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カッコいいのにカッコ悪い
そうして色々と満たされすぎたレイズは、イザベルに肩を貸されながら部屋を出てきた。
イザベルは小さくため息をつき、
「だから手伝うって言ったのに……」
と呆れ混じりに呟く。
その姿を見つけたリアナが、慌てて駆け寄ってくる。
「当主様!!? そのお姿は……!」
レイズは心配そうな視線を受け止めながら、覚悟を決めた顔で低い声を放つ。
「……是非もなし」
レイズの口から放たれた「……是非もなし」の一言。
その場の空気が一瞬だけ重々しく引き締まった。
だがリアナは目を大きく見開き、
感動し…ていない。
「意味がわかりません! さぁ、当主様! 私にお捕まりください!」
そしてすぐにイザベルへと視線を移す。
「イザベル様、あとはお任せください!」
リアナは一切迷うことなく、自分の仕事を忠実に全うするのだった。
リアナにあっさり流されて引きずられていくレイズ
そんな様子を見ていたイザベルは、口元を押さえてクスクスと笑った。
「カッコいいのに……カッコ悪いなぁ」
その声音には、からかいだけではなく、ほんのりとした温かさが混じっていた。
彼女の視線は、どこか意識したようにレイズに注がれていたのだった。




