できない。物質に魔力や魔法陣は付与できる』
残念……。
いい方法だと思ったのにな。
無の精霊様が頭を撫でてくれる。
考えろ。
何かいい方法はないのか……。
そうだ!
((リア:金鉱石の成分を抽出して、魔法陣を作成するのは?))
『闇:それは錬金術じゃ……姫様はそんなことも知っておるんじゃな』
錬金術……。
この世界にその名称があるのか。
ならば出来ないだろうか?
精霊様たちを見ると頷いてくれた。
実験する価値はありそうだ!
錬金術を使うには、錬成陣が必要と教わり、それを用意する。
そこに金鉱石を置き、魔力を流す。
すると、金鉱石から不純物などが取り除かれた砂状のものが抽出された。
それを描かれた魔法陣にふりかけ、定着させる。
成功だ。
それを、空の魔石に定着させ試作品3号の完成。
1章:0歳編もうすぐ終わると思ったのですが、案外終わらず……
なるべく早く次へ行きたいのですが、リアが中々次に行かせてくれません( ̄^ ̄゜)
もう少しお待ちくださいませ!




