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0話 自己紹介もままならない。
「だってさ。佐渡くん」
ある高校の小さな一室で、あらすじの原稿から目を上げて、和泉 由希は部長の佐渡にそう言った。
「お……おい、待てよユッキー。そんなんで読者が納得すると思ってんのか?」
「そ、そんな事ボクに言われても……」
「そもそも、あらすじの体を成してねぇじゃねえか」
「言われてみればそうだね……」
「しかも、そのクズな主要キャラって俺等の事だぞ?」
部長に責め立てられ、和泉は潤んだ瞳で申し訳無さそうに釈明する。
「その、なんて言うか……まぁ大体合ってるし、仕方無いかなって……」
「話にならんな」
この横柄な部長の名前は佐渡 帝。タイトルでもあるクズ部の部長を努める高校2年生のクズだ。
「クズクズ言うんじゃねぇ。容姿とか設定とか他に描写する事あんだろ!」
それは次の話からやるから。
「俺に直接話しかるんじゃねえ! せめてストーリーテラーに徹しろ!」
じゃあ取りあえず、話が進まないから、自己紹介してください。
「……全員揃ってないけどいいのか?」
ならいいや。サクサク本編にいくよー!
「いあ待t! 俺の名m……」
それでは、本編をご覧になってがっかりしていってください!




