褐色の
僕とフィーの声に気が付いたのか、褐色の女性が体を起こす。ぼやーっと辺りを見回し、僕に気づいたのか動きが止まる。僕の持つ布団と取り返そうとするのか、手を伸ばしてきた。とりあえず、このままだと目の毒だし、布団を返すことにする。伸ばしてきた手に布団を近づけると、彼女は布団ではなく僕の腕を取った。
「え?」
そのままベッドへと引きずり込まれ押さえ込まれてしまった。
「ちょっ…、やめ…、はなし…て、むぐぅ…。んーーーーーー。」
あっという間に組み敷かれ、挙句口を塞がれてしまった。彼女の口で…。振りほどこうともがっちりとホールドされているのか、まったく振りほどけない。パニックになった僕に、彼女はさらに追い討ちをかけてくる。舌…、舌ぁぁぁぁ。そう、ディープなのをしてきたのだ。長い舌が口内を嘗め回す。
「うぐぅ。」
口内を陵辱されていると、右手の甲に鋭い痛みが走った。何事かと思い必死に右手を動かそうとするも彼女の左手に握られ離れない。ならばと顔を手のほうに向けようとするがこれまた彼女によって自由が利かない。痛みが徐々に治まってきた瞬間。
『君たちは一体なにを…。』
やっと寝ていたフォレスティアさんが起きた。
『やめなさい。はやく離れなさい。』
起きぬけでカオスな状況を確認したフォレスティアさんは慌てて僕たちを引き剥がそうとするのだった。はやく助けてぇ…。
あれからやっとの思いで引き剥がしてもらった。その後、フォレスティアさんと褐色女性は着替えを済ませ、僕はフォレスティアさんに頼まれ、エルには悪いけれど今日は帰ってくれるように頼んだ。エルはしぶしぶながらこの家を後にした。
「そう、この娘が。これでやっと…。」
褐色の女性がまじまじと僕を見て、なにやらぽっとした口調でフォレスティアさんに話しかけた。
『…そうね。』
フォレスティアさんは、ちょっと不機嫌そうに素っ気無く答える。そんなフォレスティアさんの様子を見て、褐色の女性はニンマリとする。
「やっとボッチから抜け出せそうですね。引きこもってから彼是50年でしたっけ?」
ニコニコとしながら話す女性。その女性を見ながらため息を付くフォレスティアさん。
『はぁ…、まだ48年よ。まったく、フィーのいたずらにも困ったものだわ。』
「いいじゃない。フィーのおかげでお友達ができたんだもの。」
どうやら女性は、フォレスティアさんに友人ができたことが非常に嬉しいらしい。
『フィーにもっとかんしゃするのです。』
フィーはテーブルの中央で胸を張ってふんぞり返る。
『だからって、よりによってこの子と一緒に寝てる時にいたずらを企むなんて…。』
フォレスティアさんは、またもため息をつき、ふんぞり返るフィーの額を小指で突っつく。
『はだかのつきあいはだいじだときいたのです。なので、このたいみんぐがべすとだったのです。』
裸の付き合いとか、使うところ間違ってるし。それは物理的な裸じゃなくて、本音を言い合えるような関係ってのが正解だったと思うんだが。
「で、アオイちゃんは私と番になってくれるのかな?というか、もう番だよね。だって、お揃いだし。」
そう言って、自らの左手を僕の右手に絡めてくる。絡めたお互いの手の甲には赤い玉が埋め込まれている。僕はそれを見て、引きつった笑みを浮かべるしかなかった。
お揃いって、その原因を作ったのは貴方なんですけどね…。それと番ってどういうこと?




