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ボーナスステージの異世界冒険録  作者: 椰子獅子


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第64話

皆を連れて正面玄関からクラブハウスに入るとジョル達が出迎えてくれた。


俺と出会った時から比べるとかなり大きくなった双子だけどまだ子供の大きさ。

その子供が既に高レベル冒険者のオーラを纏い、強者の雰囲気を出していたら流石にビックリしてるようだ。

グレタは蔦の転移門から今出てきた。

中でトレーニングとして模擬戦を順番でやってるみたい。


双子はハーフとはいえ金虎獣人のジョルを挨拶してから会話している。

ジョルは鑑定の魔眼から伝わる双子のステータスに驚愕している。

グレタにも驚愕してた。

俺とリッチさんのツーマンセル英才教育の成果が今の双子とグレタだから。

まだまだ成長途中の3人。

今後の更なる伸びが期待できる。


今日はこのままクラブハウスの庭でバーベキューを開催する。


俺が準備を始めるとユーとミーが手伝ってくれる。

メインは熟成が進んだヘラカイオン。

まだまだこれからって感じの熟成のあまさだが、これでもかなりの美味しさだからな。

先が楽しみな食材。


山ほどあるので惜しみ無く振る舞う。

鉄板の上で焼かれたヘラカイオンは次から次へと、ヨハン達クラブのメンバーに食べられる。

岩塩やブラックペッパー、一味唐辛子、特製ソースなどを出して付けて食べる。

特製ソースは赤ワイン、バター、レモン汁などで作った鹿肉ステーキに合うソース。

焼き肉でも大丈夫な美味しさだった。


ただ……肉の熟成が進み味わいが更に深くなると、ここでは出せないがワサビソースや醤油と日本酒のソースとか白ダシを使った和風でも旨いかも。


ヘラカイオンの肉ならホントに沢山あるから色々試せる。


もちろん他の肉も出してるし、魚介類も大皿に乗せて各テーブルに出しているから、皆でワイワイと楽しく食事してる。

様々な種類のお酒も各テーブルに乗ってる。

俺も今日は飲む事にする。


《日本ではお酒は二十歳になってから》


氷魔法で常に冷やされてるジョッキにビールを注がれる。

クラブのメンバーと乾杯して一気に飲み干す。

違うメンバーに注がれるってのを何度も繰り返す。

相変わらずラハティカンナス獣人国のビールは飲みやすくて美味しい。

鹿肉をツマミにするとビールも進む。

ヘラカイオン肉の濃い味わいがビールに流されて……組み合わせが良いね。


ユーとミーの双子とジョルは話し込んでいる。

双子の両親がジョルが会った事がある人らしくて、ユーとミーの双子から少ない情報を出してジョルが過去をおもいだして……双子のルーツを辿ろうとしている。

ラハティカンナス獣人国ではなく、ジョルが昔行った事のある国での話だしというので、正確な事ではないだろうけど今後ユーとミーが自分達のルーツを知りたくなった時、どこの大陸のどの国から探るのかジョルが知り合いを通じて探ってくれると約束してくれた。


それにアリーも動き出してるが……

世界中の獣人がラハティカンナス獣人国を目指して移動してくるから、ジョルの顔の広さを使って調べてくれるとも約束してくれたので、俺とユーとミーは時々ジョルに会いに来ることを約束。

