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男女共学のバイビー69

そんな言葉で表現しても良いと自分は思いますと、ヒロは言った。

席についた加奈が何事も無かったように、さりげなく尋ねる。





「外に出て通信手段を再開したら繋がるかしら?」





眼を細めながらヒロが答える。





「いやそれは分かりません。位相の歪みがそのまま残存していたら、使えないだろうし、外に出た瞬間その歪みが是正されて元に戻っていたら繋がるだろうし。自分にはそれは分からないとコメントするしかありません」




歯痒いもどかしさを噛み締めつつ加奈が再度尋ねる。





「私の身体に時空間の歪みが残存したまま外に出たら、私の姿は元の世界の人達にどのように映るのかしら?」





「それも分かりません。全く眼に映じないかもしれないし、気配と言うか、幻として捉えられるかもしれませんし、自分には分かり兼ねます」





加奈が悲しげに己を指差し言った。





「この私が幻としか見えないと言うの?」





ヒロが恭しく頷き言った。




「素粒子論に則れば、あらゆる事象は素粒子の集合体であり、その光の帯に過ぎないのですよね。光の帯は集まれば幻を構成し、散れば闇を構成すると言ったように。だから今自分と加奈さんは実は暗黒のブラックホールの内部にいて、そこを無重量よろしく漂っているのに、錯覚して眼の前にあるテーブルや床、天井や家具があると信じ込んでいるのかもしれないのですよね。そんな黒い墓標としてのコマが加奈さんの肉体パズルに嵌め込まれ、時空間の歪みを幻と化していて、通信手段をもカオスの坩堝に放り込み遮断、不条理なパズルの無差別集団自殺を構成している可能性も当然あると自分は思うのですよ」




「墓標としてのコマが幻覚的パズルの錯覚コマを嵌め込み、黒い混沌としてのいたたまれない死となって暗黒の宇宙空間を漂っていると言うのが私達の今現在なの?」





ヒロが答える。





「そんな言葉で表現しても良いと自分は思います…」

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