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王国の盾~特異なる者。其れなりの物語~  作者: 白髭翁
第四章 王国の盾と精霊の弓
115/204

十三~西方にて未来を憂う~

遅くなりました。ありがとうございます。

色々と失礼致します。

 西方域の城塞都市ジブリール――王国の西方辺境の主要都市で、西方国家群との交易の拠点である。王国直轄で、当然ながら防衛の要ではあった。


 ただ、交易の要所でもあり、軍事一色ではなく商業的また文化的側面も併せ持っていた。そのジブリールの行政区画の兵官舎では、東方の国であるゴルダルード帝国の軍用の正装――正規兵が着る平時の服装――を纏った一団があった。


「もっと大人しい馬はいないのか? 」


 声の主はクローゼである。――ヨルグ領伯 クローゼ・ベルグ・ヴァンダリアで、ゴルダルード帝国の 竜伯(ブラーフヴルム)であった。現在の正式な彼の立場になる。


 あの事件から、数回の巡り――数日――後に「私的な」交流のある魔導師を動員して……彼自身も勤勉に転位を繰り返し、小隊規模を超える者をこの地に連れて来ていたのであった。


 その最中にクアナを送る為、王太后のある城塞都市リーンカルムに寄り彼女との謁見もしていた。勿論、その地は元々アーヴェントの所領である。


 先程の彼が発した声は「馬までは無理だな……」の流れでの言葉になる。――今のところは、流石にその通りではあった。


「閣下……先程のが気に入らないのであれば、皆と同じに、魔装具をお使い頂くかあの馬しか……」


 思い切り困った顔のユーリが、クローゼの隣に立つ若干の女性らしさを残した、男装のレニエをチラ見しながら答えていた。それが示す「あの馬」は、老齢な乗馬用で灰色の馬体のそれになる。


 難しい顔をして、厩舎の通路に立つクローゼに答えていたユーリ・ベーリット。正式なエストニア王国の儀礼用の正装を着ており、今回のもう一人の主役になる。


 クローゼが、クーベンでの王女との歓談のおりに彼を「準騎士にしても良いか」と冗談まじりに言った流れで、その話を聞いたグランザが帯同の指示を出したという事だった。


 ――王女の特命を受け諸国に助力を求める特使。その道すがら、王国と帝国の戦をおさめた稀代の傑士……その男が西方域に向かう。その彼に、帝国の使節団も同行する脚本であった。――


「準騎士なんて、爵位ありませんが」


「準男爵があるなら、あっても良いだろ」


 この話をクローゼがユーリにした時、そのどや顔にユーリはそんな風に即答していた。ただ、他国と違いイグラルード王国では、男爵や準男爵は世襲称号ではない。


 その為、エストニアの者であるユーリとの価値観の違いが、彼の言葉に出ていたともいえる。その返しのクローゼの言葉に、彼は全力の無視を決め込んでいたとなる。――彼もエストニアの貴族の出であった。……余談ではある。


 そして、その流れにあの事件が重なり、その裏付けと対応の為にクローゼは勤勉に飛び回った。獄属の襲撃を放置して、他ごとなど出来ないと言ったところになる。その為に、転位での移動を選択していた。


「じゃあ、この馬で良い。馬車より遅い事はないだろ……たぶん」


 ユーリの難しい顔とレニエの微笑みの向こう側で、厩舎の外に並ぶ馬車をクローゼは見ながらそう言っていた。その視界に入った、その列の近くに立つベイカー・シュラク子爵がクローゼに向かい歩いてきた。


