77話 「首都攻防戦」③
20160514公開
メチャクチャ短いですが、キリが良いので公開します・・・
「太田さん、足止めしてから移動しよう。ここはもう駄目だ」
「了解! みんな、派手にぶっ放してから次に行くよ!」
『中の国』の首都「ファティエル」に残留していた召喚者の内で志願した11人は、この5時間でひたすら転戦を重ねていた。
高さ5㍍の『新防壁』は、『害獣』に追い立てられた『益獣』によってあっさりと破られた。
パニック状態の『益獣』は勢いを殺す事無く高さ4㍍の『旧防壁』も突き破った。
その『益獣』を追って、1000頭近い巨大な『害獣』が『外市街』に乱入して来た。
『東の国』崩壊で安住の地を失った難民が築いた『外市街』は2種の巨獣によって、東側から崩壊して行った。
基礎工事すら満足にしていない、日本の基準では仮設住宅以下の強度しか持たない長屋が体長4㍍以上の巨獣の跋扈に耐えられる筈が無かった。あらゆる道は瓦礫が散乱し、まともな軍事行動が取れる様な状況では無かった。
それでも、召喚者たちの助勢を受けた『中の国』近衛大隊は奮闘した。
彼らが後退すれば、残された防壁は高さが3㍍しかない『新市街』を囲む古い城壁なのだ。
なんとしてでもこの『外市街』で食い止めなければ『中の国』の首都の東半分が瓦解する。
「ギラ殿、俺たちが殿を務める! 防衛線を通り一つ分下げろ!」
「了解した! 協力、忝い」
「なーに、終わったら、エールを驕ってくれれば良い」
「トミタ殿、御武運を!」
「そっちこそな!」
「みんな、10秒間、全力で撃ちな!」
彼らに残された縦深は百㍍も無かった。
それでも彼らはひたすら耐えるしかなかった。
彼らの士気を保たせているのは人類最強と言っていい人物が救援に駆けつけてくれるという情報だけだった。
数十人もの伝令はひたすらその人物の到着までの時間を大声で叫んでいた。
そして、その時間がノロノロと減って行くにつれて、絶望的な戦いをしている兵士の目に力が戻って行く・・・
そして、遂に彼はやって来た・・・
それは、雷鳴に等しい『敵獣』の鳴き声と共にやって来た・・・・・・・
お読み頂き誠に有難うございます m(_ _)m
駆け足で書いて来た物語の終末が見えて来ました・・・




