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警察庁異世界犯罪特別捜査班  作者: 名梨権ノ兵衛
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SS 勇者様の内政チート?(8 )

真面目な常識人の言動は面白くない。主人公や脇役に「こんな奴現実に居るわけ無い」と思えるようなキャラクターが出てくるのは物語をかき回すタメなんですね。

姫様もバカ殿様も真面目人間にしたら思うように動いてくれません。一年近くのブランク申し訳ありません。違和感無い程度性格をいじってみました。


悲しげにうつむいていたファランシア姫がしばらくして顔を上げると、今度は僕を見ながら苦笑を浮かべた。


 「でもその後、アンジェリカが勇者様のお気に召さなかったらしいと教えられました。

 シャルアの大きな胸が大層お気にめしたそうですね。

 宴の席でマーヤルーに笑いかけられて顔を赤らめておられたのは私も見ておりました。

 どちらかというと若い娘よりも成熟した女性がお好みのようだとお聞きしております。」


 えっ。シャルアって誰だ。

 顔が赤くなったのはドラゴン討伐の祝賀会で、大胆な格好で踊っていたお姉さんが僕に向かって妖艶な流し目を向けた時だった。さすがにあの時は真っ赤になった覚えがある。

 

 「ほう。バカ殿様は巨乳好きなのか。知らなかった。」

 タクがにやにやしながら僕を見ている。


 「違う。シャルアなんてひとは知らない。第一なんでファランシア姫がそんなことを知ってるんですか。」

 僕はうろたえながらみんなを見回した。


 沢渡さんがちょっと怒った感じで僕を睨んでいる。

 そういえば彼女は貧乳、もとい発展途上の自分の胸を気にしてたはずだ。エルフの師匠のいる世界に度々行ってる関係で、実際の年齢はみんなよりも年上のはずなのに成長が見られないとか。


 「シャルアは召喚の間でアンジェリカの傍に控えていた女神官の一人です。

 勇者様がアンジェリカよりもシャルアの胸に気を取られていたと聞いています。」


 そういえば、アンジェリカ姫の近くにいた女性は皆ローブのようなゆったりした服装だったが、一人だけ自己主張の激しい胸の女性が居てチラリと見た覚えはある。そんなにジロジロ見たつもりはないんだが。


 「こいつが年上好みだって、なんで解るんだ。」

 タクが疑問符付きでファランシア姫を見返した。


 「マーヤルーは大陸でも5本の指に入る舞姫ですが、最近3人目の孫が生まれたと聞いています。歳は詳しく知りませんが勇者様の倍以上のはずです。」


 えっ、あの色っぽいお姉さんに3人も孫がいるのか。唖然としている僕に一瞬視線が集中した。

 沢渡さんは直ぐに視線をそらしたが肩が震えている。

 タクも噴出すのを我慢しているのは間違いない。

孫がいると言っても、十代で結婚出産しているのでまだ三十代なのだそうだが、それを聞いてホッとしている自分に気付いて複雑な気持ちになった。。

 

 「勇者様の女性の好みについては女官長が詳しく調べてくれました。

 2~3歳年下から割りと年上でも見た目が若ければ問題ないらしいとか、結構面食いだとか、胸もただ大きければ良いという訳ではないらしいとか・・・」


 顔が熱くなってしきりに汗が出てくる。

 

 なんでも王家の血筋を絶やさないために、王族の側室を世話したりするのも女官長の役割らしい。

 女官達もそれを前提にして王宮に勤めているということだ。

 なんとなく大奥を連想してしまったが、男子禁制じゃないところが大奥と違うし、王族の歓心を得ることが出来なかった女官は婚期が過ぎる前に実家に帰ってそれぞれ結婚するという。


 王宮で知り合った若い武官や官僚と結婚する女官達も多いそうで、彼らは言わば中央官庁に勤めるエリートなので将来性もあり結婚相手としては理想的なのだとか。

 女官が王宮で培った人脈は将来的には王の側室や大臣とか将軍にも繋がる可能性を持っている。その為下級貴族の娘達にとって王宮勤めは箔付けになり結婚にも有利で垂涎の職場らしい。


 しかし、知らない間に女性の好みまで調べられていたとは。

 ドラゴン討伐の前後、王宮で生活していた間に世話をしてくれる女官たちが頻繁に入れ替わっていたのは、僕の好みのタイプを調べるためだったそうだ。


 「なんで、そんなことをしたんだ。バカ殿様の女の好みなんて知ってどうする。ハニートラップでも仕掛けるつもりなのか。」


 タクの疑問に姫様は哀しげに首を振った。


 「私達には他に差し出せるものが無かったのです。

 勇者様の都合などお構いなしに召喚して、誰も傷つけることさえ出来なかったドラゴンと戦ってほしいとお願いするのです。

 それに対して、私達が勇者様に差し上げることが出来るのは名前だけの爵位や名誉以上のものは何も無かったのです。」


 姫様はため息をついて、かっての王国の状態を教えてくれた。


 「王家の財産は困窮する民に与える食料などに費やして底をつきかけていました。

 命がけの仕事に対する褒美は他に思いつきませんでした。

 愛する妻や恋人の為に命がけで戦う男性は少なくありません。10年前に私を褒美にしたのと同様に美女を手に入れるためなら命を懸けるだろうと。アンジェリカがお気に召さなければ、他の娘達の中からお気に召す娘を選ぼうと考えました。


 娘達も国を救いドラゴンを倒して下さる勇者様がお相手だと聞くと、先を争って勇者様の前に出て行きました。

 勇者様に選んで頂けたら大変な名誉であり、大陸一の美女として、また救国の乙女として歴史にも名を残すことになるでしょう。

 あの当時の私達はもう後が有りませんでした。

 それこそ国中から集めた美女のハーレムであっても望まれたなら差し出したでしょう。」


 姫様の話を聞きながら召喚された当時のことを思い返してみた。

 最初ドラゴン討伐を依頼されたとき、僕に倒せるとはとても思えなかった。そもそも自分のチートスキルや能力を十分把握していなかったのだ。

 またドラゴンがどういうものかも知らない。召喚されていきなり助けて欲しいと言われてもどうすることも出来ないと断ったのだが、余りに必死にお願いされるので条件付で引き受ける羽目になったのだ。

 先ずはチートスキルが有るとしてもどんなスキルなのか把握する必要がある。また使いこなすための訓練期間が必要だと思った。ドラゴンについても話だけでは判断できないので実際に見に行くことにした。

 その上で、無理そうなら断るという条件で引き受けたのだ。


 国の状態は反乱が起きるか国そのものが崩壊するかの瀬戸際で時間が無いと言われ、ドラゴンの巣に向かう途中に魔物討伐をしながら訓練を行うという、なんとも不安と不満に満ちた旅だった。

 案内にはドラゴンの巣の真下に家があったという若者や、近くの村や町の生き残りから地理に詳しい人たちが選ばれた。

 他にも異世界に不慣れな僕の護衛と教育係りを兼ねた騎士や魔法使い達合計30数人が同行することになった。

 

 

 


 

 

次回は今月中に、、、、出来るかな?

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