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浮気されて失望の果てに自殺をしたら高校時代の浮気した奴と付き合う前に戻っていた。なんというかもう浮気は御免なので関わらずに...?  作者:
第一章

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2、ほしいも

瀬本は笑いながらゆっくり立ち上がる。

俺はその姿を見ながら汗を滲ませた。

6月の癖にやたら暑い気配だ。

俺を追って自殺したってどういう事だ。


「瀬本。お前の今までの言葉からして...お前は俺を好きって感じに思えるんだが」

「そうですよ」

「は?」

「...私は先輩が好きですよ」


その言葉に俺はじわっと手汗をかいた。

それから俺は「...じゃあ前世から俺が好きなのか」と問いかける。

すると瀬本は頷いた。

そして俺を真っすぐに見つめる。


「私は間違いなく先輩が好きです。その為に自殺した筈でした」

「...」

「私は失った。先輩というかけがえのない存在をです。その事で自殺したら今に至りました」

「...」


俺は縁側の先にある空を見る。

それから汗を拭う。

そしてまた畳に倒れた。

すると瀬本も倒れてきた。


「先輩。私は先輩が好きで自殺しました。...だけどこうして蘇った。せっかくなので付き合いませんか」

「...すまないが俺はもうこりごりだ。恋愛はな」

「ですか」

「だな。...本当にすまないが」

「ですよね」


それから瀬本は起き上がる。

そして「お茶取ってきます」と返事をした。

そうしてから起き上がって台所に向かって行った。

俺はその背を見送りながら空をまた見た。



「先輩。今日は楽しかったですね」

「...」


薄暗くなった世界で俺はお茶とお茶菓子を馳走になり。

そのまま表に出ていた。

早く帰らないとな。

家という存在に。

そう思ってから「...じゃあな。瀬本」と言う。


「はい。あ。先輩」

「なんだ」

「頭に何か付いてますよ。しゃがんで下さい」

「...?...ああ。すま...!?!」


気が付くと俺は瀬本に背伸びしてキスされていた。

俺は瀬本を突き飛ばす。

それから「何をしている!?」と言う。

瀬本は「すいません。我慢出来ませんでした」と謝る。


「キスしたくて仕方が無かった」

「...!」

「こうしてやっと手を伸ばしたら取れそうなんです」

「...」


俺は瀬本を見る。

瀬本はニコッと笑みを浮かべてから「回り道ですけど。あの女に関わるぐらいなら私が今すぐにでも貴方を貰いますよ」と笑顔を浮かべた。


「こうして私は好きって表現します。10年後とは違う。...私は貴方に好きって言います」

「...!」

「私は貴方が好きです」


その言葉に俺は無言になって踵を返した。

それから歩き出そうとした時。

「また明日会えますよね」と声がした。

門の先で。


「...ああ」


それから俺は歩き出す。

赤くなってしまう。

まさかあんな美少女が、瀬本が。

俺なんかを好いているなんて事が...あるのか。



家に帰ってもぼんやりさっきの事を考えていた。

その為、俺は動いてから運動したりして...考えない様にしていた。

そんな事で寝てしまい。

翌日になった様だ。

俺はゆっくり起き上がり見開く。


「おはようございます。先輩」

「せも、瀬本!!?」

「はい。貴方の瀬本です」


何をしているんだコイツは!

思いながら俺は絶句する。

すると瀬本は「もーにんぐこーるです」と笑顔になった。

俺は汗をかく。


「よく家に入れたな」

「はい。「彼の彼女です」って言ったら家に入れてくれました」

「クソ...母さんめ」

「先輩。私は先輩が好きなので。...陥落させますよ」


そう言いながら何かを取り出す。

それはタッパーに入ったほしいもだった。

「これ民宿のほしいもです」と瀬本は言う。


「ほしいも...?」

「はい。これ昨日、私が作ったんですよ」

「あ、ああ。そうなのか」

「そうです。食べて下さい」

「...」


それから俺は瀬本からほしいもを受け取る。

そして食べてみる。

美味しいんだが。

正直そんな事より気になったのは何故コイツがこの場所に。


「なあ。お前俺を陥落させるって言ったな」

「言いました」

「...具体的には?」

「言いません。言ったら手の内を明かすみたいな感じですから」


そして瀬本は俺の横に腰かけてほしいもを食べる。

紅さつまという品種らしい。

美味しい。


「先輩。それでですね。レッスン1ですが」

「は?」


それからタッパーに入っているほしいものキューブ?をフォークで刺してから俺に「はい。あーん」と言ってから口を開ける様に要求した。

この野郎。

そう思いながら「良いって。1人で食え...」と言ったが。


「開けないと濃厚なキスをしますよ」

「ぐう」


そして俺の口にほしいもを入れた。

それから何を思ったか瀬本はそのフォークで自らの口にほしいもを入れた。

オイ。


「オイ。何を」

「間接キスです」

「そんな事は分かっているが...お前恥ずかしくないのかよ」

「?...今更恥ずかしいですか?昨日キスもしたのに」

「ぐう」


それから(1人で恥じらっているのがバカみたいだ)と思いながらほしいもを食べ終えた。

そして俺は手を合わせた。

すると瀬本が「じゃあ次は朝食です。ほしいもは量が少なかったので」と言う。


「お着換えしましょう」

「1人で出来るからな...」

「ですか?」

「当たり前だ!」


そして瀬本を追い出してから俺は着替える。

なんか女性にこうも迫られるのは。

アイツ以外には無かったしな。

耐性が難しい部分だ。

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