*第19章 覚醒せし者*
第19章 神への道
黒い空が、私の上を覆っていた。
雲一つない。風一つない。
あるのは、血の匂いと…沈黙だけ。
足元には百人の死体。
私が、たった一人で殺した。
頭の中で、冷たい声が響く。
『おめでとう。あなたは『最後のボス』になりました』
『最終任務:神を殺せ』
私は剣を地面に突き刺した。
そして空を見上げて、笑った。
「神…? ふざけるな」
その瞬間、体の中で何かが弾けた。
が世界中の“敵意”を映し出す。
が闇を切り裂く。
が私の肉体を焼き尽くす。
痛い。熱い。でも…気持ちいい。
これが“ボス”の感覚か。
大地が突然、激しく揺れた。
私の血で染まった広場の中心から、巨大な光の門が昇る。
高さは百メートル。門の向こうは、星も月もない真っ白な空間。
そこから声がした。
神の声。
「よく来た、最後のボスよ」
「お前は100人の勇者を殺した。だが、俺は一人で世界を創った」
「お前に、俺を殺せるのか?」
私はゆっくりと門の前に立った。
血で濡れた髪をかき上げ、ニヤリと笑う。
「勇者を殺すのは簡単だった」
「でも…神を殺すのは、もっと面白そうだ」
剣を抜く。音が世界に響いた。
「行くぞ。最終決戦だ」
「俺が…この世界の新しい“神”になる」
私は門の中へ、一歩を踏み出した。
——第19章 終——




