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男女共学のバイビー51

雅率いる捜索隊のメンバーが口に銃口を突っ込み発砲自決した。

濃霧の闇の中、下る一本道を挟むように雅率いる捜索隊が若頭率いる救援部隊を不意打ち挟撃すべく藪の中、息を詰めてほふく伏兵している。




隊長の右横にサブリーダーがいるのだが、その隣にいる横田というメンバーの様子が急変した。





声など絶対に出してはいけない局面なのに、血走った眼を見開き、小刻みに震えながら明瞭に聞こえる声で独り言を言い出したのだ。





「ほら、見て、霧の沢庵を絞って出来たサンタの水に垂れた学校の門の地球儀のスイカ割りになんか、なっちゃ駄目だよ、母さん、か、か、母さん、母さん、そん、なの、そ、そ、そんなの寒くてさ漬け物の竜巻になっちまうからこんなに寒いんだよ、寒いよ、母さん、母さん、か、母さん、霧のスイカの頭痛いよ、母さん、助けてよ、助けてよ、頭が痛くて、寂しくて割れそうに痛くて、か、母さん、応答せよ、ムササビは泳ぎ通信を断った、ここに、母さん、助けて、死にたくないよ、母さん、母さん母さん」





ほふく移動してサブリーダーが横田をがむしゃらに制止しようとした瞬間、横田は拳銃の銃口を素早く口に突っ込み発砲し、後頭部が破裂して鮮血混じりの脳しょうを霧の中に四散させ、突っ伏し眼を見開いたまま息絶えた。




それを目の当たりにしてサブリーダーがおののき戦慄し、震え出して、狂ったように叫んだ。





「よ、横田!」

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