電気器具人間ワロタ
アホウドリ号・操縦室。
タルト「前方に惑星を発見。」
白井キャプテン「よっしゃァァァ!!!」
ペリカリノ「元気だな。」
ジェントル「ガンダで行くぜ!!!」
ネクタイ「パン。」
ネコさん「どんな星かにゃ?」
タルト「分析中。」
ピピピピピ。
数秒後。
タルト「非常に意味不明です。」
ペリカリノ「お前が言うと怖いな。」
タルト「住民の97%が電気器具と融合しています。」
沈黙。
ペリカリノ「は?」
ジェントル「は?」
ネコさん「にゃ?」
ネクタイ「パン?」
白井キャプテン「最高じゃねえか!!!!」
ペリカリノ「どこがだよ!!!」
⸻
惑星到着。
街へ降りる。
すると。
目の前を歩いていたおじさんの頭からトースターが生えていた。
トースターおじさん「おはよう。」
ポン。
食パンが飛び出した。
ジェントル「出たァァァァ!!!!!」
ペリカリノ「なんでだよ!!!!!」
トースターおじさん「朝だから。」
ペリカリノ「朝だからじゃねえよ!!!」
ネクタイが近づく。
ネクタイ「もらっていい?」
トースターおじさん「どうぞ。」
ネクタイ「ありがとう。」
モグモグ。
ペリカリノ「適応早いな!!」
⸻
さらに歩く。
今度は。
掃除機と合体したおばあさん。
掃除機おばあさん「こんにちは。」
ゴォォォォォォ。
ジェントルが吸われ始める。
ジェントル「うおおおおおおお!?」
ペリカリノ「吸うなァァァァ!!!」
掃除機おばあさん「ごめんなさいね。」
スイッチOFF。
ジェントル「死ぬかと思った!!」
ネコさん「大丈夫かにゃ?」
⸻
さらに進む。
信号機と合体した人。
信号機男「赤。」
全員停止。
ペリカリノ「なんで止まるんだよ。」
信号機男「青。」
全員歩き出す。
ペリカリノ「なんで従うんだよ!!」
白井キャプテン「条件反射。」
⸻
タルト「追加情報。」
ペリカリノ「おう。」
タルト「この惑星では昔、大事故が発生。」
白井キャプテン「ほう。」
タルト「超高性能家電AIが暴走。」
ペリカリノ「嫌な予感。」
タルト「住民と家電を勝手に融合しました。」
ジェントル「迷惑!!」
ネコさん「迷惑にゃ〜。」
タルト「しかし。」
ペリカリノ「しかし?」
タルト「みんな慣れました。」
ペリカリノ「慣れるな!!」
⸻
その時だった。
ドォォォォォォォン!!!
地面が揺れる。
ジェントル「なんだ!?」
タルト「巨大反応。」
ペリカリノ「またかよ。」
建物の向こうから現れたのは――
全長30メートル。
冷蔵庫と融合した男。
冷蔵庫巨人「うおおおおおお。」
扉が開く。
中にジュースが入っている。
ジェントル「飲める!!」
ペリカリノ「そこじゃねえ!!」
冷蔵庫巨人「助けてくれ。」
全員「ん?」
冷蔵庫巨人「冷えすぎて動けん。」
ペリカリノ「知らねえよ!!」
冷蔵庫巨人「寒い。」
ネコさん「かわいそうにゃ。」
冷蔵庫巨人「助けて。」
白井キャプテンの目が輝く。
ペリカリノ「嫌な予感。」
白井キャプテン「任せろ!!!!」
ペリカリノ「絶対任せたくねえ!!!!」
白井キャプテン「俺が解決する!!!!」
ペリカリノ「方法は!?」
白井キャプテン「まだ考えてない!!!!」
ペリカリノ「いつもそれだァァァァ!!!」
冷蔵庫巨人「寒い……。」
ブオオオオオオオ……
冷気が街中に広がる。
トースターおじさん「寒い。」
ポン。
凍った食パンが飛び出す。
ネクタイ「かわいそう。」
ペリカリノ「パン基準かよ。」
掃除機おばあさん「寒くて吸えないわねぇ。」
信号機男「青……寒い……。」
ジェントル「街が大変だ!」
ネコさん「凍り始めてるにゃ!」
白井キャプテン「よし!!!」
ペリカリノ「お?」
白井キャプテン「巨大トースターを作ろう!!!」
