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フィーと触れ合える理由

『それにフィーを捕まえてくれたお礼をしないとね。』


 エルフさんの有無を言わせぬ笑みで、僕は手をつないだまま連行されるのだった。フィーを頭の上に乗せたまま…。





 連れて行かれた先は一軒の民家だった。エルフさんはドアを開け、僕を連れて中に入っていった。


『わたしのお家にようこそ。』


 はぁ、おじゃまします。


『君はそこに座って待っていて、すぐにお茶を用意するから。』


 通された部屋にあるテーブルの椅子を指差し、エルフさんは部屋を出て行った。で、フィーはいつまで僕の頭の上にいるのかな?


『ここはなかなかいごこちがよいのです。なんだかいやされるのです。』


 どうやら動く気がないらしい。重くもないし、まぁいいか。しばらくすると、エルフさんがお茶を持って戻ってくる。僕の頭の上から独活家内フィーをみて笑みを浮かべる。そして僕の反対側の椅子に座り、持ってきたお茶を差し出すと、またも僕の手を握ってくる。


『どうやら君は、フィーに気に入られているようね。』


 これは本当に気に入られているのだろうか。嫌がらせで、上に載っているだけかもしれませんよ?


『ここはきにいったのです。かえるときはここにおいていくといいです。』


 んな馬鹿なことを…。


『フィー、無理を言っちゃいけないわ。お茶は冷めないうちに飲むといいわ。』


 いただきます。僕はエルフさんの手を離し、両手で添えてお茶を飲む。むぅ、微妙に苦い…。なんだこれは。薬湯ってやですか。そんな僕の様子を見て、エルフさんはぐぐっと飲み干せといわんばかりのジェスチャーをする。わかりましたよ、飲めばいいんでしょ。僕は薬湯をがまんしながら飲み干した。飲み終わったのを見て、エルフさんは僕に手を差し出してくる。握れってことですね。


『ふふ、薬湯だったから苦かったでしょう。でも、体にはとてもいいのよ。ほら、体の中からじんわりと暖かくなってこないかしら?』


 いわれてみれば、胃のあたりから暖かくなっているような感じがする。なっているようなというか、確実に暖かくなっている。ほのかな暖かさが全身に広がって何気に気持ちがいい。


『ふにゃぁぁ、とてもきもちいいのですぅ。』


 頭の上のフィーも気持ちいいのか、この暖かさが伝わって蕩けるような声が伝わってくる。


『ふふ、やはり君は珍しいわね。実はこの薬湯は、精霊との親和性を上げる効果のあるものなのよ。』


 ええ?親和性を上げるとか危険じゃないんですか?


『慌てることはないわ。体質が変化するとかそういう効果はないのよ。君の持つ精霊力をすこしだけ活性化させるだけだから。』


 僕に精霊力?そんなものがあるの?


『体が暖かくなったのがその証拠よ。精霊力を持たないものが、この薬湯を飲んでも苦いだけで暖かくならないもの。』


 はぁ、よくわからないですけど、とにかく僕には精霊力があったということですか。


『ええ、だから君は人族というより、わたしたちエルフに近いものだと思うのよ。』

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