後日談 子供たちへ……(前編)
数年ぶりの投稿となりますので、色々と書き方が変わっていたり、かなりリハビリを兼ねて書いた内容ですが、楽しんでいただけたら幸いです。
番外編は三話分ほどあり、本日から連日投稿の予定となっております。
かつての私は、ただ死を待つだけの実験体だった。
連中が部屋と呼ぶ牢屋の隅で丸くなり、毎日受ける実験が早く終わってほしいと心を閉ざし、ただ地獄を耐え続ける日々。
けれど……そこから救ってくれた人が現れた。
死にかけた私を救う理由なんて微塵もなかったのに、あの人はボロボロだった私を抱き締めて暖めてくれた。
それが私……アリサの人生が始まった瞬間だった。
私を救ってくれたのは、世界最強と呼ばれたエージェント。
その強さ故に敵味方共に恐れられる人ではあったけれど、私にとっては誰よりも強く、優しく……まるで父親のような存在だった。
そんな人に憧れ、彼のようになりたいと思うのは必然であり、平和に暮らしてほしいと願う彼の願いを断った私は先生の弟子となった。
先生からは様々な事を教わった。
戦闘技術だけでなく、人としての在り方や、人生を楽しむ方法等と……本当に沢山の事を惜しみなく教えてくれたのだ。
いつしか私と同じ境遇の子が増えていったが、先生は分け隔てなく私たちに愛情を注いでくれて、皆先生の弟子でいられる事を誇らしく思っている。
けど……最強と呼ばれた男だとしても老いは訪れ、力を失っていく。
だから、育ててくれた恩返しも含め、先生を最後まで支えて行こうと私たちは決めた。
そう決めたのに、あの作戦を最後に…………先生は帰らぬ人となった。
俺の死を嘆くな、前を向けと何度も言い聞かせてくれたのに、先生を失った現実を私たちは中々受け止めきれず、悲しみを誤魔化すように任務をこなす日々。
まるで胸に穴が空いたかのような、何をやっても満たされないこの虚しさはいつ消えるのかと悩み続けていたが、ある報告を境に私たちの新たな道が見つかった。
先生の忘れ形見……先生には娘がいる事が判明したからだ。
私たちも知らなかったのは、先生のパートナーでもあり、私たちの母親代わりでもあったママさんが、先生が亡くなった後で姿を完全に消して密かに産んでいたからだ。
先生に恨みを持つ者は多いので、秘密にしていたのはわからなくもないが、せめて私たちくらいには教えてほしかったと思う。
いや……それだけママさんは娘を守ろうと本気だったんだろうな。
とにかく、『エリ』と名付けられた先生の娘を守り抜く事が、私たちにとって最優先の任務となった。
実際、ママさんの予想通りどこからともなく漏れてしまったのか、先生に恨みを持つ組織がエリちゃんを狙う事件が何度か起こり、その度に私たちはそういう連中を完膚亡きまで叩きのめした。
先生の代わりとまではいかないが、私たちはエリちゃんの事を妹として厳しく育て、そして精一杯の愛情を注ぎながら傍で見守り続けた。
こんな特殊な環境、そして普通とは程遠い私たちに育てられながらも、エリちゃんはすくすくと成長してくれた。
そして十数年の時が流れ……。
「まさか、あんたがねぇ。しかも白一色なんて……似合わないわぁ」
先生の弟子の一人で、私の仲間でもあり弟のような存在である『シン』。
そんなシンが、白のタキシード姿で恥ずかしそうにしているので、何だか苦笑が漏れてしまった。