俺はジョルに御礼がわりに秘蔵のお酒をプレゼントした。

古龍からもらったドラゴン特製のお酒。

『まだまだ若いウィスキーだからごめんね。』

と謝られたけど……500年物のウィスキーをもらって文句言うヤツがいるとは思えない程の美味しさ。


羨ましがられたのでジョル以外には一人一杯だけ提供した。


流石にこのドラゴンウィスキーを一気飲みする不届き者はいない。

嘗めるように飲んで味わっている。

ユーとミーと真剣に話し合っているジョルは俺が渡した小さな樽ごと自分の収納袋に入れた。

話が終わってから味わって飲むんだろう。


酒を飲んでガヤガヤしてる。

近所から苦情がこないようにクラブハウスの土地全てを結界で包んでいるので、騒音や匂いなどは外に一切漏れないようにしてある。


そこにトルベッケトラース通商衛星国バーキット領主『レオンチェヴィッチ・フォン・ハルマリノフ』通称レオンから念話がきた。


「どうしたレオン。」

「ホープラー、今いいか?」

「あぁ、食後ののんびりタイムだ。」

「ホープラーに助けて欲しい。龍の森の生物がやって来てバーキットに被害が出てる。とりあえずはまだ魔獣のみだけど……」

「わかった。連れて帰るよ。」


横にいたベルにバーキットに行くと伝えてから、バーキットに転移魔法で移動する。

バーキットの郊外に到着してから周辺を探査すると……一匹だけいるね。

草原の真ん中に捕獲したオークを貪(むさぼ)り食っている恐竜を発見。


転移魔法で真横に飛ぶ。


突如として現れた俺に驚愕して咥えていたオークをポトリと落として口を開けたまま固まってフリーズした。


「森の外に出て食事するのは自由にして良いけど、何日も龍の森から出て彷徨(さまよ)うのはダメだよ。」


ショボーンと下を向く恐竜。

やっちゃったぁ感が丸出し。


「今なら怒らないから……龍の森に帰るよね?」


俺の言葉を理解できている恐竜は激しく首を縦に振る。


「じゃあ帰るよ。」


食べてる途中のオークと一緒に恐竜を浮かせてから龍の森に転移して帰る。

レオンには連れて帰ったから安心してと念話で報告して終了。


「森に帰らないと退治されちゃうからな。気を付けてな。」


優しく声をかけて終わり。

頭を縦に振る恐竜と食べてる途中のオークを残して俺もラハティカンナス獣人国に転移魔法で戻った。


戻ったとたんにクラブのメンバーに囲まれて質問された。


「ユーとミーに聞いたけど……龍の森の恐竜って俺達じゃあ、傷を付ける事すら難しいってマジ?」

だった。

「えっと……マジだよ。なんならこれで試してみてみ。」


俺はアイテムボックスから恐竜の皮を取り出す。

残されてた死体の一部分。

丸太を出して斬りやすい高さに固定した。


次から次へとメンバーが斬りつけてみたけど、浅いけど傷を付ける事が出来たのはヨハンとベル。

ジョルは本気で斬りつけて皮を断った。

後はなぜかマルセラの矢は貫いている。


理由は簡単なんだけどね。


ヨハンとベルの武器は俺が鍛治師魔法で打ち直してから研ぎ直した武器だから傷付ける事が出来た。

ジョルは単純に腕の差だろうな。

ジョルなら鉄の剣でも傷付ける事ぐらいなら出来るだろう。

マルセラは弓も矢も俺の手作りだから。

材料は龍の森の中央部にある俺の住処で拾った材料なんだから、貫く事なら上級のアーチャーなら余裕だろうと思う。

そう伝えたら俺の前に行列が出来た。

自分の武器を打ち直して欲しいんだと。


先頭はもちろんジョル。


ジョルは大剣、ロングソード、ショートソード、槍等々、大量の武器を使いこなせるので様々な武器が俺の目の前に並ぶ。

まぁ、時間が掛かる事じゃないからサクサクと鍛治師魔法で打ち直して研ぎ直した。


他のメンバーも自分が持っている全ての武器を収納袋から出して俺の目の前に並べてニコニコしてる。


1時間もしないうちに終わるんだけどね。


皮を傷付ける事が出来るようになって皆が喜んでる。

俺が呟いた言葉に隣で見ていたヨハンが反応した。


「まぁ、傷付ける事が出来ないと龍の森に行くことすら出来ないけどね。」

「ホープラー、どういう事なの?」

「この皮は龍の森の外縁部にいる『草食恐竜』の皮なんだから、これが断てないと逃げる事しか出来なくなるから生活できないよ。」

「草食恐竜? 中央部にいる恐竜ってどんな固さなんだ?」


試しに俺の住処近くで拾った中央部にいる肉食恐竜の死体を丸ごと出した。

全長8メートルぐらいの中型の肉食恐竜。

ジョルが精神統一してから斬りつけたが傷らしきものが出来たのみ。

他のメンバーは引っ掻き傷すら出来なかった。


俺は凹むヨハンに長さ50センチ程の牙を渡した。


「力入れなくて良いからスッと押し付けてみ?」


言われた通りにヨハンが押し付けると軽い抵抗だけ手に残してスッと刺さる。


「ちなみにこの牙が古龍の抜けた牙。」


皆の顔がフリーズした。

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[気になる点] 最近の主人公はいいようにこき使われてるだけに見えます。 たぶん実際には助け合いの一種だと思うんですけど、基本的に対人類だと「主人公が相手を助けるイベント」しか文字になっていないので、…
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