ペリカリノ「却下ァァァァァ!!!」
白井キャプテン「えっ。」
ペリカリノ「えっじゃねえ!!」
白井キャプテン「いい案だと思ったんだが。」
タルト「製作に約8ヶ月かかります。」
ペリカリノ「論外だ!!」
冷蔵庫巨人「寒い……。」
ジェントル「どうする!?」
ネコさん「何か方法はないかにゃ?」
白井キャプテン「巨大こたつ。」
ペリカリノ「黙ってろ!!」
白井キャプテン「はい。」
珍しく黙った。
ペリカリノは冷蔵庫巨人を見る。
巨大な冷蔵庫。
大量の冷却装置。
電気で動いている。
そこでふと気づいた。
ペリカリノ「……あ。」
タルト「何か思いつきましたか。」
ペリカリノ「こいつ冷蔵庫だよな。」
タルト「はい。」
ペリカリノ「電気で動くよな。」
タルト「はい。」
ペリカリノ「だったら。」
ペリカリノは前へ出た。
ジェントル「おお?」
白井キャプテン「おっ。」
ネコさん「にゃ?」
ペリカリノ「俺の出番だ。」
バチッ。
指先に小さな雷が走る。
ペリカリノ「たまにはツッコミ以外もやるんだよ。」
白井キャプテン「かっけえ。」
ペリカリノ「今だけ黙ってろ。」
冷蔵庫巨人「寒い……。」
ペリカリノ「よし。」
雷の杖を構える。
空気が震える。
バチバチバチバチ!!
街の住民が見上げる。
トースターおじさん「おお。」
掃除機おばあさん「若いわねぇ。」
信号機男「黄。」
ペリカリノ「なんだその反応。」
白井キャプテン「行けえええええ!!!」
ペリカリノ「言われなくても行くわ!!」
バゴォォォォォォォン!!!!
巨大な雷が冷蔵庫巨人へ直撃した。
街中が真っ白になる。
ジェントル「うおおおお!!」
ネコさん「まぶしいにゃ!!」
ネクタイ「パン。」
ペリカリノ「今パン関係ねえだろ!!」
バチバチバチバチ!!
冷蔵庫巨人の全身に電流が走る。
すると。
冷蔵庫巨人「……あれ?」
冷蔵庫巨人の体の表示が変わった。
【超冷却モード】
↓
【省エネモード】
ペリカリノ「ん?」
タルト「なるほど。」
ペリカリノ「え?」
タルト「雷によって制御回路が再起動しました。」
ペリカリノ「マジ?」
タルト「マジです。」
冷蔵庫巨人「寒くない。」
冷気が止まる。
冷蔵庫巨人「動ける。」
一歩踏み出す。
ズシン。
もう凍らない。
街の氷も溶け始める。
トースターおじさん「助かった。」
ポン。
焼きたてパンが飛び出す。
ネクタイ「復活。」
掃除機おばあさん「吸えるわぁ。」
ゴォォォォ。
ジェントル「吸うなァァァ!!」
信号機男「青。」
ペリカリノ「だからなんなんだよ!」
住民たちから歓声が上がる。
「すげえ!」
「雷だ!」
「少年だ!」
「ツンツンしてる!」
ペリカリノ「最後なんだよ!!」
ネコさん「すごかったにゃ〜。」
ジェントル「かっけえ!!」
タルト「船内ツッコミ担当とは思えない活躍でした。」
ペリカリノ「余計だ。」
白井キャプテンはニヤニヤしていた。
白井キャプテン「やるじゃねえか。」
ペリカリノ「当然だろ。」
白井キャプテン「褒めてやる。」
ペリカリノ「いらねえ。」
白井キャプテン「えらい。」
ペリカリノ「だからいらねえ!!」
ネコさん「でも助かったにゃ。」
ペリカリノ「……。」
少しだけ照れる。
ペリカリノ「別に。」
ネコさん「優しい子にゃ。」
ペリカリノ「うるさい。」
ネコさんは笑った。
ペリカリノはさらに顔を背けた。
白井キャプテン「おっ、赤くなってる。」
ペリカリノ「うるせえェェェェェェェ!!!」
ドゴォォォォォン!!
雷が白井キャプテンに直撃した。
白井キャプテン「ギャアアアアア!!!」
ジェントル「ガンダで逃げろォォォ!!」
こうして、
家電人間惑星の危機は解決した。
そしてペリカリノはまた一つ、
ツッコミ担当以外の実績を増やしたのだった。⚡️