仕事のせいもあるけれど普段は目立たない恰好ばかりだから、似合わないったらありゃしない。
「言うなよ。俺だって似合わないと思っているさ。でも、あの子の願いだからな」
「そうよ。だからあの子をくだらない事で泣かせたりなんかしたら、私があんたを殺すからね」
「わかってるって。こんな俺を選んでくれたんだ、全力で幸せにしてみせるさ」
今日はそんなシンと、先生の忘れ形見であるエリちゃんとの結婚式だ。
十歳以上の年の差はあるが、シンに惚れたエリちゃんの猛烈なアタックにより、遂にこの日を迎えたのである。
一方、シンは完全に家族目線で接していたから、これはエリちゃんの愛と根性による勝利とも言える。
本音を言えば、危険な世界で生きる男なんて選んでほしくはなかったけれど、エリちゃんがそれを理解した上でシンを選んだのなら、私たちは尊重する他ない。
まあ、シンが誠実な男なのはよく知っているし、軽口は叩いても私は応援は全力でするつもりだ。
身内ばかりで規模は小さいけれど、エリちゃんの要望と我儘を全部叶えた立派な式になると思う。お金なら私たちがいくらでも出したからね。
「エリちゃんは別室だっけ? ドレス姿はもう見たの?」
「会場で初めて見てほしいって言われたから、彼女とは今朝別れたきりだよ。でも、エリのドレス姿か……綺麗なんだろうな」
「当然でしょ! じゃあ、私はちょっとエリちゃんの様子を見て来るから、貴方はここで一人寂しく待ってなさい」
「ちぇ、なら早く行ってこいよ。不安にしていたら、ちゃんと励ましといてくれよ」
「マリッジブルーってやつ? エリちゃんに限ってそれはないと思うけどな」
先日、祝い酒を一緒に飲んでいた時も、ようやくシンをゲットした……とか絶好調だったし、心配するだけ無駄だと思う。
エリちゃんのウエディングドレス姿を早く見たいので、シンを置いて私は花嫁がいる別室へと向かったが、道中の廊下で花嫁の護衛担当であるケイナと出会った。
「あれ? アリ姉、どうかしたの?」
「今日の主役を見に行く途中よ。それより、何で貴方がこんな所にいるの?」
先生の弟子の一人であり、私の妹分でもあるケイナ。
色々と独特かつマイペースな性格の子だが、護衛対象から離れているのはさすがに見過ごせない。
「だって、エリちゃんが一人にしてほしいって、部屋を追い出されちゃったんだもん。嬉しくてもやっぱり緊張はしているんだねぇ」
「気持ちはわからなくはないけど、護衛が近くにいなくてどうするのよ」
「だからこうして部屋の周辺を歩き回っているの。式場のスタッフは何人か見たけど、エリちゃんの部屋には誰も近づかなかったよ」
不満はあるが、ケイナの気配の鋭さだけは私たちの誰よりも優れているから、今のところ危険はなさそうか。
そもそも、エリちゃんを狙う連中なんてここ数年は現れていない。
けど危険な事は気を抜いたり、大事な日に突然現れたりするものだから油断は決してしない。エリちゃんに万が一があっては絶対ならないのだから。
今度は外の様子を見て来ると言うケイナと別れた後、私は改めてエリちゃんが待つ新婦用の部屋へ向かう。
雰囲気を大事にしたいからって、新郎から大きく離れた場所に新婦の部屋があるってのは正直面倒だ。
でも、式場はここがいいとエリちゃんが言ったんだから、私が文句を口にするのはー……。
「失礼します」
「あ、お疲れさー……っ!?」
今のは!?