「何故、私がとはもう言わないが、あの馬車の中身ゴルダルードの品だな。何年も国交が無かったのにこの辺境でよく集められたな」


 彼の立場は、イグラルード王国側の代表というわけではない。不測事態の為に、クローゼがアーヴェントに申し込んだのであった。


「ウォーベック商会ですよ。商人ですから、希少な商材をほっておくわけあません。まあ、入手経路は話せないと言ってましたが」


 余談であるが、ウォーベック商会の名が出たので 其の辺りも語ろう……


 ……その商会は、現状の国内流通で、「ウォーベック商会の一人勝ち」と言えるほどの位置まで来ていた。――当然、通信用の魔動器による所が大きいが、当時から商才に優れていたレンナントは、クローゼ出会ってその商才を遺憾無く発揮していた。


 クローゼは、商会を実質的に取り回しているレンナントとは、所謂(いわゆる)昵懇(じっこん)」である。もっと言えばズブズブの関係にあった。


 そんなレンナントは、現在南方の城塞都市国家同盟にいるのだが、その彼にクローゼはウォーベック商会の音声型通信用の魔動器で、「何とかしてくれ」と言った結果が……この蔵出しの商品になる。


 彼らは、冒険者の件での「多数の前での密会」以降、その通信用の魔動器の存在から、常に話をする関係にあった。そして、ジルクドヴルムが異質な様相を見せているのは、レンナントの手助けがあっての事になる。


 現状は、国事となった冒険者。それをまだ穴がある間に、クローゼのしたい事の為「人」――他の領地の領民――という財を手引きしたと言ったところになる。……その辺りの事は語るべき事もあるが、別の機会としておく。


 また、レンナントは、当然クローゼを転生者とは知らない。ただ、彼の知識による奇抜な物を具現化する場を作る手伝いを彼はしていた。


 そして、その物を優先的に扱い財をなして、幾つかの商会を糾合して今の場所に立っていた。暁の商会も同様に大きくなっているのは、言うまでもない。

 また、ウォーベック商会との連携――クローゼを基点に――が強く、ロレッタがウォーベック商会に、一定以上の影響力を持つのはその為になる。


 不穏な時世で、勢いを増すウォーベック商会と比例する様に、財と言う点ではクローゼも既に王国で屈指の私財を持つ身となっていた。

 ――ニコラスが優秀なゆえ、本人は把握していないが、単純にお金持ちではある。彼は時折「お金ない」的な思考になるが、それは知らないだけであった。


 ジルクドヴルムで作られるものは、彼の知識で言うところの……百円ショップに有るようなものから、彼の世界の兵器と呼ばれる物や建物の構造までと多岐に渡る。それと、レニエがジルクドヴルムにきた辺りから、貴族らしく芸術や文化、芸能にも出資してその辺りにも影響をあたえていた。


 ……ヴァンダリアの富と力を背景に、クローゼ自身も相当な地位と力を得て、彼の思考の流れがイグラルード王国にも波及していく。……そのままなら、この世界を席巻するほどの力を、近い将来王国に与えるのは疑い様もない。


 それは、(いにしえ)の昔に「魔動兵器」により、この世界でそれを成した王国と帝国のそれに重なる。ただ、その時は人智の叡智(えいち)を集めた事によってであって、個人を基点にということではないのが決定的な違いになる。


 ただ、それがあった。――その頁が綴られた故に「そうなった」とも言える……長くなったが視点を戻すとする。


 ……ベイカーの問いに、「ウォーベック商会には顔が利くんです」な感じの得意気なクローゼに、彼は「別に知りたくないな」と呟いて片手で拒否のそれを表していた。それに、クローゼは残念な顔を見せて、馬の首筋をさすっていた。


「まあ、あんなのがウロウロしていたら、刻が大事なので、多少の出費は、ニコラスも多めに見てくれるでしょう」


 クローゼの方が、形式的な地位――爵位――は言葉を掛けたベイカーよりも上になった。しかし、あの場のあの一点を見てからおっさんの扱いを彼はしていない。単純に、クローゼは「わきまえ」を見せていたとなる。


