十話目。
最終回です!!
ここまで応援してくださった方々、ありがとうございます!!
前略、兄貴へ。
あれから兄貴が死んで、一ヶ月がたちました。
兄貴、今どこにいるんすか?
姉御が心配してるっすよ?
ああ、そうだ。
あの事件の後日談を話さないといけやせんね。
あのあと、姉御は病院へ搬送されやしたが、火災の時の煙とかを大量に吸っていたのに、奇跡的に軽傷で済みました。
あれから姉御は学校に通っていやすが…。
元気がありやせん。
そして、この隙に姉御によってくる悪い虫もいやしたが、
俺も兄貴の一番弟子。
かる〜く、もんでやりやした。
って、これじゃあ後日談じゃないっすね。
ああ、そうそう。もう一つ。
兄貴の不良のレッテルが別のものに代わりやした。
え? 何の関係があるのか、ですって? 実は兄貴が死んだ後に、桜を植えやした。
その桜の名前が、『不良桜』っていうんすよ。
そしてこれが、兄貴の新しいレッテルっす。
かっこいいっしょ?
…兄貴。
早く帰ってきてくださいっす。
俺等寂しいっすよ。
では。これにて。
兄貴の一の子分であり、一番弟子。
申野より。
追伸。
左近さんに彼女ができました。
「申野〜! 何してんだ? はやくこ〜い!」
「あ、は〜い! 今行くっす!!」
そういって申野は誰もいない夕暮れの校舎から飛び出し、桜の木の麓に瓶に詰めた手紙を埋めた。
「…まだ、喜助のことを…」
「これでいいんす」
そしてそのまま帰って行った。
そんな様子を陰から見ていたのは、一ノ瀬だった。
「喜助君に…届くといいんだけど…」
そういって食べていたのは羊羹だった。
そしてそのまま、桜の木の麓に座り込んで食べてていた羊羹を半分、供えるようにしておいた。
そして静かに合掌した。
「喜助君…あのときの返事、まだだったね…。
私ね。小さい頃、結構ないじめられっ子だったんだ。
でもそんなとき、いつもとある男の子が助けてくれたの。『弱いものいじめすんじゃねー!』って…。でもそのたびにその子は泣いていたんだ。その子、あんまりケンカ、強くなかったんだ。
でも、そのたびに言ってたんだ。
『おまえは俺が守ってやる! だから笑ってろ!』だって…。ふふっ…」
そういいながらも、ぽつり、ぽつりと羊羹の上に水滴が落ちていた。
その水滴の正体は、一ノ瀬の目から出てきた涙だった。
その涙は、茜色に輝いていた。
「好きです…! 喜助君…! だから帰ってきて…!」
そういって泣いているその桜の木の裏には誰かが座っていた。
「一ノ瀬。泣くんじゃねぇよ。やっぱ女は笑っている方がきれいなんだからよ」
その声にはっとなり、顔を上げた。するとそこには。
あのとき…助けてくれた当時のままの、笑っている喜助が、そこにいた。
「いや〜なんか向こうの方で天寿全うしてくれって言われてな。帰ってきちまったよ」
「……カ…」
「へ…?」
「…バカ…!」
「一ノ瀬。もう一度言うぞ。
おまえが好きだ。つきあってくれるよな?」
「…はい…! こんな私でよければ、喜んで…!」
…後にこれは伝説となる。
これは一人の不良が、人生を一週間で終了する、と宣告され、結局はそのまま帰ってきて、一人の女の子に告白した…。
ちょっとした、恋の話。
とうとうおわったよぉぉぉ!! 不良桜!!
きつかったよ! 初めてのラブものは疲れたよ!!
でも! でもでもでも!!
なんかよかったよぉおぉぉぉぉ!!
ここまでがんばった自分にはくしゅ!!
そしてつきあってくれた読者さんに拍手!!
ありがとうございます!!
ではこれにて!!
以上!! 水月五月雨でした!!(感涙)