前方から挨拶をしながら自然と私の横を通り過ぎた黒髪の男だが、確かケイナは新婦の部屋に向かった者はいないと言っていた筈。
即座に隠したナイフへ手を伸ばしつつ振り返るが……誰もいない。
すでに気配すらなく、本当に男がいたのかと思いたくもなるが、確かに私の横を通り過ぎた存在はいた。
油断は……していなかった。
それでも瞬時に気付けなかったのは、相手が只者ではなかったとしか思えない。
遅れて気付いたとはいえ、一瞬でも私の意識から外れていたという事は、少なくとも私より格上の……。
「そうだ! エリちゃん!」
後悔と分析は後回しだ。
全力で駆け出し、新婦の待つ部屋に飛び込んだ私の目に映ったのは、真っ白なドレスと赤い……。
「……花?」
「びっくりした! もう、いくら義姉さんでもノックくらいはしてよ」
赤を基調とした、大きな花束を抱えたエリちゃんの姿があった。
エリちゃんが無事だった事に安堵し、改めて見るエリちゃんのウエディングドレス姿に感極まりそうになるが、手にした花束に違和感を覚える。
こんな大きな花束なんて用意していた覚えはないし、もしかしてさっきの男が……。
「ねえ、エリちゃん。その花束って……」
「あ、これ? さっきお祝いに来てくれた人から貰ったの」
「貰った?」
エリちゃんが……受け取った?
受け取ったどころか、こんなにも嬉しそうというか、あのエリちゃんが他人から警戒なく受け取った事が信じられない。
一見素直で無邪気なエリちゃんだが、先生譲りの勘に加えて私たちが色々と教えてきたので、見知らぬ相手から物を簡単に受け取るとは思わないのだ。
「さっきすれ違った男の人がいたけれど、その人だよね? 知り合いだったの?」
「ううん、初めて会う人だった。でもね、あの人の声と目を見たら敵じゃないってすぐにわかったというか……何でだろ?」
「じゃあ、その人は何か言ってた?」
「貴方のお父さんから頼まれていた物を届けに来た……だって。ふふ、こんな立派な花束なんて初めて」
先生の相棒だったボスがエリちゃんの父親代わりをしているが、あのボスがこんな事をするとは思えないので、謎の人物が語ったお父さんとはおそらく……先生の事だと思う。
それに先生なら未来を見越してサプライズを用意していてもおかしくはない。
なら、これを届けに来たあの男は一体?。
私の真剣な表情に気付いたのか、冷静になったエリちゃんが申し訳なさそうに花束を近くのテーブルへと置いた。
「ご、ごめんね、姉さん。私ったら浮かれちゃってて……」
「いや、私こそこんな大事な日にごめんね。とりあえず、その花束を調べさせてもらってもいい?」
「いいよ。あ、実はこれも貰ったの」
花束に気を取られていたが、エリちゃんは綺麗に梱包された小さな箱も持っていた。
一応警戒はしていたのか箱は開封されていなかったので、私は懐の小型端末を取り出しながら耳に付けた通信装置を起動する。
「コード二十五……コード二十五……応答して」
『……はいはい、二十五。何かあった?』
「所在不明から渡された不審物を見つけた。データを送るから検査して」
通信は繋げたまま、取り出した端末を花束と箱に近づける。
この端末は探知機でもあり、物の材質だけでなく箱の中身を透視してデータを送れるので、危険な物かどうかはすぐに判明する筈。
「どう? 不審な点はある?」
『ふむ、毒性も爆発物の疑い……なし。そこら辺に売ってる、一般的な花とアクセサリーで間違いないね』
報告を聞いている間に、ケイトにメッセージを送って集合をかけておいた。
すぐにいなくなった謎の男を追うべきかもしれないが、あれを一人で追うのは危険だと私の勘が警報を鳴らしているので、今は待機するべきか。
あと、ケイトが来る前にやる事は……。
「エリちゃん。悪いんだけど、この箱を開けてみてもいい?」
「いいよ。危険じゃないなら、私も中身が気になるし」
手紙とかメッセージがあれば情報を得られそうだけど、残念ながらなさそうだ。
とりあえず慎重に梱包を解いて中に入っていた物は……。
「わぁ……見て義姉さん。凄く綺麗」
「ふーん、悪くないじゃない」
青い宝石が付いたペンダントで、宝石部分には細かい模様が入っていた。
検査結果も不審な点はないし、直に触っても怪しい感じはなかったから、渡しても大丈夫……かな?
