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廃墟の呪い  作者: たま


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22/22

その後

「久しぶりね。日本に帰ってきたの?」大森の叔母ミー子の家へ大学卒業後、伽椰子が久々顔を出した。

「いえ、実は主人の仕事の関係で往復してるのですが

こちらに顔を出せなくて、すみません。」とすっかり大人の女性となった伽椰子が非礼をわびる。

「殺人犯と付き合ってると貞子さんから聞いた時は驚いたわよ!でも、動画で映画見たけど、あれは殺人未遂よね。

殺されなかった方の人は、旅先の軽い悪ふざけだと言ってたけど。

悪霊が取り憑いてる設定が全然違和感なかったわ。」ミー子が眉間にシワを寄せる。

「はい、でも主人が記録として残してなければ硫酸事件みたいに『軽い悪ふざけ、ちょっとバカにしてた』だけと済まされましたよ。本当に良かった。」伽椰子が胸をなで下ろす。

「せっかく入った大学で1年以上演劇部で楽しく問題なく部活動してた人が、学祭で同学年の映画研究会の子が作った作品見て感動して僕も作りたい!と映研に入り直したんでしょ?

ステキじゃない?それが、映画作るために旅行ってそのまま退学したって?それの方が問題でしょ?」ネットの散見するニュースだけは見てたミー子が苦笑する。

「ですね。でも、イジメた子は不動産の営業受かるくらい口の立つ子だったみたいで、映研の人達も彼の言い分を聞いて『変な奴』認定されたみたいです。

そのまま心を閉ざしたみたいですね〜犯人の子。

せめて裁判くらい起こせば良かったのに。

そうすれば、あんな事しなくて良かったのに。お互いに残念です。」伽椰子は我が事のように悲しげな顔をする。

「その彼が見て感動した映画作った子は、映研いたんでしょ?なんで助けて上げなかったの?」ミー子が聞く。

「あの…サキの事務所の弁護士さんが参考にするため調べたら、その映画作った子は籍は残したまま2年からはファミレスにフルタイムでバイトしてたみたいで…全く映研に顔出して無かったみたいです。

ファミレスのアニメにハマってファミレスの厨房でひたすらフライパン回してたようで…ジョンもそういう所ありますが…」伽椰子が苦笑いする。

ジョンとは、旦那さんの事らしい。

「そう言えばジョンの短編映画、動画で無料配信で見たわよ!お城を本当に持ってるのは強いわよね!

それも湖の中に建つ古城とか!」ミー子がため息をつく。

「はい、まさかジョンのお母様がヴァル城の城主とは思いませんでした。商売上手な方で観光地化して入場チケットも日本からネットで買えるようにしてます。

寂れた城と村だったらしいですが、今は送迎バスも走ってますし村も観光地になってます。

アートフェスや演奏会とか常に催し物してて賑わってますよ。ジョンが作った古城殺人事件の映画もツアー組むみたいです。

お城には拷問部屋や牢屋もあるので、そちらも一般公開できるようにするとか言ってました。お母様。」クスクスと伽椰子が笑う。

「配給してる会社はサキちゃんの旦那様の会社なんでしょ?無料配信ばっかりしてるけど、良いの?」心配そうにミー子が聞く。

「まだまだ名前を覚えてもらう段階だそうです。広告も付いてますし赤字は良いみたいですよ。変な会社ですが。」伽椰子も首をひねる。

「会社が赤字だとスポンサーの投資家が課税されないので、合法的に脱税できるとか何とか言ってました。」伽椰子が良く分からないと言う顔をする。

「うん、本当に悪い人は捕まらないように立ち回ってるだよね。私も警察いて捕まってるメンツ見て、なんだかなぁ~と思ったわよ。

本当に捕まえたい奴は、なかなか捕まえれないのよ!捕まえてもサッサと金積んで出ていくし!」ミー子が腕組んで怒る。

「なんか、すみません。ウチも3年で出所しちゃったし。」と伽椰子が頭を下げる。

「ううん、もう警察辞めてるし良いのよ。

それに映像もしっかり残ってるしネットに流れてるしね〜亡くなった先輩のご遺族の方は大丈夫?」ミー子が心配する。

「被害者なのに親族はイジメられてるみたいです。

イジメって恐いですね〜イジメっ子のレッテル貼られたら親族まで恥じかくんですね。」伽椰子がそこは結構冷淡に話す。

「ああ、そう言えば伽椰子ちゃんもイジメられて引きこもってたんだもんね、4年間も。大学入った後も友達絶対作らない!とか宣言してたもんね。」ミー子が思い出して笑う。

「それくらいイジメは引きずるんですよ!それこそ人生を棒に振るくらい!」伽椰子が怒る。

「まあまあ、貞子さんに聞いたけど伽椰子ちゃんイジメた子はせっかく金持ちと結婚したのに不倫してね〜

50がらみのオジサンと結婚したけど、やっぱり若い男が良かったみたいで。

結局、離婚して慰謝料払う為に◯◯ランドで働いてるみたいよ。

バラした人は分からないけど。写真と追跡調査の書類を探偵事務所から依頼主不明でご主人に送られたみたい。」とミー子がニヤニヤしながら話す。

「あの子のことだから、誰かに恨まれてたんでしょうね。高校でもイジメしてたみいだし!性病恐いし、絶対会いたくないわ!」と伽椰子がまだプンプンしてる。

「硫酸事件の犯人もとっくに出所して、地元に不動産何軒も持ってる人でオーナー業してるらしいわ。

大学のお酒の席も彼のネットワークで安くで飲めてたくらい人脈や手配の上手い子だったらしいし。

イジメる相手を間違えたわね〜。

硫酸掛けられたイジメた子はね〜目も見えないし外に出る事も働く事も出来ないようね。可哀想に。」ミー子が不憫がる。

「人をイジメる人は浅はかな人が多いんですよ。

相手がはるかに大人だから許されてるだけで。

なぜ許すかって言うと、自分が手を下さなくても必ず堕ちていくんですよね、イジメっ子って。」伽椰子が少し悲しそうな顔をする。

幼なじみがそんな底辺に落ちたのが、やはり悲しいのか?

「まあ、ウチのジョンは元が決闘ばかりして没落した貴族だとお母様が言ってましたが。

血は争えないとお母様か嘆いてました。高祖父も禁止されてたのに手袋投げてピストルで撃ち合って亡くなってるそうで。」伽椰子が頭を抱える。



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