 しかしクローゼは、金銭観念に関してニコラスの表情が、常に気になっていた。それは、わきまえとは違い畏怖に近い物かもしれない。


「その話だが……この場だけで聞きたい事がある」


「この場って……厩舎だからですか? 」


「違うに決まっているだろう。王国の四人。ああ、ユーリ君はエストニアの者だったな。帝国の者を除いてという事だよ」


 真剣な顔付きで、三人を見るベイカーにクローゼはかるく表情を引き締めていた。レニエも若干立ち位置をクローゼに寄せいく。当然、ユーリも怪訝な顔を見せていた。


「込み入った話ですか? 」


「それは、受け取りか方だろうな。単刀直入に言う。君の知識は異質で危険だ。君本人もそうだが、それも踏まえて自分で理解しているのか?」


「よく分かりませんが」


 僅かに顔をしかめて、呆れた感じをベイカーは出していた。クローゼは、益々分からないと言った顔をして、ユーリに視線を送っていた。


「彼ではない。君に聞いているのだ。……私も二度と君と対峙したいとは思わないからな」


「申し訳ありません。なぜ、ベイカー殿と私が戦わなければいけないのですか? 」


 クローゼの困惑の表情に、「全く……」と呟きが出そうなベイカーが、そのままの顔をかえしていた。


「まあ、仕方ない。調べたよ。彼女ほどではないが、所蔵本は多いからな。あの獄属だったか傲然なる豪属(アロギャン)とか言うあれだ。あれが何か書いてある物を何冊か見つけた」


「あいつはなんです? 」


 ベイカーの言葉に、クローゼは食い付きを見せて声を出していた。それに、レニエは定位置に立ちユーリは真剣な顔つきになっていた。


「この世の成り立ちは分かるな。神話伝承の類い『神々の争い』の果ての話だ。その話に出てく失われし龍装神具を探す為に、極神 探求を司る流浪の・(クァーアラム)の吐息から生まれた極属達だった」


「極? 獄属ではなく……ですか? 」


 ベイカーの話に、驚きと質問がクローゼの口からでている。クローゼの思いの外大きな声が、馬の嘶き(いなな)を挟み小さくなった。極属。それは、クローゼの知識によれば天使と同じになる。


 それに、レニエの僅かに動く眉とユーリの頷きが続いてベイカーは声を出した。


「気が早いな君は。そうだな。ただ、元が付く。その極属の一部が天獄の側、その深層階に落ちたもの達が獄属となったという事だった」


「落ちた? ……それと私が何の関係があるのですか」


「とりあえず、傲然なる豪属(アロギャン)について言えば、あれだけは複数記されたものが出てくる。例えば容姿であったり、町を一つ壊したとか、百人を一瞬で消した等とな……そんな奴が現れて、それを君が退けた。と言うなら、あり得ない事かもしれないが驚きはない 」


 厩舎の臭いを僅かに気にするベイカーの仕草で、言葉が止まっていた。ただ、その言葉には、クローゼ本人も含めて同意の雰囲気が流れていた。クローゼがそれに声を出そうとして、ベイカーに軽く制される。


「ただ、そうではなく……君は何もしていないらしいな。獄属を退けたそれが、君が手掛けた武器だと言うのが本当ならそれは驚き意外にない。それが君の恐ろしさになる」


「 まあ、確かに。……流石に、自分でも驚きました。ダーレンの件は悔やみますし。けれど、また来たら確実に仕留める様に準備して来ました。だから、来るならこいです」


「分かって無いらしいな。兎に角、私の意見を聞いてくれ……」


 ずれた感じで話をしてきたクローゼに、若干の呆れをベイカーは見せていた。そして、自身の意見だとその事を話始めた。向けられた三人は、それらしい感じでそれを聞いていた。