「開けちゃってごめんね。これは大丈夫そうだから好きにしていいよ」
「なら早速付けてみようかな。これならドレスにも合いそうだし!」
結局、男の正体は不明なままだが、無防備なエリちゃんを狙わなかった点から、敵じゃないと判断してもいいのかもしれない。
ペンダントでご機嫌なエリちゃんを横目に、私は現状をボスに報告する事にした。
その後……謎の男はボスの知り合いという事が判明したわけだが、私の中に生まれた小さな違和感は消えなかった。
そんな結婚式から二日後、私たちは都心から離れたビルの建設地へとやってきていた。
建設中に資本者がいなくなり、建築途中で放置されたままな曰くつきのビルだけど、ここの三階へ向かえというのがボスからの指令だ。
『とあるクライアントからの依頼が来たのだが、まず君たちの力を見たいとの事だ』
『私たちの力……ね。どうやって見るつもりなの?』
『指定された場所へ行き、彼が用意した護衛と戦うだけだ。三人全員で行け』
『俺たち全員で? その護衛とは一体……』
『……ねえ、何か妙な気配がする。断る事も視野に入れておいた方がいいかもよ?』
『だがお前たちにとって、避けられない相手だろう。私の個人的な知人でもあるのだが、その護衛は……お前たちの師である、あの男と縁がある者だからな』
『『『っ!?』』』
ボスの言う通り、先生との縁がある相手となれば私たちにとっては無視出来ない依頼だ。
そして護衛と聞かされて真っ先に浮かんだのは、式場ですれ違ったあの男である。
「油断しないで行くわよ!」
「了解! でもアリ姉、ちょっと固すぎるよ」
「そうだな。さすがに緊張し過ぎだって」
「……そうね」
二人から言われて、私は深呼吸をしながら建設中のビルを見上げた。
ビルと言っても三階から上は基礎しか作られていない、随分と中途半端な状態のビルだ。
それでも土台は完成しているので、爆破でもしない限り崩れる心配はなさそう。
「でも私とアリ姉だけじゃなく、新婚のシンまで呼ばれるなんてね。エリちゃん、怒っていなかった?」
「問題ない。エリもこういう事があると理解はしているからな。まあ……怒っていたのは事実だが」
現在、エリちゃんはボスと一緒にいるので、今回の説明とご機嫌取りはあの人に任せておけばいいだろう。
警戒しつつビルへと足を踏み入れた私たちは、まず散開してビルの一階を調べて回り、簡単に調査を終えてから二階への階段前で合流した。
「私の方は何もなかったよ。そっちは?」
「何も。ここ数日、人がいた痕跡もなかったな」
「一階はクリアね。上に行くわよ」
「了解。ところでシン、エリちゃんとの生活はどう? 新居には慣れた?」
「それは……」
「油断するなと言っているのに……全くもう」
でも、止めようとは思わなかった。
だって結婚式が終わった後、新婚という事でしばらく定時連絡くらいしか取っていなかったからだ。
私も二人の新婚生活については気になるので、周囲を警戒しながらも二人の会話に耳を澄ませる。
恥ずかしそうにしながらも、新婚生活についてぽつぽつと語るシンの様子に、ふと先日の結婚式を思い出す。
父親役としてボスが新婦のエリちゃんの隣に立ったものの、あまりの緊張に転びそうになった事とか。
お酒で上機嫌になったケイナが無駄に色気を振り撒き、一部の参加者から結婚を申し込まれたりと、終わってみれば本当に幸せで楽しい結婚式だった。
そんなエリちゃんの晴れ舞台を見届けた後、私は先生の墓前へ報告しに行ったわけだが、その時にふと思ったのである。
先生は、今の私たちを見てどう思うだろうか?
今まで気にしないようにしていたが、こうしてエリちゃんの結婚を見届け、一つの区切りを迎えたからこそ浮かんだ疑問だった。
自慢の弟子たちだと、褒めてくれるだろうか?
それとも、何時までも自分の幻影を追い続けている私たちに呆れるかな?
