46.高位精霊への命令
(1)0歳編
風の原初の精霊Side
夜も更けてきた故、解散となった。
状況を伺っていたのか、水の高位精霊が、風の高位精霊を連れて戻ってきた。
そこにはなぜか闇の高位精霊も一緒だった。
『ウィーネ:遅くなり申し訳ありません。ただいま戻りました』
風と闇の高位精霊も続けて挨拶をしてくる。
『風の高位精霊:お初にお目にかかります。お呼びとのことで参りました』
『闇の高位精霊:お初にお目にかかります。何か手伝えることがあればとついてまいりました。お邪魔でなければ話をお聞かせください』
人手は欲しいところ。
拒む理由はないが、なぜ風の精霊の頬は赤く腫れ上がっているのだ?
理由を聞くと、話をまともに聞かない風の精霊に嫌気がさし、水の精霊と仲の良い闇の精霊にも協力してもらい引きずってきたそう。
なんでも、我の髪の毛を見ても信じなかったそうで、理由が人と契約をしている精霊だからと……。
呆れてものも言えんが、手伝ってもらわねばならぬことに変わりはない。
『風:風の高位精霊よ。お主に仕事を命じる。何があろうとも完璧に確実にこなせ。拒否するのであれば、今日中にお主以外の風の高位精霊を連れてこい』
びくりと震える風の精霊。
我に命じられ意見する精霊がいるとは思えぬが、一応釘を刺しておく。
『風:ちなみに断るのであればそれなりの対応はさせてもらう』
『風の高位精霊:かしこまりました。きちんとご要望にお応えします』
性には合わないが、大事なこと故釘を刺しておく。
隣で闇のが、闇の高位精霊と話をしている。
どうやら闇の高位精霊は、姫様の母君の友人であり、この国の王太子妃の契約精霊らしい。
それならば、都合がいい。
3人にはしっかりと協力してもらおう。
『風:まず、風の高位精霊に命ずる。今日の昼過ぎ、我らが守護を仰せつかる“世界の愛し子様”がご誕生された。人族の女の子で、ここイールスハイド王国の公爵家の令嬢だ。そのことを世界中の精霊、妖精、神獣、聖獣に伝えよ。少しでも違えばわかっておろうな?』
命を伝えていると、人族と言うところに少し眉を顰めたのが見えたので、再度釘を刺しておく。
少し怯えながらも、しっかりと返事をしたのを見届け、話を進める。
『闇:次に闇の精霊じゃ。明日にでも、姫の誕生を知らせるとは思うが、その前に妾達原初の精霊が近いうちに話をしに行くことを伝え、決して利用しようなどとは思うなと、其方の契約者含め王族に伝えよ』
『闇の高位精霊:確かに承りました。帰りましたらすぐに伝えます』
闇の精霊は、人間と契約しているからなのか意外と素直に命を受け入れた。




