四話目。
死期石の資料によると…
女性の名前は一ノ瀬馨。
俺と同い年ということだった。
髪の色は茶色。地毛と言うことだ。
顔の方は俺が見込んだとおり可愛い。
血液型はA型。誕生日は四月九日(近いな。残り四日だな)
好きなものは和菓子(特に羊羹(←これなんて読むんだ?)饅頭(←これなんて読むんだ?)煎餅(←これは分かる。せんべいだ)。というより、煎餅は和菓子に入るのか?)と熱いお茶。
苦手なものはは虫類。
………………。
よし!贈り物だ!!
(まずは和菓子だな…)
そう思って俺は町にくり出した。
和菓子屋を探してぶらぶらしていたら、見つけた。
和菓子屋、『水月』。
たしか申野が…。
『和菓子屋水月って言うところは結構ないいとこらしいッス! しかもそこで作られる羊羹はもうめっちゃくちゃうまいって評判ッス! あぁ…一度でいいから食べてみたいッスねぇ…』
と、涎を垂らしながら言っていた。周りが汚いので殴ったが。
早速、中に入った。
羊羹を見てみると結構な高値。しかも包装までしてもらうとなると結構お金がかかりそうだった。
と、そこで俺はあることに思い当たった。
金がねぇ………。
基本、喜助の所持金はゼロ。
いつも脅したり喧嘩で負けた相手から財布を抜き取っているのだが…。
どうする? そこら辺の奴から脅して…いや、でも…。
そんなことをしたら確実に死期石から、
『地獄に行こうか☆』
といわれるだろう。
そんなことはどうしても避けたい。
ならばどうする?
………働こう。
そうだ、働こう。
ならば就職口を見つけなければ…そう思ってやってきたのは職安だった。
手軽でわかりやすい、しかもお金がたくさん手に入る仕事…
「鉱山採掘なんかがいいんじゃないでしょうか?」
職安の職員は言った。
「喜助さんのような若い人ならば、力は結構あるでしょう? しかも短期ですから、結構稼げると思いますよ?」
「でも、どこにあるんだ? 鉱山なんて…?」
「意外にも、町の近くに鉱山が出たんですよね…」
ということで。
「坊主、新入りか!?」
「はい! 相模喜助ッス! よろしくお願いしまッス!」
鉱山採掘のアルバイトをした。
学校にはほぼ行っていないようなモノだったので、がんがん働いた。
ツルハシを振るい、土を掻き出し、そして良さそうな石ころをベルトコンベアに乗せる…。
そんな作業の中、泥と汗だらけになりながら働いた。
すべては、彼女に告白するため。
その一心でツルハシを振るい続けた。
翌日。
久々に学校に登校した。
「兄貴!」
いつものように申野がやってきた。しかし、
「……………………」
見事に無視。
「あ、兄貴…?」
申野はちょっと驚いた表情を作った。
「お? 喜助ぇぇぇえ!!」
鬼気迫る表情で左近がやってきた。
「てめぇ! こないだのあの留守電! あの後悪夢を見たんだぞ…?」
そう言って文句を言おうとしたのだが、喜助がとある人物を前にして、
ぽか〜ん
となってしまっていた。
「あら? 相模君? どうしたの?」
そこにいたのは、一ノ瀬馨。
喜助の思い人がそこにいた。
「お、お〜い…? 喜助ぇ〜?」
喜助は顔を赤らめてうつむいて、
ものすごい勢いで校門へと走っていった。
そこにいた生徒は全員、
「な、何があったんだ…? 番長に…?」
そう思った。いや、思わなかった生徒が一名いた。
「あいつ……」
左近は笑って、
「うぶだなぁ……」
そうつぶやいて校舎へと入っていった。