 ――この世界にあるものは、基本的に天の界たる神々の写しになる。営みに掛かるものは、有り様でそうでないものあるが……


 その為、神々が纏いし龍装神具 。それを模した武具なり魔法は、派生と言う点で神具の様な形になる。しかし、クローゼのそれはその限りでは無かった。


 ――その点が、彼の得意なる者たる由縁である。


 それが、机上の空論の様な創造産物であれば問題ない。しかし、実際に獄属を退ける程の力を出していたのである。それが危険だと、彼は言っていた。そのベイカーに言わせると「何処から来るか分からない発想と知識」に危うさを見ていたとなる。


「今は良い。『魔王を倒す為に』と言う建前がある。ただ、その後はどうなる」


 話の途中で、ベイカーの呟きが入って緊張の雰囲気が出だが、続けられた言葉に聞き入る流れが出来ていく。


 ――それを成した世界から続く先に、勇者ではなく、魔王を倒す程の力を持った国の存在はどうか? また、この世界に、それを持ち込んだ男の存在はどうなるのか? そして、その男が二人の主君を仰ぐ、その事実をどう捉えるか?


「君は、自身が思っているほど小さくない。もし、また帝国と争う事になったら……君はどうする? 」


「どうとは? 」


「君は、どちら側なのだ? と言う事だ」


「私は、ヴァンダリアです。爵位は関係なく『王国の盾』です。……で宜しいか? 」


 その言葉で、クローゼの雰囲気が変わったのをベイカーも感じた様子であった。彼は、納得を持ったのかは分からないが、軽い頷きを入れていた。


「それに、そうならない様にします。まあ、皆が色々と言ってくるので、ベイカー殿のそれもわかります。何も考えて無いように見えるのですね」


 頷きに答える様に、クローゼはベイカーの懸念にそう答えていた。肩に掛かる手とユーリの複雑な表情を感じながらであった。その言葉に、ベイカーは別のそれを併せていった。


「ならば良い。偉そうな事は言えないが。……では、もう一つ、あの竜擊筒は駄目だ。かなりばらまいているようだが、あれは一人歩きするぞ」


「『駄目』ですか? ……そんなに配っている気はないですね。えーと、王太后様の護衛と今回の随員。後、クーベンにもう届く筈で、王宮にも納めました。……それくらいですから『ばらまく』ほどではないと」


「十分だと思うが。魔衝撃のあれは使える者が限られる。だから、ユーインも『竜擊筒で良いのでは』と言っていた。私もそう思う。君の屋敷で、彼らのあれを見た。 短期間に、個人差なしで魔力魔量無視、それであの威力と連続性……それなり魔力発動と同等なのが、あるだけ打てて――」


「そうです。『あるだけ』です」


 ベイカーが、会話の流れで、興奮気味になるのをクローゼは遮りの言葉を入れていた。そして、腰にある予備の弾倉から、竜硬弾を一つ取り出してベイカーに手のひら上で見せていた。


「竜硬弾です。槍擊はこれが。竜擊筒には、これに配合竜結晶を入れた(さや)の着いた竜装弾が必要です。これはばらまいていません。それに……」


 ベイカーは、差し出された手のひらをゆっくりと見て、クローゼの「それに」に続く嬉々とした言葉を聞いていた。それは、一人歩きに対するクローゼの答えになる。


 ――アーヴェントと筒に関して、初めての会話の折りにその危険をクローゼは認識していた。若干スケールは小さいが。それを踏まえた上で、その他の可能性を考慮して、当たり前の結論に至る。


 ――弾丸の秘匿と供給管理――


 竜硬弾なり竜装弾がなければ、只の槍と筒である。槍擊大隊は無論。ヴァンダリアの竜擊歩兵も、その使用と保管に関しては徹底されていた。また、選定基準も別次元のものになっていたとなる。


 その他の所在にも、当然、徹底を王命によって成されていた。クーベンに送ったと言ったそれも、冒険者の体のヴァンダリア竜擊歩兵である。


 その上で、その管理はクローゼの管轄となっており、供給に関してはジルクドヴルムの行政官史が行う事になっていた。但し、実戦力以外に供給の予定はなく、竜擊筒の実装弾数のみとなっていた。そして、あの戦場でばらまいた竜硬弾については、元々が「破壊術式である為に「擬き」のそれの再利用は、不可能である。


