1-2-1(第27話) クリム王女とのお付き合い
一応、次のお話へと移ります。
これで第一章?が終わり、第二章?が始まります。
「もう話すことは無いですよ」
「「いやいやいやあるだろ(でしょ)!!」」
「ちなみにどういってお話で?」
「そやつの先ほどの発言についてである」
「何も言っていませんよ」
「うそおっしゃい!さっき、アヤトさんが魔王の義理の息子になるって聞こえたわよ!」
「そんなこと誰も「そ。それは紛れもない事実」いっていな…い…」
俺は自分で言いながら、確信してしまう。もう話すしかないと。あらいざらいすべて話してしまおうと。
それから俺は国王とクリム王女にすべて話した。
魔王と一騎打ちして勝ったこと。イブが自分のお嫁として、修行していること。そして、あのホットケーキ騒動のこと。
全てを話した後、俺は燃え尽きた。それはもう某ボクシングアニメの主人公のように。
「「………」」
うん。そりゃ沈黙するしかないよね。
「………ん。私の旦那様はすごい、えっへん」
「イブサン!悪いけど、少しだまっていてくれない?」
「「あんたが言うな!!」」
「ひぃ!?すみませんでした!」
わかった。わかりましたから、どうか二人してそんな怖い顔しないで!ちびっちゃうよー。
「たく。我が王国はこれからどうすればいい?」
「今まで通りでいいんじゃないですか?」
「お前みたいなバケモノがいるのにか?」
「国王様!私にいい考えがあるのですが!」
「ふむ、言うてみぃ」
「それはですね………」
ねぇ。なんで俺と国王様の謁見なのに俺を無視するの?
こらイブ!いくら退屈だからって、俺に寄りかかって寝ない!
あ。話が終わったみたい。なんだ?なんか二人ともニヤニヤした顔でこっちを見ているんだが。それにあの顔、どっかで見覚えがあるんだが、まぁ気のせいだろう。
「喜べアヤト!これより我が娘クリム=ヴァーミリオンと婚約してもらう!!」
………は?何言っているんだ、あの馬鹿は?
「えっと、私には無理です」
「「断られた!?」」
「ですのであきらめてください」
「「………」」
よし。なんか意気消沈しているうちに今のうちに帰ろう。
「………そういえば。この国に来る途中、アヤトはクリムと一緒の馬車の中にいたそうじゃないか」
「………」
「しかも、クリムに膝枕までしてもらったらしいじゃないか」
俺の背中に冷や汗が流れ始める。
「あーあ。これでは他の男に嫁にだせないじゃないか。ア・ヤ・トのせいで!」
「お父様!もう私、お嫁にいけないのでしょうか?」
「安心しろ、クリム!とっておきの嫁ぎ先があるぞ!」
「どこですかお父様!?」
「それはだな、チラッ」
うわ~。どうしてこのタイミングでこっちを見てくるのかなー。あとニヤニヤしないでほしい。
「アヤトのお嫁さんになることだ!!」
「!!わかりましたお父様!絶対にアヤトさんのお嫁さんになります!」
「わかった。それで、結婚式はいつ挙げる?」
この国王は知っているのだろうか?普通、結婚する前には、少なからず交際をし、お互いを知る必要があるということを。
「あのですね、」
「あぁちなみに言っておくが、断ったりしたら、アヤトがクリムにやったことをこの国全域に伝えるから。」
「………そうするとどうなるんですか?」
「アヤトのことを殺そうと暗殺部隊が動き出し、ギルドにも、討伐の依頼が出るだろう」
前々から思っていたけど、この世界物騒過ぎね?結婚を断ったら殺すって。考え方がヤンデレと同じじゃないか!
「こっちとしては、そんなことに国は動きたくないからな。さぁどうするアヤト?」
「………お付き合いからです」
「なに?」
「お付き合いからですよ!婚約や結婚は無理ですけど、お付き合いからなら大丈夫です!」
「おぉ!!そうかそうか、それはよかった。なぁクリム?」
「はい!ありがとうございますお父様!そしてこれからお願いしますアヤトさん!!」
「……うん、よろしく」
良かった。これでいきなり結婚、なんてことはなくなったな。これでひとまず解決だな。
「それではアヤト。今から我が王家が依頼を出し、その依頼を受けてもらう」
お。久々に冒険者活動ができるぜ。はてさて、どんな依頼かな。
次のお話といっても、最初の部分しか触れていませんでした。
これからも頑張って投稿します!




