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魔神配下のダンジョンマスター  作者: にゃーにゅ
ダンジョンマスターたち
56/287

56.今回の同盟について

今回でサミー編終わりです。

 今回の同盟で一見こちらの得はないように見えるかもしれないが、そんなことはない。確かにDPダンジョンポイント収入自体が増えたわけではないが、まず、ドラゴン部隊の確保がとにかく大きい。

 戦力としてだけではなく、フェアリードラゴンによる情報収集力の向上、ドラゴンソルジャーは簡単な装備の作成、修理ができ、製鉄技術もあることは現在のうちのダンジョンにとって非常に大きい。

 また、サミーのダンジョンは僕のダンジョンの東側にある山脈上にあることで、山脈を超えた場所に関する情報が入りやすくなる。しかもサミーのダンジョンは1階部分が中央部の吹き抜け部分を大きく迂回するように通路が伸びていて、行き来が可能であったことがわかっている。今後、山脈北を迂回せずに直接山脈を超えることが求められるかもしれないことを考えると、今のうちに同盟を組めたことは大きな利益である。


 現在、人間たちの間では東の山脈を超える場合、山脈北にある数本の大河を渡る必要がある。大河を渡る前の街は関所のようになっているらしく、通るだけでもお金がかかるらしい。では、お金のない者や逃亡している者たちはどうやって山脈を超えるかと言うとサミーのダンジョンを通るしかない。

 ただ、東西ともに深い森があり、ダンジョンでも弱いとはいえモンスターが出る非常に危険なルートであり、よほど腕に自信がないと通ることはないようだが。

 サミーはそういう人間や森に棲む野生の魔物たちからDPダンジョンポイントを得ていたようだ。

 そして話し合いの最後に



「いや~。しっかし、引退したとはいえ、こんなにあっさりやられるとは思ってもいなかった。これでもマスターの中では強い方だったんだが、大分なまっていたようだな」


 とサミーは言っていた。また、



「まあ、引退したとはいえ俺も伊達に長く生きているわけではないから、他のダンジョンマスターの情報もそれなりにあるし、機会があれば話してやるよ」


 とも言っていた。


 サミーは僕がダンジョンマスターとなったのとほぼ同じ時期にダンジョンマスターを引退し、ダンジョンマスターとしての活動をやめ、夫婦でのんびり暮らすようになったらしい。ただ、領域テリトリーの拡大はやめたとはいえ、モンスターは勝手に増えるし、危険予防のために情報収集はしていたようだが。他のダンジョンマスターの情報についても、曰く



「竜王は良く知っている。さすがに俺も竜族の末端だったから。おれは竜王をエル爺と呼んでいるが、最古のダンジョンマスターの1人だな」


 はぁ!?

 さらに、



「エル爺はすごいぞ。俺は今でも尊敬してるし、領域テリトリーも広い。ただ、俺ら竜族にはやさしいが他種族、特に人間は大嫌いだから厳しいぞ」


 と言っていた。


 竜王って確か、僕のダンジョンの南にある大陸にいるって言ってなかったか?そこにいるダンジョンマスターと会ったことがあると言うが、どうやって?相当な距離があるらしいし、そもそもマスターは領域テリトリー外には出れないはずだが?

 その点を聞いてみると、



「まあ、方法は色々あるんだよ。配下のダンジョンマスターもいるから、そういう奴を使ったり、協力しているダンジョンに縛られない生物を使ったりな。お前も今後、ダンジョンマスターとして活動していく中で何らかの接触があると思うぞ。エル爺は強いやつとか有能なやつとかは大好きだからな」


 という答えがサミーから返ってきた。

 つまり、竜王を頂点とするダンジョンマスター同盟があるということらしい。どのくらいの広さかはわからないが、噂通り、大陸すべてを支配しているというのもあながち嘘ではないということのようだ。


竜王が出てくるのはしばらく先の予定です。布石というやつですね。

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