 そんな内容の話をクローゼは説明して、ベイカーの納得のそれと「それはどうやってつくるのか? 」を受けていた。


 それに対して、クローゼは「それは、鉱石から竜水晶を作る時に砕いた欠片を……」から説明し始めて「……で鉱石同士を高速で擦り合わせると、魔力が抜けた竜水晶が――」辺りで、ベイカーに「秘匿では無いのか? 一応、私も魔導師をやっているんだぞ」で、愛想笑いに変わっていった。


 ベイカーの上がる口角に、クローゼは、ばつの悪そうな顔から真剣な赴きに変わり、凛として声を出していく。


「ですが、屋敷に配置して頂いた魔弩砲。あれを見ると自分のした事。それが止まらないのも理解しています。その上で、ベイカー殿のご配慮感謝します」


 互いに見合わせる彼らの顔と、それを見る二人の視線。そして、厩舎を抜ける風がその場らしさを出していた。その場景に共通の認識が持たれていく。


 傲然なる豪獄(アロギャン)の捨て台詞――「覚えておけ」を受けて、この場にくる前に準備した光景。待ち構える、レイナードとクローゼの護衛隊。そこに魔弩砲二個小隊を配置していた。


  彼の屋敷には、これ見よがしの打ち抜きの薔薇を壁に打ち直し。共鳴竜水晶を持つセレスタがあった。……更に、何故か自責なシオンが、アーヴェントへの直訴で王の「面白い」を引き出し、クローゼの屋敷は第一騎士団の詰所として一時的に提供される事になっていた。


 そして、この場にフルチャージの黒の六循(クローゼ)が予談なく倒す気でいる。……その状況があった。


「獄属も大変だな」


 魔弩砲の言葉から、軽い会話をして厩舎を後にする彼ら。その最中に、クローゼの「カレンも呼びますから」を受けてベイカーは傲然なる豪獄(アロギャン)をそう言っていた。


 その言葉を向けられた形のアロギャンは、この時にあの小屋で自身の体の形の戻りを待っていた。回りには、フードの形が何体も見えている。


「ケケケ」と「ククク」と「フフフ」が回りを流れてアロギャンは、その中心で握った手を放していた。――それに続き、バラバラと床に広がる竜硬弾の様子が見える。


「クロージュは、殺した。だが、あれは赦せん」


「ケケケ、ボロボロだな」

「ククク、ひどい格好だ」

「フフフ、まだまだだな」


「これはなんだ?」


 掛けられる声に、アロギャンは投げ捨てた竜硬弾をそう言っている。ただ、ズタズタの感じではあった。そして、自身の身体をこうした物を何か問いかけたとなる。


  それに、「分からん」と「知らない」とが続いて「神具の欠片か? 」に行き着く。 ただ、行き着いた言葉に、アロギャンはそれを摘まんで潰して見せた。


「違う……人智の人(カス)め」


 そう、あからさまな怒気のそれであった。傲然なる豪獄(アロギャン)がどうするかは分からないが、選択肢によってもどうなるかはわからかった。


 ……何れにせよ。クローゼの行き先は違う。ダーレンの一件で、彼の心境変化があったようである。まだ、周囲には分からないかもしれない。


 ――先ずは、エルフが先になるな。


 唐突なそれと、迎え撃つ準備に……クローゼの思考は彼を見ていた。


 ダーレンの生死については、現状、存命ではある。ただ、肢体――左手と右足――は彼とは別になっていた。恐らくは戦士としての致命的に思われる。しかし、その件でもクローゼは献身で勤勉? な顔を見せていた……となる。


 ――クローゼ・ベルグ、西方の辺境に立つの一幕だった。――



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