村長宅
「では、いくか。」
村長の所に行くために、僕たちは部屋をでた。もちろん空の食器を持って。階段を下りると、1階はあの惨状がなかったかのように綺麗に片付けられていた。
「朝食ありがとうございました、おいしかったです。」
僕は朝食のお礼を言って、床にモップを掛けているアルさんに食器を渡した。
「朝食ありがとう。アル、私たちは村長のところに行ってくるのであとのことは頼んだ。」
「まかされましたわ。あなたたちは早くいってらっしゃいな。」
「では行くぞ。」
リンは僕の手を引いて食堂から出て行く。アルさんは、そんな僕たちを手を振って送り出してくれた。
「ここが村長の家だ。」
なかなか立派な2階建てのお家が村長の家だった。この家、ゲーム時代より立派になってないかな。リンは玄関のドアを叩く。少しして玄関のドアが開くと、中から一人のメイド服の女性が現れた。知的な感じの美人メイドさんだ。
「村長、いらっしゃるか?」
リンはメイド服の女性に声を掛けた。
「ようこそ、おいでくださいました。主より、リン様とお連れ様をお通しするように申し付けられております。応接室までご案内いたします。」
メイドさんは、僕たち一礼してから、応接室まで案内をしてくれた。なんというかこのメイドさん、すごい所作が綺麗なんです。なぜ田舎の村長さんの家に、メイドさんがいるのかすごい謎なんですが・・・。
応接室らしきドアの前までくると、メイドさんはコンコンとノックをし、
「リン様とそのお連れ様をお通しいたしました。」
中から、どうぞと声がする。メイドさんはドアを開け、僕たちを中に通してくれた。中には村長さんがいすに座っており、僕たちを見ると席を勧めてくれた。
「ようこそいらっしゃった。まぁお掛けなさい。」
僕たちは、村長の言われるままに着席した。
「用件はそこの嬢ちゃんのことかな?」
村長がすぱっと切り出してきた。
「ああ、用件は彼女のことだ。少なくとも半年はここで世話になる。迷惑を掛けるかもしれんがよろしく頼むよ。」
リンは村長に頭を下げた。あわてて、僕もリンに倣い頭を下げる。
「リンの頼みでもあるし、いいじゃろう。新たな村の住民として通達しておこう。リーザ、住民台帳を取ってくれるかね?」
村長はメイドさんに声を掛ける。メイドさんは本棚に行くと、一冊の本をとりだして村長に手渡した。村長は本を開くと空白のページを指差した。
「ここに、名前を年齢を記入してくれるかね?」
そういってインクとペンを渡してきた。これで書けってことね。ちゃんと書けるのかすごい不安だ・・・。




