第4話: 閉ざされた希望と皮肉な活路
下記は、前回のあらすじ
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「すみません...気が逸ってしまって…どうぞ。」
誠は、洗面台の場所から退き、休憩室のソファーに寄りかかった。 緊張の糸が完全に切れた誠は、2人が終わるまで、ぼんやりしながら自動販売機のラインナップを見るのであった。
電灯のノイズ音が聞こえるほどの静かな部屋で使い捨ての手術着を脱ぐ音と水の流れる音が聞こえる。
誠は、目の前にある自動販売機をぼんやりとしながら観察した。
災害用自動販売機、鍵は助役の机にて管理とする。
「助役…の机にてか…これは使えるな」
誠はそう呟くと 長椅子から立ち上がりもう一度奥の部屋へと歩いた。
先程は、負傷者の手当てをしていたため、物音を立てたりして気を散らしてしまうなどで気をはばかられたが今は、手当ても完了しており負傷者も深い眠りについている。
誠は、同じ公共交通の仕事をしていたため、駅事務室などへ行き研修や打ち合わせなどをする機会があった。
「大体は詰所や休憩所の先は事務室へと繋がってるはず…もし繋がっていれば現状の確認を詳しくできる…」
自分に言い聞かすように思考を言葉に出して確認する。
仮眠室を抜け、奥の鉄の扉へと向かった。
鍵はどうやらかかっていないらしい…
誠はゆっくりと音を立てないように扉を開けて確認する。
「いいねぇ…やっぱりツイてるよ。おおかた予想通りだが、おかしい…人が誰もいないし部屋が綺麗すぎる。」
誠は、周りの机を見渡し 駅構内見取図と書かれたファイルを見つけ、手に取った。
「なるほど… ここは在線状況や運転状況などを管理する場所で事務所は1つ廊下を挟んで向こう側か。」
1人で納得し現状を考える。 この駅は、意外とシンプルな構造だが、あの状況で駅から出ようとする人波と事務所へ逃げる人波に別れたらしい…。
「扉1枚の向こう側は絶望か…事務室へは向かうことが出来ないみたいだ。」
扉越しに「ヤツら」の声が聞こえた…それも低い地鳴りのような大きな音がする。1人や2人の数ではないと判断した。
「何かの拍子で入ってこられては、たまったもんじゃない バリケードを作って押さえておくか。」
誠はゆっくりと近くの机や棚を移動させ扉がこちら側に開かないようにし即席のバリケードを作る。机や荷物を移動させている時に、助役の机を見つけた。
「確か、助役の机って書いてあったけれどこっちではないよな。」
淡い期待を抱きながらも助役の机を確認する。
1枚の封筒に、『年次点検にて明日使用するため自販機の鍵在中 業者へ渡す』と書かれたものを見つけた。
「おいおい…杜撰すぎるだろう…ん?庶務助役代務?それならしょうがないか、それとモニターになんか映っているな。」
助役の机に置いてあるモニター画面を確認すると、どうやら監視カメラの様子が映し出されていた。
そこに映し出されていたものは、悲惨としか言えないものだった。
駅事務室は、前のガラスが血だらけになっており事務室の扉は、開いてしまっていてヤツらが徘徊している。
また出口へ続く改札は、鏖殺された状況がモニターに映し出されていた。
「酷すぎるな…自分だけ生き残ろうとした人達は全滅で負傷者や生存者を見つけようとした人達が生きている…皮肉なもんだな…生存者ゼロ…この様子じゃあホームも絶望的か?」
誠は電車のホームを確認すると、そこには大量の『ヤツら』がいた。どうやら電車の放送装置か何かの音が鳴っていて車両の中に向かって「ヤツら」が中へ入ろうとしている。
「ヤツら…音の聴こえる個体差があるのか?いや距離的なものなのか?…とりあえず、鍵と見取図と役に立つ物を持っていこうか。」
誠はそう呟くと、必要なものをバックパックに詰めて
休憩室へと戻るのであった。
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休憩室へと戻り、誠は着替え終わった女性二人と対面する。
「では、現在の状況と自己紹介を含めて軽く話をしようじゃないか、九条くん。」
気っ風が良い声の女性が、静かな休憩室を変化させる。
「ええ、僕から話をします。共有したいことが起きてます。僕ら以外の生存者は、ほぼゼロ…だが皮肉にもそのおかげで駅から脱出出来そうなルートとかはありそうです。」
誠は、ゆっくりと話を始め情報を共有するのであった。
久しぶりの投稿になります。
自分自身の体調不良で前回の更新から1週間くらい寝込んでいました。
また、職場へ復帰しましたら最悪の人事異動で
リアルに月月火水木金金みたいになりまして、文章作成している余裕がありませんでした。
少し落ち着いたので投稿を再会出来ればと思っております。
リアルに休日が体調不良と睡眠で消えていってます。
不定期連載になるかもしれませんが、やって行こうと思っております。
良ければよろしくお付き合いを!




