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39.異世界のドワーフやエルフ、獣人の身体の構造は人間とは異なるのだろうか。

「セイタさんは魔法を使ったことはありますか?」


「はい、一応火魔法と水魔法は使えるのでほんの少しだけ。

といってもほんとに習いたてなんですが。」


「光魔法も入れたら3つも魔法が使えるんですね。

3種類も魔法が使える人は中々いませんよ。」


ナーニャさんはそう言ってくれたが、魔法はまだまだ水を出すか、火をおこすくらいにしか使えないので何とも微妙ではある。


と言っても水筒も火打石も持ち歩かなくていいのは便利なことではあるのだが。


「魔法を使ったことがあるならご存知だと思うのですが、魔法は術者のイメージによって効果が大きく異なります。

特に光魔法はイメージが難しく、下手に使えばかえって傷が悪化したりすることもあるのです。」


「そ、そんなことが・・・」


「と言ってもそこまで難しく考える必要はありません。

しっかりと基礎を学び、自分の実力にあった魔法を使っていれば失敗することはそうそうありませんので。」


そう言ってナーニャさんは持ってきた紙を俺に見せた。


紙には何やら絵と文字が書かれている。


「これは光魔法を使う際にイメージしてほしいことなんですけど・・・」


そう言ってナーニャさんは絵を指さしながら解説を始めた。


解説の内容は簡単に言えば皮膚の構造のことについてなのだが、この世界でも科学がそれなりに発達しているようで細胞のことや血管のことについて簡単に説明してくれた。


「この内容をそれなりに理解していないと正しく光魔法を使うことは難しいと思います。

まあ、最悪自分に使う分には問題ないかもしれないですけど、他人に使う場合は間違うと大変なことになりますから。」


「そうですよね。

それならしばらくは使わないほうが良いですね。」


「基礎をしっかりと学ぶまでは使わないことをお勧めしますね。

ただ、どうしても使いたい場合はここに来てください。

絶対に自分一人で使ったりしないようにしてくださいね。」


「わかりました。

気を付けます。」


俺だって下手に使って傷跡が残ったりしたくないし、女性のナハナさんならなおさらそう言うのはよくないだろう。


まあ、万が一大けがを負ってここで光魔法を使わないと死んでしまうといった場面があれば分からないが、そんな大けがは俺の光魔法で治るかどうか怪しい。


しっかりした光魔法使いに頼んだ方が良いだろう。



その後もナーニャさんは教会と光魔法について色々とおしえてくれた。


教会は光魔法の使える人たちが集まって経営している公営の病院のようなものらしい。


一応個人経営の病院もあることにはあるのだが、そこも教会から許可をもらって営業しているらしい。


それから教会に所属するにも、個人経営の病院を開くにもどちらにせよ教会が開いている試験を受ける必要があるらしい。


まあ、日本でいうところの医師国家試験のようなものだと思うのだが、俺は別に医学部だったわけではないので詳しいことは知らない。


ともかくこの世界で医者、あるいは光魔法使いとして活動するためには基本的にその試験を受けて合格する必要があるのだ。


しかし、冒険者の場合はそこに当てはまらない。

冒険者としての活動の中での光魔法の行使には制限が設けられていない。


しかし、そこで光魔法を使ったことによる害が生じたとしても自己責任であるということになる。


もちろん、だからと言って冒険者がむやみに「これは冒険者活動だ」と言って街中で光魔法を使うことは出来ない。


そんなことをすれば捕まってしまうし、その行為によって重大な事故などが発生すれば最悪の場合は死刑になってしまうこともあるらしい。


まあ、そんな怪しい冒険者に治療を依頼するような人はほとんどいないらしいが。


基本的な治療は教会や個人経営の病院でやっているし、この世界には薬草も存在しているのだ。


栄養剤感覚で薬草が使われているので、基本的な風邪などの病気は薬草で治ってしまうことがほとんどらしい。


光魔法は基本的に外科的な治療に用いられることが多く、そのため血が苦手な人などはせっかく光魔法の適性があっても光魔法使いになることを断念することもあるらしい。


教会の光魔法使いになるための試験には実習もあり、実際に光魔法を使って傷を治すこともやるのだそうだ。


「ナーニャさんは大丈夫だったんですか?」


「ええ、私は冒険者のお父さんやお兄さんがいてよく血を流して帰ってきていたこともあり少しは耐性があったものですので。」


この世界では日本よりもけがは身近なものであるらしい。


確かに俺もこの世界に来てからはしょっちゅう生傷を作っている。


レベルアップの影響か、傷の治りも早いし幸いにも大きなけがはしていないのであまり気にしていなかったが、そう言われればそうだ。


まあ、前世では喧嘩なんてものもしたことがないような人間が、こちらの世界ではモンスターと戦っているんだから当然といえば当然だろうか。



一通り説明が終わるとナーニャさんは一冊の本を持ってきた。


「これは教会が光魔法を習う際の基本的なものをまとめたものなのですが、ご購入されますか?」


少し分厚い教科書ほどのサイズのその本を見せてもらうと、中身は生物学の教科書のような感じになっていた。


と言っても書かれているのは人間?というかヒトの身体のことに特化しているのだと思われる。

もちろんそこにはドワーフやエルフ、獣人についても書かれている。


「一応、お布施と言う形で銀貨5枚をいただく形になるのですが、どうされますか。」


この世界の種族のことも知ることができるし、光魔法の勉強もすることができるのだ。


俺は即決で銀貨5枚を出すとその本を買ったのであった。


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