ある程度想像は出来ても、先生がいない今、答えを知る事はもう出来ない。
先生……私たちは貴方にとって誇らしい弟子でいられていますか?
「アリサ、どうした? そろそろ指定された場所だぞ」
「わかってる。気配はどう?」
「んー……誰かいるって感じはしないかな?」
ボスは時折、私たちを鍛え直す為だと無茶苦茶な任務を出す時がある。
だから結婚式で緩んでいる私たちに喝を入れる為に、事前に潜ませていた部隊で奇襲をしてくる……なんて可能性もありそうなのだ。あり得ないと思っても、思考を止めず常に備えておくのが先生の教えだ。
そして同じ動きをしつつ二階を過ぎ、目的地であるビルの三階に到着した私たちだが、階段の途中で姿勢を低くし、壁と天井もない月明かりに照らされた吹き抜けのフロアを見ていた。
「……やっぱり、誰もいないね」
「だがここが目的の場所だろう? 例の護衛とやらはどこかに隠れているんだろうか?」
「そうね。左右から回り込むようにー……」
人がいる気配が感じられないフロアへと足を踏み入れたその瞬間、私たちは違和感を覚えて足を止めた。
「……来たな」
「「「っ!?」」」
先程まで誰もいなかった筈なのに、剥き出しの鉄骨の陰から一人の男が現れたのである。
やはり……式場で見た黒髪の男で間違いない。
あの時は外見を意識していなかったが、改めて見ると黒髪であるが異国生まれの雰囲気を醸し出している。いや、異国というか根本的に何か違う気がする。
とにかく私たちがここまで近づかなければ気付けないくらいの実力者である以上、慎重に対応する必要があった。
警戒を強める私たちと違い黒髪の男は穏やかに微笑んでおり、シンが懐の武器を握りながらゆっくりと語り掛けた。
「貴方は……何者だ? ビルの関係者とは思えないが?」
「もちろん、君たちが来るのを待っていた。上司である彼から聞いているだろう?」
「つまり貴方が例の護衛……というわけね。ところで、ボスが個人的な知り合いでもあるとは言っていたけど、どういう関係かしら?」
「共通の知り合いがいるだけさ。実際、彼と直接話したのはここ最近でね」
黒髪の男は無防備にこちらへ歩いてくるが、私は得体の知れない感覚に困惑もしていた。
強者を前にした恐怖もあるだろう。だが彼の声を聞いていると不思議と落ち着くと言うか、警戒すべき相手なのに気が散って堪らないのだ。
それはシンとケイナも同じようだが、私たちは強引に意識を切り替えようと深く息を吐く。
冷静に……相手に呑まれるなと己に言い聞かせつつ、私は銃とナイフを抜いた。
「その共通の知り合いって誰かしら? 是非とも聞かせてほしいところね」
「俺に勝てたら教えてあげるよ。ついでに俺の事もね」
「なら絶対勝たなきゃね! 私は両方気になるし、アリ姉もそうでしょ?」
「ええ、とってもね」
他に仲間は見られず、周囲の地形から遠距離からの狙撃は難しいと思うので、純粋な正面からのぶつかり合いとなりそう。
相手が一人に対し、私たちは三人。
こちらが圧倒的に有利な状態だというのに、さっきからこちらが有利だと思えないのは何故?
いや、わかっている。相手がそれ程の実力者だと体が理解しているのだ。
なら初手から全力で行くしかない……と、視線で二人と合図を交わして戦闘態勢に入るが、とある事に気付き私は声を掛けた。
「ところで、始める前に一つ聞いてもいいかしら?」
「……何だい?」
「名前くらい聞かせてほしいわ」
「ああ、そうだな。失礼した」
そんな私の問いに、黒髪の男はかつて見た事があるような微笑みを浮かべつつ名乗る。
「俺の名前は……シリウスだ」
続きは、明日の12時くらいを予定しております。




